25 / 355
第六章:ダークネス・チョコレート・オン・ザ・アイス
議会への乱入
しおりを挟む
一方、 ファウンデーション教国でも部隊編成が行われていた。
新設された議会場で部隊の編制の会議が行われていた。
最高議長O5-1が閣議決定を下す。
「それでは部隊の編制はこれで良いな」
意義ナーシ、 と賛同する議員達。
「ふぅ・・・」
タオも思ったよりもスシブレードが受け入れられて良かったと胸を撫で下ろした。
「スシブレード部隊が出来るのは良いですがバルトの負担が大きくなるのでは?」
同席したマオがタオに尋ねる。
「まぁ仕方ない、 ここは頑張って貰うしかあるまいて」
「・・・・・」
「ほっほ、 バルトの事を最初は信頼して無かったのに
最近は彼の心配をしてやるようになるとはのぉ」
「なっ、 か、 からかわないで下さいっ」
ぷぃとそっぽを向くマオ。
「それでは今回の会議はこれにて」
「あ、 ちょっと駄目ですよ勝手に入っちゃ!!」
「退きなさい!!」
バンッ、 と会議場のドアを開いた。
当然議員達は注目する。
「サイだ」
「サイか・・・」
入って来たのはサイ、 シャリ王国の教会から逃げて来た聖女の娘である。
「納得が行きません!!」
議会場の机をドンと叩く
「サイ、 主語を言え、 主語を」
O5-1は苛立ちながらサイにそう言った。
「新しく出来たスシブレーダー部隊ですよ!!
何で我々を追いやったスシブレーダーと共闘しなければならないのですか!!」
「スシブレーダーは戦力として確かな実力を持っているし
きちんとスシブレードの扱い方をレクチャーできる
貴女とは違って人に物を教えられる人なんだよバルト君は」
「っ!!」
歯軋りをするサイ。
「そもそも貴女は謹慎中の筈だ、 何故ここに出て来た?」
「それは教会が誤った方向に行こうとするのを正す為です!!」
「・・・・・」
O5-1が軽蔑した眼でサイを見る。
「お前が教会の事を思うのは勝手だが
それは我々の仕事だからお前は大人しく謹慎してろ」
「なっ!? そんな!!」
「そもそも謹慎で済んでいる状況が可笑しい」
シャリ王国から逃げて来た移民代表、 ヴァラリアンはギロリとした眼でサイを睨む。
「議長、 彼女には厳罰を与えるべきでは?」
「確かに謹慎処分は以前のO5議会で下された判決、 考え直すのも一考か」
「そんな!! 私の様な優秀な人材は残しておくべきです!!」
「優秀? ハッ!! 優秀なのに返り討ちに遭うのかお前は」
「何だとォ!!」
剣を抜くサイ。
警備兵のボウガンが一斉にサイに向かれる。
「っ・・・」
「警備、 サイを連れ戻して置け」
「はっ」
警備に連れられてサイは議会場の外に出た。
「・・・あのサイって娘、 何をしたんですか?」
マオがタオに尋ねる。
「あの娘は無茶な作戦でダークネスシ帝国に無許可で攻撃して捕まって
彼女の母親の聖女が率いる部隊に救出されたんだ、 但し母親の聖女と引き換えにね」
「そうなんですか・・・」
「剣術に優れていて人に教えるのが得意、 とか自称していたが
木剣で訓練兵をボコボコにするだけだったらしい」
「ちょっと可笑しい人じゃないんですか?」
「らしいな、 この前のネギ乗せとの戦いも
勝手に出撃しようとして迷惑をかけたらしい
O5-1が無理矢理引き留めなければどうなっていたか・・・」
「警戒した方が良いですかね」
「そうじゃな・・・」
新設された議会場で部隊の編制の会議が行われていた。
最高議長O5-1が閣議決定を下す。
「それでは部隊の編制はこれで良いな」
意義ナーシ、 と賛同する議員達。
「ふぅ・・・」
タオも思ったよりもスシブレードが受け入れられて良かったと胸を撫で下ろした。
「スシブレード部隊が出来るのは良いですがバルトの負担が大きくなるのでは?」
同席したマオがタオに尋ねる。
「まぁ仕方ない、 ここは頑張って貰うしかあるまいて」
「・・・・・」
「ほっほ、 バルトの事を最初は信頼して無かったのに
最近は彼の心配をしてやるようになるとはのぉ」
「なっ、 か、 からかわないで下さいっ」
ぷぃとそっぽを向くマオ。
「それでは今回の会議はこれにて」
「あ、 ちょっと駄目ですよ勝手に入っちゃ!!」
「退きなさい!!」
バンッ、 と会議場のドアを開いた。
当然議員達は注目する。
「サイだ」
「サイか・・・」
入って来たのはサイ、 シャリ王国の教会から逃げて来た聖女の娘である。
「納得が行きません!!」
議会場の机をドンと叩く
「サイ、 主語を言え、 主語を」
O5-1は苛立ちながらサイにそう言った。
「新しく出来たスシブレーダー部隊ですよ!!
