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第六章:ダークネス・チョコレート・オン・ザ・アイス

迂回、接敵、衝突

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オニオン、 ガーリックシュリンプ、 カルパッチョを引き連れてマヨラーが
前線から回り込んで側面に移動していた。

「緊張しますね・・・」

オニオンが不安そうに声を上げる。
彼女はまだ年若い少女である。

「ほーほっほ!! 落ち着きなさいオニオンちゃん!! 自信を持つのよ!!」

ガーリックシュリンプは縦ロールを揺らしながら高笑いする。

「がーちゃん、 静かにしてばれるよ」

カルパッチョが冷静に窘める。

「何で女の子ばかりなんだ・・・」

マヨラーは頭を抱える、 彼に付き従うヤミ・アプレンティスは全員女性である。
人選に特に意味は無い。

「安心して、 ここで生きて帰ってネビットとうひひひ」

カルパッチョが端正な顔を歪めながら笑う。

「誰だよネビットって」
「彼女です」
「彼女・・・お前そっちの趣味か」
「いやネビットは素晴らしい女性なんですよ、 もう皆メロメロで」

カルパッチョが自分の恋人の事を自慢げに話す。

「おいおい、 あんまりそういう妄想は後で・・・」

そんな無駄話をしている彼等の元に寿司が襲う!!
形状からして海苔巻きだ!!

「!?」
「なっ!?」
「馬鹿な!!」
「くっ!!」

後ろを向いていたマヨラーは対処出来ずにスシに激突!!
バランスが崩され転倒した所に脳天にスシが!!
そのままマヨラーは昏倒した!!
ガーリックシュリンプは自身のスシブレード、 ガーリックシュリンプを射出して
海苔巻きを弾き飛ばす!!

「・・・どうやら同じ事を考えていた様だな・・・」

スシを放ったのはファウンデーション側のスシブレーダー!!
ラルフ!! グリード!! ゾーバの三人だった!!
グリードは弾き飛ばされた海苔巻きをキャッチする!!

「前線をぶつかり合わせている間に回り込んで本陣に攻め込む・・・
人類皆兄弟だな、 考える事は一緒だ」

ラルフがスシを構える。

「ふっ、 礼を言うぞ!!」

カルパッチョがスシを構える、 彼女が構えるのは玉ねぎにソースがかけられたハム
俗に言うカルパッチョ寿司だ!!

「マヨラーが倒れたならばこのまま進めば私の手柄になる!!」
「捕らぬ狸の皮算用と言う奴だな」

ゾーバがスシを構える。
彼のスシブレード【ファットプラネッツ】は太巻き!!
しかも切っていない上にかなり大きい

「で、 でかい・・・」

闇寿司から見てもその形状は異様!!

「・・・・・」

オニオンは空中に鏑矢を撃った!! しかも二本!!
大きな音が周囲に鳴り響く!!

「オニオン!! 救援は早い!!」
「救援の合図か・・・なら速攻で行くぞ、 二人共、 気を抜くな」
「OKボス!!」

スシを構え射出し合うスシブレーダー達。

「3, 2, 1, へいらっしゃい!!」

ラルフが掛け声の後にスシブレードを射出する。

「掛け声しないのか二人共」
「時間の無駄」
「そうだ」

ラルフは少ししょんぼりした。
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