33 / 48
第四章
2 自習
しおりを挟む
母が祖父に内臓の治療の授業の話をしてくれた。
そうしたら、魔力検査を受けてからだと言われた。
フラウムは授業に出ても、全てできてしまう。なので、自習になった。
古代魔法の本を開いて、本を読みながら、召喚魔術をノートに書いて、唱えてみる。
目の前に姿を現したのは、猫の顔に棘のようなギザギザな尻尾を持つ雷獣だ。
出てきた雷獣は、何も話さないけれど、その雷獣を見ていると、名前が浮かんでくる。
「あなたは、レースね、お祖母様と同じ名前ね」
名前を呼ぶと、雷獣は話し出す。
「おまえはなんというのだ?」
「初めまして、わたくしはフラウムよ。よろしくね」
「名前を読めたと言うことは、魔力は980以上あるな?」
「レースは魔力980以上ないと出てこられないの?」
「そうだ、雷獣は平均して980以上だ」
「わたくしは、980以上あるのね」
「もっとありそうだがな」
「ねえ、レース、わたくしの好きなお方にプレゼントを贈りたいの。ちょうど、魔力が980なんですって、召喚できるかしら?」
「980ならできるだろう」
「魔力980で召喚できる魔獣は他にいるかしら?」
「小さなネズミなら、魔力600くらいでできるぞ」
「まだ、本に出てきてないわ。その子は何ができるのかしら?」
「伝書ネズミだ」
「お遣いができるのね」
「オレ様とどっちが強いか分かってるのか?」
「レースは転移ができて電撃が落とせるのね」
「護衛に連れて行かれたぞ。体も大きくできる。馬の代わりになるぞ」
「まあ、そんなに強いの?」
「一億ボルト落とすぞ」
「一億ボルトが分からないわ」
「雷一発が、約一億ボルトだ。それをオレは連発できるぞ」
「それはすごいわね。でも、わたくしも雷なら落とせるわ」
「オレ様を要らないと言うのか?」
「要らないとは言ってないわ。ただ、言葉も伝えてくれたら便利だと思ったのよ」
「グヌヌ、できぬ事はない。ネズミの真似などしたくないが、頼まれればするぞ」
「そう、気に入ったわ。彼に召喚獣をプレゼントしたかったの」
「名前を読めなければ、契約できないぞ」
「魔力980って、聞いているの。できなければ、ネズミも用意しておくわ」
「なんと不抜けたオトコだ」
「不抜けてなんていないわ。だって、この国の皇太子よ。足りない魔力はわたくしが払うわ。とびっきり強い子をお願いね。彼、命を狙われているの」
「それなら*の印を付けておけ。オレ様が話を付けておく」
「レース、素晴らしいわ」
「煽てても、何もしないぞ」
「わたくし、召喚魔法の練習をしているの。よかったら、ここに一緒にいる?」
「いてやってもいいぞ」
フラウムは、机の上の端にブラケットを畳んで置くと、レースを抱き上げてそのブランケットの上に置いた。
「そこで、勉強を見ていてね」
「いいぞ」
レースは毛繕いを始めた。
フラウムは、便箋に召喚魔術を書いて、先端に*マークを付けた。
追伸で、「名前を呼んで」と書いておいた。
普通に売っている物は、シュワルツは何でも持っている。この本を読み出して、ちょうどいい加減の大きさで使える召喚獣を探していた。
ただの馬より強そうだ。
もう危険な目に遭わないだろう。
本のページを捲ったら、伝書ネズミだった。
ノートに伝書ネズミと書き、呪文を書いていく。それから、呪文を唱える。
出てきたのは、白いネズミだ。名前が浮かんでいる。
「エタ、よろしくね」
「あなたの名前はなんですか?」
「フラウムよ」
「フラウム様、よろしくお願いします」
可愛いので、手に載せて撫でているとレースが、フラウムを睨んでいる。
「そいつがいいのか?」
「この子も可愛いわ」
レースの横に置くと、エタは怯えている。
可哀想なので、エタは、膝の上に置いた。
スカートの上で丸くなっている。
本のページを捲って、次々にその作業を続ける。
部屋中が召喚獣で溢れていく。
最後のページはドラゴンだった。
念のために窓を開けた。
小さなドラゴンかもしれないけれど、大きなドラゴンかもしれない。
ノートにドラゴンと書き、召喚魔法を書くと、その呪文を唱える。
綺麗な白いドラゴンが現れた。
白いドラゴンは、窓の外に浮かんでいる。
「おぬしか、わしを呼び出したのは?」
「ユラナス、わたくしはフラウムよ。よろしくお願いします」
「最上位のわしを呼び出したのは、何万年ぶりだ?」
「あら、そんなに長く、本の中にいたの?」
「わしは、天上で暮らしておる。よかろう、フラウム、何か用がある時は、名を呼ぶといい」
「ありがとうございます」
ドラゴンの名前をしっかり書いておく。
本を一冊読み終えて、ノートは最後まで書き終えた。
そろそろ母が帰ってくるだろう。
本とノートを机に置いて、窓を閉める。
召喚獣は、ドラゴンが現れた瞬間に、全て消えてしまった。
皆、恐れたのだろう。
フラウムは、着替えを持つと、お風呂に向かった。
ドラゴンを呼び出せる魔力は、どれくらいだろう?