何で我々を追いやったスシブレーダーと共闘しなければならないのですか!!」
「スシブレーダーは戦力として確かな実力を持っているし
きちんとスシブレードの扱い方をレクチャーできる
貴女とは違って人に物を教えられる人なんだよバルト君は」
「っ!!」
歯軋りをするサイ。
「そもそも貴女は謹慎中の筈だ、 何故ここに出て来た?」
「それは教会が誤った方向に行こうとするのを正す為です!!」
「・・・・・」
O5-1が軽蔑した眼でサイを見る。
「お前が教会の事を思うのは勝手だが
それは我々の仕事だからお前は大人しく謹慎してろ」
「なっ!? そんな!!」
「そもそも謹慎で済んでいる状況が可笑しい」
シャリ王国から逃げて来た移民代表、 ヴァラリアンはギロリとした眼でサイを睨む。
「議長、 彼女には厳罰を与えるべきでは?」
「確かに謹慎処分は以前のO5議会で下された判決、 考え直すのも一考か」
「そんな!! 私の様な優秀な人材は残しておくべきです!!」
「優秀? ハッ!! 優秀なのに返り討ちに遭うのかお前は」
「何だとォ!!」
剣を抜くサイ。
警備兵のボウガンが一斉にサイに向かれる。
「っ・・・」
「警備、 サイを連れ戻して置け」
「はっ」
警備に連れられてサイは議会場の外に出た。
「・・・あのサイって娘、 何をしたんですか?」
マオがタオに尋ねる。
「あの娘は無茶な作戦でダークネスシ帝国に無許可で攻撃して捕まって
彼女の母親の聖女が率いる部隊に救出されたんだ、 但し母親の聖女と引き換えにね」
「そうなんですか・・・」
「剣術に優れていて人に教えるのが得意、 とか自称していたが
木剣で訓練兵をボコボコにするだけだったらしい」
「ちょっと可笑しい人じゃないんですか?」
「らしいな、 この前のネギ乗せとの戦いも
勝手に出撃しようとして迷惑をかけたらしい
O5-1が無理矢理引き留めなければどうなっていたか・・・」
「警戒した方が良いですかね」
「そうじゃな・・・」
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
【取り下げ予定】愛されない妃ですので。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃になんて、望んでなったわけではない。
国王夫妻のリュシアンとミレーゼの関係は冷えきっていた。
「僕はきみを愛していない」
はっきりそう告げた彼は、ミレーゼ以外の女性を抱き、愛を囁いた。
『お飾り王妃』の名を戴くミレーゼだが、ある日彼女は側妃たちの諍いに巻き込まれ、命を落としてしまう。
(ああ、私の人生ってなんだったんだろう──?)
そう思って人生に終止符を打ったミレーゼだったが、気がつくと結婚前に戻っていた。
しかも、別の人間になっている?
なぜか見知らぬ伯爵令嬢になってしまったミレーゼだが、彼女は決意する。新たな人生、今度はリュシアンに関わることなく、平凡で優しい幸せを掴もう、と。
*年齢制限を18→15に変更しました。
家庭菜園物語
コンビニ
ファンタジー
お人好しで動物好きな最上 悠(さいじょう ゆう)は肉親であった祖父が亡くなり、最後の家族であり姉のような存在でもある黒猫の杏(あんず)も静かに息を引き取ろうとする中で、助けたいなら異世界に来てくれないかと、少し残念な神様に提案される。
その転移先で秋田犬の大福を助けたことで、能力を失いそのままスローライフをおくることとなってしまう。
異世界で新しい家族や友人を作り、本人としてはほのぼのと家庭菜園を営んでいるが、小さな畑が世界には大きな影響を与えることになっていく。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第三章フェレスト王国エルフ編
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
もふもふで始めるVRMMO生活 ~寄り道しながらマイペースに楽しみます~
ゆるり
ファンタジー
☆第17回ファンタジー小説大賞で【癒し系ほっこり賞】を受賞しました!☆
ようやくこの日がやってきた。自由度が最高と噂されてたフルダイブ型VRMMOのサービス開始日だよ。
最初の種族選択でガチャをしたらびっくり。希少種のもふもふが当たったみたい。
この幸運に全力で乗っかって、マイペースにゲームを楽しもう!
……もぐもぐ。この世界、ご飯美味しすぎでは?
***
ゲーム生活をのんびり楽しむ話。
バトルもありますが、基本はスローライフ。
主人公は羽のあるうさぎになって、愛嬌を振りまきながら、あっちへこっちへフラフラと、異世界のようなゲーム世界を満喫します。
カクヨム様にて先行公開しております。
私から婚約破棄して良いかしら? もう損な役なんてやめて勝手にさせてもらいます
うちはとはつん
ファンタジー
ソルナイン侯爵家のユリエラは、命をもてあそび悪逆の限りを尽くしていた。
そんな令嬢に転生してしまった霧島ゆり。
ゆりは自身の転生した、ユリエラ・ソルナインの数々の悪行を知り、罪悪感に圧し潰されていく。
そんな追い詰められる彼女を助けてくれたのは、街の人たちの優しさ。
そして従者である彼の眼差しだった。
ゆりは悪役令嬢として生きながらもみんなの優しさに支えられ、凶悪な生活習慣を少しずつ改善して、自分の道を切り開いていく。
外れスキル《コピー》を授かったけど「無能」と言われて家を追放された~ だけど発動条件を満たせば"魔族のスキル"を発動することができるようだ~
そらら
ファンタジー
「鑑定ミスではありません。この子のスキルは《コピー》です。正直、稀に見る外れスキルですね、何せ発動条件が今だ未解明なのですから」
「何てことなの……」
「全く期待はずれだ」
私の名前はラゼル、十五歳になったんだけども、人生最悪のピンチに立たされている。
このファンタジックな世界では、15歳になった際、スキル鑑定を医者に受けさせられるんだが、困ったことに私は外れスキル《コピー》を当ててしまったらしい。
そして数年が経ち……案の定、私は家族から疎ましく感じられてーーついに追放されてしまう。
だけど私のスキルは発動条件を満たすことで、魔族のスキルをコピーできるようだ。
そして、私の能力が《外れスキル》ではなく、恐ろしい能力だということに気づく。
そんでこの能力を使いこなしていると、知らないうちに英雄と呼ばれていたんだけど?
私を追放した家族が戻ってきてほしいって泣きついてきたんだけど、もう戻らん。
私は最高の仲間と最強を目指すから。
ゲーム内転移ー俺だけログアウト可能!?ゲームと現実がごちゃ混ぜになった世界で成り上がる!ー
びーぜろ@転移世界のアウトサイダー発売中
ファンタジー
ブラック企業『アメイジング・コーポレーション㈱』で働く経理部員、高橋翔23歳。
理不尽に会社をクビになってしまった翔だが、慎ましい生活を送れば一年位なら何とかなるかと、以前よりハマっていたフルダイブ型VRMMO『Different World』にダイブした。
今日は待ちに待った大規模イベント情報解禁日。その日から高橋翔の世界が一変する。
ゲーム世界と現実を好きに行き来出来る主人公が織り成す『ハイパーざまぁ!ストーリー。』
計画的に?無自覚に?怒涛の『ざまぁw!』がここに有る!
この物語はフィクションです。
※ノベルピア様にて3話先行配信しておりましたが、昨日、突然ログインできなくなってしまったため、ノベルピア様での配信を中止しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる