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7   北の魔物の森

8   魔物退治

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 ここに来て、1ヶ月ほど過ぎた。コウモリのような魔物退治は、音がしたら、方向を教えてもらうことで、素早く倒すことができるようになった。
 他の魔物もコツを掴めば、それほど苦はなく倒せるようになってきた。すべて日々の繰り返しで少しずつ学んでいった。
 アトミスは少しずつ精神が落ちついてきて、食事も食べられるようになってきた。
 ダンジョンがあるなら、どれがボスだろうと話し合うようになってきた。
 アハト達は狩りをしながら話しをしている。

「前は毒蜘蛛だったけど、今度はなんだろう?」
「鬼は水属性と風属性がいれば、わりと簡単に倒せる」
「トンボみたいな魔物は、ちょっと面倒だな。たぶん毒持ちだろう。牙も棘の危ない。半分に切断して、前後で倒した方が安全だろう」
「イノシシみたいな奴はちょこまかして鬱陶しい。牙があったから、あれも毒持ちかもしれないな。見つけたらリリーの風魔法でトルネードをかまして、雷を落とすのが早いな」

「毒蜘蛛は前より、デカくなっている。あいつの毒を浴びたら死ぬかもしれないぞ」
「足のある花みたいな奴は、毒を吐くから、毒を吐く前に倒さないとやられる。時間との勝負だな」
「うなぎは焼きうなぎだ。あいつはたぶん毒はないだろう。大きいだけだ」

「象みたいな奴は、牙に毒があるかもしれないな」
「牛や馬みたいな奴は雑魚だな」
「厄介なのはコウモリだな。この国の者なら、耳をやられる。騎士団の中で平気なのは、リリーだけだろう。もし、コウモリがラスボスだったら、かなり厄介だ」

「耳栓をしたらどうかしら?」

 リリーは何気なく聞いてみた。

「まったく聞こえなくしたら、動きが読めなくなる。でも、そうだな。耳栓な。少し穴を開けて、加減をすれば、勝算はあるだろう。団長と相談してみよう」

 騎士団の団員は、だんだん減っていき、今では80人ほどまで減って、金貨が一日3枚で募集が出たらしい。
 今は、毎日、金貨を3枚ずつもらっている。
 戦死者も多く出て、戦死者が出たパーティーは仲間が無残に死ぬところを見たショックで辞めていく者と敵を取ると言って、他のパーティーに入って頑張っている者もいるが、残る者はそう多くはいない。
 寄宿舎はゆったりとしていてきて、男性メンバーは個室を与えると言われたが、アハト達3人は今も狭い部屋で、3人で暮らしている。
 新しい戦士は募集をしても集まらない。
 耳をやられて、無残に死ぬと噂が広がり、皆が警戒して志願しなくなった。


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