フラウムは、この作業を始めて、自分の魔力が高いことに気づいていた。
正直に言えば、調べて欲しくはない。
騒がれるのは、好きではない。
できるだけ、静かに暮らしたいのだ。
お風呂から出てくると、以前、シュワルツがしてくれたように、髪を乾かす。
風魔法と火魔法の混合だ。加減を間違えると、燃えるが、予め、確かめてみて、ちょうどいい加減になるように調節済みだ。
食事を終えると、母に本を見せようとした。
「お母様、古代魔法の本ですわ。お待たせしました」
母はきょとんとしている。
本自体が見えないようだ。
「本など、どこにあるのですか?」
「わたくしが持っております」
母が、じっとフラウムを見ている。けれど、本とは違う場所を見ている。
母の手を取り、本に触れさせると、指先に触れる感覚で、本だと分かったようだ。
「もしかしたら、本が見えないのですか?」
「見えないわ」
「この本は、地下室にありました。表紙に古代魔法と書かれていて、作者など書かれていませんでした。内容は召喚獣についてです。全て、呼び出して契約を済ませました」
「最後のページまで読めたのですか?」
「はい。最後のページはドラゴンでした」
「その本は、フラウムが持っていなさい」
「でも、この本は学校の本です」
「誰も、その本は見えないでしょう。わたくしの魔力は1万です。フラウムは、それ以上なのでしょう」
「そうかもしれません」
「本を片付けていらっしゃい」
「はい」
フラウムは、自室に戻ると、引き出しに本とノートを片付けた。
指先で、シュワルツにもらった髪留めに触れる。
今夜、彼は来てくれる。
ダイニングに戻ると、母が祖父と話していた。
「フラウム、明日は魔力の検査をしよう。本の事は聞いた。召喚獣と契約をした者は、今までいなかった」
「ドランゴンの話では、何万年ぶりだとか言っておりました」
「この血を緋色の一族に残したい。皇太子との結婚はなしだ」
「お祖父様、わたくしはシュワルツを愛しているのです」
「愛など、まやかしだ。その証拠に、アミは結婚してから、すぐに不倫をされておったようではないか。愛は冷める。契約は永遠だ」
「今夜は、シュワルツが来るわ」
「使いの者を出そう。とりあえず、魔力測定が終わるまで、会うことは禁止だ」
フラウムは、落胆して、その夜、部屋で泣いた。
レースを呼んで、シュワルツに事情を話してもらうことにした。
便箋に、更に追伸と書いて、誕生日祝いのつもりだったけれど、これで連絡が取れると、書き添えた。
「レース、召喚の方法を教えてあげてね」
「急だな」
「急に状況が変わったの。だから、お願いね」
「わかったぞ」
レースは手紙を持って、姿を消した。
そうしたら、魔力検査を受けてからだと言われた。
フラウムは授業に出ても、全てできてしまう。なので、自習になった。
古代魔法の本を開いて、本を読みながら、召喚魔術をノートに書いて、唱えてみる。
目の前に姿を現したのは、猫の顔に棘のようなギザギザな尻尾を持つ雷獣だ。
出てきた雷獣は、何も話さないけれど、その雷獣を見ていると、名前が浮かんでくる。
「あなたは、レースね、お祖母様と同じ名前ね」
名前を呼ぶと、雷獣は話し出す。
「おまえはなんというのだ?」
「初めまして、わたくしはフラウムよ。よろしくね」
「名前を読めたと言うことは、魔力は980以上あるな?」
「レースは魔力980以上ないと出てこられないの?」
「そうだ、雷獣は平均して980以上だ」
「わたくしは、980以上あるのね」
「もっとありそうだがな」
「ねえ、レース、わたくしの好きなお方にプレゼントを贈りたいの。ちょうど、魔力が980なんですって、召喚できるかしら?」
「980ならできるだろう」
「魔力980で召喚できる魔獣は他にいるかしら?」
