上 下
13 / 61
2   奔放なプリューム

3   奔放のプリューム(3)

しおりを挟む


 ワンピースを脱がされ、上半身裸のアルシナシオンの大きな手が、胸を優しく愛撫しながら、深く口づけをされる。イグレシア殿下とした口づけより深く激しい。体が熱くて、下半身が疼く。たった一度結ばれただけの場所が、男の熱を欲しがっている。

「もどかしいわ」

 アルシナシオンはプリュームの胸ばかりを吸ったり噛んだり、指先で弄ったり揉んだりするだけで、下肢には触れてくれない。

「ここは触られていないだろう?」
「ないわよ。どこもかしこも」

 アルシナシオンは笑いながら、胸をカリッと噛んだ。それだけでお腹の中がキュッと疼く。

「ああっ、アルシナシオン、そこじゃないわ。私を貫いて」
「そう慌てるな」

 両手で体の輪郭をなぞりながら、アルシナシオンの唇がお臍を舐めて、クスッと笑う。
 パンティの上から、アルシナシオンが花園の上を噛む。

「もう、ぐしょぐしょだな」
「媚薬なんか食べさせるからよ」
「あれはただのチョコレートだ」

 アルシナシオンは一気にパンティを脱がせ、自分も下着を脱いでしまう。

「ああ、大っきい」

 黒く変色した筋張った物に、手を伸ばすと、アルシナシオンは触れさせてくれた。

「大きくて硬いのね」
「もっと大きくなるぜ」

 アルシナシオンはプリュームの手の上から、扱き始めた。大きな性器がもっと大きくなっていく。夢中で見ていると、白濁がプリュームの顔にかかった。

「っ!」
「すまねえ」

 タオルで顔を拭ってくれた。ベタつく顔をアルシナシオンは舐め取ってくれる。

「プリュームは俺を欲しいんだよな?」
「抱き合うってどんなのか教えて」
「いいともさ」

 プリュームにキスをすると、アルシナシオンは小さな尖りを指先で摘まむと、体がもっと疼いて、喘ぎ声があがる。指先で先端を転がしながら、初めてを失っただけの入り口に指を入れて、そこを柔らかく解していく。

「いきなり入れて痛かっただろう?」
「夢中だったから。逃げられる前に入れたかったの」

 またアルシナシオンは笑った。

「プリュームらしいが、男はデリケートなんだよ。起つものも起たなくなるぞ」
「殿下は起たなくなったのかしら?」
「そこまでは知らねぇが、あんまり無茶な事をするな。嫁に行けなくなるぞ」

 男の太い指が、体内を行き来する。いつの間にか、指は二本になり、入り口の周りを撫でている。

「ああん、そこは駄目よ」
「ここがプリュームのいい場所だ。自分で触れたくなったら、ここに触るといい」
「……自分でなんて触らないわ」
「そろそろ入れるぞ」
「いいわよ」

 アルシナシオンの性器は、また大きくなっていた。筋張った硬い物が、入ってくる。

「痛いわ」
「俺のは大きいからな・・・・・・止めるか?」
「続けて」
「とんだお嬢様だ」

 アルシナシオンは、ゆっくり進めてくれている。狭い隧道を広げられて、プリュームはアルシナシオンの肩をつかみ、握りしめている。

「呼吸は止めるな。ふうふうとな」
「分かったわ」

 プリュームは言われた通りに呼吸を整えた。
 すべて入ったのか、抱きしめられて、胸がキュンとする。

「プリューム、俺のところに婚約破棄の書状が届いたが、本気で婚約破棄するのか?今、こうして抱き合っているのに」
「男性としての魅力はアルシナシオン様の方が上ね。殿下と抱き合っても、こんなに気持ち良くはなかったわ」
「気持ち良くすればいいのか?期待してくれ」

 アルシナシオンはプリュームの両足を抱え上げて大きく開くと、狭い隧道を最初は優しく動きながら、二人の蜜で濡れだした頃から、激しく腰を使い、プリュームの弱い場所を突いたり、これ以上入らない奥の隙間まで蹂躙したりした。

「アルシナシオン、ああっ、駄目よ、ああああん」

 プリュームは高い声を上げて、何度もイキ、何度も意識を奪われそうになった。
 体の奥にアルシナシオンの証を受け止めて、アルシナシオンに荒い呼吸のまま抱きしめられている。
 幸せだわ。
 イグレシア王子と抱き合った時より、満足しているし満たされている。

「私、アルシナシオンの方が好きだわ。でも、アリエーテの幸せを邪魔したいの」
「困ったお嬢ちゃんだな。アリエーテに恨みでもあるのか?」
「私よりいい物を持っているの。それを奪いたいの」
「欲しい物があるなら、買ってやるぞ」
「買ってくれるの?」
「結婚するなら、準備をしよう」
「少し考えさせて」
「体の相性は抜群にいいぞ。したくなったら、いつでも来たらいい」

