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第六章:ダークネス・チョコレート・オン・ザ・アイス

激震の教会

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ジーオノシス平原での戦闘から一ヶ月後。
ファウンデーション教国では阿鼻叫喚の事態になっていた。
と言うのも捕虜として連れ帰ったやみちゃんこと、 トゥーンウィと
やみちゃんの副官だったプリンこと、 ラマスが齎した情報は悍ましい物だった。

トゥーンウィとラマスは旧シャリーダ王国の教会に所属していた聖女と護衛の騎士であった。
しかしトゥーンウィと言う聖女は公式には居ない事になっている。
旧シャリーダ王国の教会が極秘に聖女に仕立て上げた存在、 それがトゥーンウィである。
聖女に仕立て上げる為に裏でシャリーダ王国の教会の重鎮達は様々な事をしていたらしい
他の聖女に使う為と偽って様々な特殊な物品等を彼女に使用し強化していたらしい。
彼女がチョコソースがけのアイスクリームを食べても生きていたのは
その強化が原因らしい。

聖女をファウンデーション教国の認可無しで行うのは重大な違反行為である
これがけでもシャリーダ王国から逃げて来た教会の重鎮達の首を
物理的に飛ばすのには十分すぎる事なのだが
トゥーンウィを連れて来る為に相当無茶をやったらしくトゥーンウィの両親を殺した事。
更にシャリーダ王国が魔王を倒すべく異世界から勇者を召喚しようとする儀式も
彼等が提供していたらしい、 更に儀式の際に生贄が必要らしく
教会の信徒、 無辜の民を徴用して生贄として使い多くの犠牲を出していたとの事。
トゥーンウィを聖女として強くする為に
使用すると数年後に死ぬが強靭な力を得られる危険物を使おうとしていた事。
極めつけにシャリーダ王国の教会が管理していた異常効果が有る秘宝の横流し
横領、 無許可での使用、 それらをラマスは全て証言した。

当然ながら旧シャリーダの重鎮達は反論するも
腕を入れた者が嘘を吐くとその者の腕を食い千切る顔の彫刻によって
真偽は確かめられた。
旧シャリーダの重鎮達は『シャリーダの王族達に結果を出せと言われて仕方なくやった事だ』
と主張しているが旧シャリーダの重鎮達は全員死刑宣告よりも恐ろしい
Dクラスと言う苦役に死ぬまで従事する事になったのだった。

その後、 トゥーンウィは捕虜として扱われる事になった。
スシブレーダーとして戦力に組み込むべき、 と言う意見も有ったが
無理矢理戦いの場に引き摺り出された少女で有る事。
またジーオノシス平原での冷気の強大さから
彼女を実践に投入するのはリスクが高過ぎると判断された。
プリンもまたトゥーンウィの傍で仕える事になったのだった。


―――――――――――――――――――――――――――――――
言及されたSCP
SCP-645 - 真実の口
http://scp-jp.wikidot.com/scp-645
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