「小さなネズミなら、魔力600くらいでできるぞ」
「まだ、本に出てきてないわ。その子は何ができるのかしら?」
「伝書ネズミだ」
「お遣いができるのね」
「オレ様とどっちが強いか分かってるのか?」
「レースは転移ができて電撃が落とせるのね」
「護衛に連れて行かれたぞ。体も大きくできる。馬の代わりになるぞ」
「まあ、そんなに強いの?」
「一億ボルト落とすぞ」
「一億ボルトが分からないわ」
「雷一発が、約一億ボルトだ。それをオレは連発できるぞ」
「それはすごいわね。でも、わたくしも雷なら落とせるわ」
「オレ様を要らないと言うのか?」
「要らないとは言ってないわ。ただ、言葉も伝えてくれたら便利だと思ったのよ」
「グヌヌ、できぬ事はない。ネズミの真似などしたくないが、頼まれればするぞ」
「そう、気に入ったわ。彼に召喚獣をプレゼントしたかったの」
「名前を読めなければ、契約できないぞ」
「魔力980って、聞いているの。できなければ、ネズミも用意しておくわ」
「なんと不抜けたオトコだ」
「不抜けてなんていないわ。だって、この国の皇太子よ。足りない魔力はわたくしが払うわ。とびっきり強い子をお願いね。彼、命を狙われているの」
「それなら*の印を付けておけ。オレ様が話を付けておく」
「レース、素晴らしいわ」
「煽てても、何もしないぞ」
「わたくし、召喚魔法の練習をしているの。よかったら、ここに一緒にいる?」
「いてやってもいいぞ」
フラウムは、机の上の端にブラケットを畳んで置くと、レースを抱き上げてそのブランケットの上に置いた。
「そこで、勉強を見ていてね」
「いいぞ」
レースは毛繕いを始めた。
フラウムは、便箋に召喚魔術を書いて、先端に*マークを付けた。
追伸で、「名前を呼んで」と書いておいた。
普通に売っている物は、シュワルツは何でも持っている。この本を読み出して、ちょうどいい加減の大きさで使える召喚獣を探していた。
ただの馬より強そうだ。
もう危険な目に遭わないだろう。
本のページを捲ったら、伝書ネズミだった。
ノートに伝書ネズミと書き、呪文を書いていく。それから、呪文を唱える。
出てきたのは、白いネズミだ。名前が浮かんでいる。
「エタ、よろしくね」
「あなたの名前はなんですか?」
「フラウムよ」
「フラウム様、よろしくお願いします」
可愛いので、手に載せて撫でているとレースが、フラウムを睨んでいる。
「そいつがいいのか?」
「この子も可愛いわ」
レースの横に置くと、エタは怯えている。
可哀想なので、エタは、膝の上に置いた。
スカートの上で丸くなっている。
本のページを捲って、次々にその作業を続ける。
部屋中が召喚獣で溢れていく。
最後のページはドラゴンだった。
念のために窓を開けた。
小さなドラゴンかもしれないけれど、大きなドラゴンかもしれない。
ノートにドラゴンと書き、召喚魔法を書くと、その呪文を唱える。
綺麗な白いドラゴンが現れた。
白いドラゴンは、窓の外に浮かんでいる。
「おぬしか、わしを呼び出したのは?」
「ユラナス、わたくしはフラウムよ。よろしくお願いします」
「最上位のわしを呼び出したのは、何万年ぶりだ?」
「あら、そんなに長く、本の中にいたの?」
「わしは、天上で暮らしておる。よかろう、フラウム、何か用がある時は、名を呼ぶといい」
「ありがとうございます」
ドラゴンの名前をしっかり書いておく。
本を一冊読み終えて、ノートは最後まで書き終えた。
そろそろ母が帰ってくるだろう。
本とノートを机に置いて、窓を閉める。
召喚獣は、ドラゴンが現れた瞬間に、全て消えてしまった。
皆、恐れたのだろう。
フラウムは、着替えを持つと、お風呂に向かった。
ドラゴンを呼び出せる魔力は、どれくらいだろう?
