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第六章:ダークネス・チョコレート・オン・ザ・アイス

開戦

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「タン様、 出撃せよと命令が」
「関係ねぇよ、 もうそろそろ行こうと思ってた所だ」

ソルジャースシがヤミ・アプレンティスのタンに命令を伝えに来た時
タンは長い舌で自身の顔を舐め回しながら笑っていた。

「ひひひ、 それじゃあ行くぜぇお前等!!」

タンは先陣を切りながらソルジャースシを引き連れてファウンデーション教国の元に殺到した
その数、 およそ1000、 相手は1万だと言うのに突っ込んでいくのは
無謀と考える者も居るだろうか。
否、 闇のスシブレーダーはこう考える。

「あ!! タンの野郎!! 勝手に出てやがるじゃねぇか!! 抜け駆けは許さん!!」
「俺の功績!! 俺の功績!! 俺の功績!!」
「ん~、 何か皆行っているね、こっちも行こうか」
「ここはチキンライスの出番か!!」
「・・・・・ここは私が出る・・・」

次々と功を焦ったヤミ・アプレンティス達がソルジャースシを引き連れて前に出る。
そしてあれよあれよと言う間に6000まで数を増やすのだった。

「スシブレードをはなてぇ!!」

走りながら絶叫するタン。
ソルジャースシ達はスシを放つ、 カルビ、 ウィンナーと言った
ソルジャースシの定番ネタである。

「来たか!!」

ファウンデーション教国は作戦通りに騎士達がスシブレードを盾で防いだ。
ウィンナー射出攻撃もあったが
ウィンナーの威力を計算して盾を作って有るので問題は無い。

「くっ、 今だ!!」
「「「3、 2、 1、 へいらっしゃい!!」」」

掛け声と共に射出されるスシブレード。
色とりどりのスシブレードがカルビやウィンナーに襲い掛かる!!
盾に一度激突したスシブレードは勢いが落ちていた為
あっさりと破壊される!!
そして爆発するソルジャースシ達!!
ソルジャースシの爆発に巻き込まれ誘爆するソルジャースシ!!

「くっっそお!! どおりやぁ!!」

タンがスシブレードを射出する!! タンが射出するのは
己の闇寿司としての号と同じく牛タンである。
カルビよりもディフェンシブなスシブレードな特徴を持つ。
攻撃力はカルビに劣るがカルビよりも薄い、 つまり相手の下に潜り込む事が容易!!
タンが騎士の盾の下に挿入されて盾をカチ上げる!!

「今だ!! 穴に雪崩れ込め!!」

うおおおおおおおおおおおお!! とスシブレードが盾をカチ上げられた騎士達に殺到する!!
しかし第一騎士団は即座に穴を埋める!! 盾をカチ上げられた騎士の右隣りの騎士が
護る様に盾をズラす、 そして更にその右隣りの騎士が盾をズラして盾をズラした騎士を守り
その隣の騎士が・・・とスムーズに穴は塞がれた。
そして背後に構えるスシブレーダー達が順調にソルジャースシのスシブレードを打ち砕く。

「くっ!!」

タンは狼狽していた。
こんな筈ではなかった。
今までならばこんな事にはなっていなかった。
スシブレードを戦略に組み込んだ戦略は見事に大当たりしたと言う事だった。

「おい、 タンよぉ勝手に出張ってやられかかってんじゃん、 ゲラゲラ」
「この馬鹿!! この馬鹿!! この馬鹿!!」

いや、 寧ろ結束力の差なのだろうか。
打ち破られても穴をカバーする騎士達と
仲間の失敗を嘲笑う闇寿司、 この差はダンチである。
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