完結【第7回ホラー・ミステリー小説大賞サスペンス応募作】宝石の行方

Mr.後困る

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解決編・一

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「まずカボン子爵ですがシー子爵令嬢」
「シーで結構です」
「・・・シーを養子に迎える前までは経済貴族でガンガンやるタイプの貴族と言うのは
以前にも話しましたが内容はそれなりに問題事をしています
領内の貸金業への規制を行い貸金業を全て潰すか傘下に収め
商会への貸付を行う事で資金の流れを把握し内部者インサイダー取引
若しくはインフラの破壊を行い取引を潰し、 商会を借金のカタに貰う
やりたい放題でしたよ」
「思った以上にやりたい放題だな・・・と言うか貸金の規制って良く出来たな」
「やり方自体は過払い金請求に力を入れて、 中小規模の街金を潰していく手法です
当然ながら全ては内密に行われていました
カボン子爵家は他の貴族への縁を繋ぐ為に政略結婚をコツコツとして来た家系です
浅く広い関係を持っていました」
「なるほどな、 それでこのシーは如何関わって来るのだ?」

シーをちらりと見るメイズ。

「出自はお察しの通り偽装です」
「やはりな」
「シーの母親はとある商会の娘です
若い頃のカボン子爵は言葉巧みに彼女と関係を持ち商会の情報を獲得し
その情報を元にカボン子爵は商会を乗っ取る事に成功しました」
「そこから先は私が話しましょう」

シーが割って入った。

「商会が乗っ取られた後の母の境遇は悲惨の一言、 凄惨の二文字
詳しく語るには時間がかかり過ぎるので割愛させて頂きます」
「割愛って・・・」
「ハッキリ言って三日三晩はかかりますよ」
「別に構わない」
「私にもこの後の予定が有りますから
母はカボンに騙されましたがやられっぱなしではなかったのです
カボンは母に一つの手紙を送りました」
「手紙?」
恋文ラブレターですね
普通ならば問題にはならなかったでしょうがタイミングが悪かった
カボン子爵は政略結婚で既に婚約を結んでいました
その時期に出した不貞の証拠ラブレター、 大問題になるのは確実でした」
「・・・確かに問題にはなるだろうな」

メイズが白け気味に答える。

「だがしかし脅迫なんて物はそう簡単には上手く行かない」
「そうですか? 証拠が有るなら出来そうですが・・・」
「リーゼ、 それは君が貴族だからだよ、 貴族を平民が脅すなんて事はまず無理だ
権力で揉み消せるからな」
「それが一番のネックでしたがそれも問題有りませんでした
私は孤児院の出身ですから」
「・・・確かに貴女は孤児院だけど、 それが問題を解決するの?」
「いや、 違う、 教会か」
「その通りです、 孤児院と教会はセットと言っても良い
つまり向こうが勝手に教会からの手の者と勘違いしたという事です」
「なるほどな・・・それで君の目的は何だ? 復讐か?」
「・・・最初はそうだったんですけどね」

遠い眼をするシー。
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