 二戦が始まって、プリュームはアルシナシオンにしがみつく。

「好きだぜ、プリューム」

 キスをされながら、今度はゆっくり抱き合う。

「たぶん私も好きよ」
「たぶんは邪魔だ。イグレシア王子には近づくな。寂しさなら埋めてやる。嫉妬なら嫉妬できないほど愛してやる」
「アルシナシオン」

 プリュームは初めて、本物の愛情を知った気がした。
 幼いときから、可愛がられてきた優しいお兄さんが婚約者になったとき、確かに嬉しかった。いつから、こんなに性格が曲がってしまったのだろう。


しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

【R18】深層のご令嬢は、婚約破棄して愛しのお兄様に花弁を散らされる

奏音 美都
恋愛
バトワール財閥の令嬢であるクリスティーナは血の繋がらない兄、ウィンストンを密かに慕っていた。だが、貴族院議員であり、ノルウェールズ侯爵家の三男であるコンラッドとの婚姻話が持ち上がり、バトワール財閥、ひいては会社の経営に携わる兄のために、お見合いを受ける覚悟をする。 だが、今目の前では兄のウィンストンに迫られていた。 「ノルウェールズ侯爵の御曹司とのお見合いが決まったって聞いたんだが、本当なのか?」」  どう尋ねる兄の真意は……

お嬢様はお亡くなりになりました。

豆狸
恋愛
「お嬢様は……十日前にお亡くなりになりました」 「な……なにを言っている?」

【完結】皇太子の愛人が懐妊した事を、お妃様は結婚式の一週間後に知りました。皇太子様はお妃様を愛するつもりは無いようです。

五月ふう
恋愛
 リックストン国皇太子ポール・リックストンの部屋。 「マティア。僕は一生、君を愛するつもりはない。」  今日は結婚式前夜。婚約者のポールの声が部屋に響き渡る。 「そう……。」  マティアは小さく笑みを浮かべ、ゆっくりとソファーに身を預けた。    明日、ポールの花嫁になるはずの彼女の名前はマティア・ドントール。ドントール国第一王女。21歳。  リッカルド国とドントール国の和平のために、マティアはこの国に嫁いできた。ポールとの結婚は政略的なもの。彼らの意志は一切介入していない。 「どんなことがあっても、僕は君を王妃とは認めない。」  ポールはマティアを憎しみを込めた目でマティアを見つめる。美しい黒髪に青い瞳。ドントール国の宝石と評されるマティア。 「私が……ずっと貴方を好きだったと知っても、妻として認めてくれないの……?」 「ちっ……」  ポールは顔をしかめて舌打ちをした。   「……だからどうした。幼いころのくだらない感情に……今更意味はない。」  ポールは険しい顔でマティアを睨みつける。銀色の髪に赤い瞳のポール。マティアにとってポールは大切な初恋の相手。 だが、ポールにはマティアを愛することはできない理由があった。 二人の結婚式が行われた一週間後、マティアは衝撃の事実を知ることになる。 「サラが懐妊したですって‥‥‥!?」

どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします

文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。 夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。 エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。 「ゲルハルトさま、愛しています」 ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。 「エレーヌ、俺はあなたが憎い」 エレーヌは凍り付いた。

5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?

gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。 そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて 「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」 もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね? 3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。 4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。 1章が書籍になりました。

病弱な幼馴染と婚約者の目の前で私は攫われました。

恋愛
フィオナ・ローレラは、ローレラ伯爵家の長女。 キリアン・ライアット侯爵令息と婚約中。 けれど、夜会ではいつもキリアンは美しく儚げな女性をエスコートし、仲睦まじくダンスを踊っている。キリアンがエスコートしている女性の名はセレニティー・トマンティノ伯爵令嬢。 セレニティーとキリアンとフィオナは幼馴染。 キリアンはセレニティーが好きだったが、セレニティーは病弱で婚約出来ず、キリアンの両親は健康なフィオナを婚約者に選んだ。 『ごめん。セレニティーの身体が心配だから……。』 キリアンはそう言って、夜会ではいつもセレニティーをエスコートしていた。   そんなある日、フィオナはキリアンとセレニティーが濃厚な口づけを交わしているのを目撃してしまう。 ※ゆるふわ設定 ※ご都合主義 ※一話の長さがバラバラになりがち。 ※お人好しヒロインと俺様ヒーローです。 ※感想欄ネタバレ配慮ないのでお気をつけくださいませ。

【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?

冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。 オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・ 「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」 「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」

処理中です...