フラウムは、この作業を始めて、自分の魔力が高いことに気づいていた。
正直に言えば、調べて欲しくはない。
騒がれるのは、好きではない。
できるだけ、静かに暮らしたいのだ。
お風呂から出てくると、以前、シュワルツがしてくれたように、髪を乾かす。
風魔法と火魔法の混合だ。加減を間違えると、燃えるが、予め、確かめてみて、ちょうどいい加減になるように調節済みだ。
食事を終えると、母に本を見せようとした。
「お母様、古代魔法の本ですわ。お待たせしました」
母はきょとんとしている。
本自体が見えないようだ。
「本など、どこにあるのですか?」
「わたくしが持っております」
母が、じっとフラウムを見ている。けれど、本とは違う場所を見ている。
母の手を取り、本に触れさせると、指先に触れる感覚で、本だと分かったようだ。
「もしかしたら、本が見えないのですか?」
「見えないわ」
「この本は、地下室にありました。表紙に古代魔法と書かれていて、作者など書かれていませんでした。内容は召喚獣についてです。全て、呼び出して契約を済ませました」
「最後のページまで読めたのですか?」
「はい。最後のページはドラゴンでした」
「その本は、フラウムが持っていなさい」
「でも、この本は学校の本です」
「誰も、その本は見えないでしょう。わたくしの魔力は1万です。フラウムは、それ以上なのでしょう」
「そうかもしれません」
「本を片付けていらっしゃい」
「はい」
フラウムは、自室に戻ると、引き出しに本とノートを片付けた。
指先で、シュワルツにもらった髪留めに触れる。
今夜、彼は来てくれる。
ダイニングに戻ると、母が祖父と話していた。
「フラウム、明日は魔力の検査をしよう。本の事は聞いた。召喚獣と契約をした者は、今までいなかった」
「ドランゴンの話では、何万年ぶりだとか言っておりました」
「この血を緋色の一族に残したい。皇太子との結婚はなしだ」
「お祖父様、わたくしはシュワルツを愛しているのです」
「愛など、まやかしだ。その証拠に、アミは結婚してから、すぐに不倫をされておったようではないか。愛は冷める。契約は永遠だ」
「今夜は、シュワルツが来るわ」
「使いの者を出そう。とりあえず、魔力測定が終わるまで、会うことは禁止だ」
フラウムは、落胆して、その夜、部屋で泣いた。
レースを呼んで、シュワルツに事情を話してもらうことにした。
便箋に、更に追伸と書いて、誕生日祝いのつもりだったけれど、これで連絡が取れると、書き添えた。
「レース、召喚の方法を教えてあげてね」
「急だな」
「急に状況が変わったの。だから、お願いね」
「わかったぞ」
レースは手紙を持って、姿を消した。
0
お気に入りに追加
275
あなたにおすすめの小説
王子妃教育に疲れたので幼馴染の王子との婚約解消をしました
さこの
恋愛
新年のパーティーで婚約破棄?の話が出る。
王子妃教育にも疲れてきていたので、婚約の解消を望むミレイユ
頑張っていても落第令嬢と呼ばれるのにも疲れた。
ゆるい設定です
【完結】愛を知らない伯爵令嬢は執着激重王太子の愛を一身に受ける。
扇 レンナ
恋愛
スパダリ系執着王太子×愛を知らない純情令嬢――婚約破棄から始まる、極上の恋
伯爵令嬢テレジアは小さな頃から両親に《次期公爵閣下の婚約者》という価値しか見出してもらえなかった。
それでもその利用価値に縋っていたテレジアだが、努力も虚しく婚約破棄を突きつけられる。
途方に暮れるテレジアを助けたのは、留学中だったはずの王太子ラインヴァルト。彼は何故かテレジアに「好きだ」と告げて、熱烈に愛してくれる。
その真意が、テレジアにはわからなくて……。
*hotランキング 最高68位ありがとうございます♡
▼掲載先→ベリーズカフェ、エブリスタ、アルファポリス
絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。
この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが
悪役令嬢は処刑されないように家出しました。
克全
恋愛
「アルファポリス」と「小説家になろう」にも投稿しています。
サンディランズ公爵家令嬢ルシアは毎夜悪夢にうなされた。婚約者のダニエル王太子に裏切られて処刑される夢。実の兄ディビッドが聖女マルティナを愛するあまり、歓心を買うために自分を処刑する夢。兄の友人である次期左将軍マルティンや次期右将軍ディエゴまでが、聖女マルティナを巡って私を陥れて処刑する。どれほど努力し、どれほど正直に生き、どれほど関係を断とうとしても処刑されるのだ。
皇太子夫妻の歪んだ結婚
夕鈴
恋愛
皇太子妃リーンは夫の秘密に気付いてしまった。
その秘密はリーンにとって許せないものだった。結婚1日目にして離縁を決意したリーンの夫婦生活の始まりだった。
本編完結してます。
番外編を更新中です。
【電子書籍化進行中】声を失った令嬢は、次期公爵の義理のお兄さまに恋をしました
八重
恋愛
※発売日少し前を目安に作品を引き下げます
修道院で生まれ育ったローゼマリーは、14歳の時火事に巻き込まれる。
その火事の唯一の生き残りとなった彼女は、領主であるヴィルフェルト公爵に拾われ、彼の養子になる。
彼には息子が一人おり、名をラルス・ヴィルフェルトといった。
ラルスは容姿端麗で文武両道の次期公爵として申し分なく、社交界でも評価されていた。
一方、怠惰なシスターが文字を教えなかったため、ローゼマリーは読み書きができなかった。
必死になんとか義理の父や兄に身振り手振りで伝えようとも、なかなか伝わらない。
なぜなら、彼女は火事で声を失ってしまっていたからだ──
そして次第に優しく文字を教えてくれたり、面倒を見てくれるラルスに恋をしてしまって……。
これは、義理の家族の役に立ちたくて頑張りながら、言えない「好き」を内に秘める、そんな物語。
※小説家になろうが先行公開です
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる