幼馴染みの彼と彼

綾月百花   

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 日常に戻ると、菜都美のかぶれたお尻を治すために、部屋の中では薄着にして、薬も塗って、お尻を乾燥させるように、布製のトレーニングパンツを履かせた。トイレトレーニングもしなくてはいけなくて、ちょうどいいタイミングでオムツかぶれを起こした。

 菜都美もお尻が痒くて、おしめをするのを嫌がったので、時間を見て、トイレに誘うとトイレで用を足してくれる。

 失敗もあるが、成功率の方が高い。


「菜都美、お姉ちゃんになったかな?」と褒めると、もっと上手にできるようになってきた。

「なちゅみ、おねえちゅん?」


 部屋の中で手を繋いで、部屋と廊下を使いながら、お散歩をする。

 部屋も広いので、廊下でお弁当のように、離乳食を食べて、ミルクもストロー付きで飲んでみる。


「今日の菜都美は、お姉ちゃんみたいだよ?」

「おねえちゅん?」

「ちょっと残念。ちゃんちゃんちゃん」

「ちゅんちゅんちゅん」

「ちゃんちゃん」


 菜都美が首を傾げている。


「なっちゃんのちゃん。菜都美はなっちゃん。ちゃんちゃん」


 なんだか余計に混乱しているみたいだ。

 神妙な顔の菜都美の頭を撫で撫でした。


「なっちゃん?」

「できたな、偉いぞ」


 菜都美を抱きしめて、今度は篤志のあっちゃんを言えるようにしたい。


「ちゃんちゃんちゃん」

「ちゃんちゃんちゃん」

「あっちゃん」

「あっちゃん」

「できたな、偉いなあっちゃん喜ぶよ」


 俺は菜都美を褒めて撫で回す。

 菜都美はきゃきゃっと声を出して喜んでいる。


「偉い、菜都美は偉いぞ」


 きゃきゃっと菜都美が声を上げて喜ぶ。

 ピクニックごっこで、菜都美は疲れて眠ってしまった。

 菜都美を布団に寝かせると、トレーニングパンツからオムツに替えておく。

 今度はパンツ型のオムツを買ってみよう。

 さて、今からはお仕事をする時間だ。

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