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第二章 前世・美しい姫
2 800年前
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800年前、アリエーテは転生した。
アリエーテの魂の気配を探し、やっと見つけたとき、アリエーテは15歳になっていた。
別れた時と同じ顔で、同じ瞳の色をしていた。
あまりの嬉しさに、アリエーテを押し倒しそうになったほどだ。
今度のアリエーテは、人間に生まれ変わっていた。
牧師の娘で、修道服を着ていた。
美しい髪は黒いベールで隠され、黒い修道服を身につけ、十字架を首から提げていた。
幼い頃から躾けられていたのか、男性とは話をしない。
近づくこともできない。
アリエーテ自身が、男性を拒んでいた。
修道女に話しかけることはタブーとされていて、レオンはアリエーテを見守ることしかできなかった。
200年待って、やっと出会えたのに、アリエーテは神に命を捧げていた。
そんなアリエーテが、流行病に罹り呆気なく16歳で他界した。
人間とは弱い生き物だと、改めて思った。
声すらかけられず、死なせてしまった。
魂をもっと早く見つけなければと、反省した。
レオンは、またアリエーテの転生を待った。
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