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7   北の魔物の森

4   新しいパーティーメンバー

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「男性諸君、お久しぶり」

 リリーはアハトの真っ赤な頭を微弱なトルネードで、ソフトクリームのようにした。

「何するんだよ。あ、リリーとアトミスじゃないか」

 アハトは声を上げたが、リリーとアトミスの姿を見たら、優しげに微笑んだ。

「今日、二人で入団したのよ」

 リリーは微笑みに、微笑みで答えた。

「リリー婚約おめでとう。でも、なんで婚約したのに、こんなところにいるんだ?」
「退屈だったのよ。杖もロットも試していないもの」
「リリーらしいけど、アトミスまで、伯爵令嬢なのに」
「私も退屈過ぎて、武器も使ってみたいし……」

 アトミスは悩みを隠して、退屈という言葉に変換してアハトを納得させた。

「最前線で戦うのは大変だけど辞めてみると、遣り甲斐はあったんだなと思ったよ」

 アハトが言うと、ワポルとフィジも頷いた。

「またパーティーメンバーになれますか?」

 リリーはアハトに聞いた。
 もしかしたら、もう他のパーティーに誘われているかもしれないけれど、できれば、前と同じ仲間とパーティーを組みたい。

「別メンバーに誘われているけど、お嬢様達が来たのなら、またメンバーになろう」

 アハトも同じ考えだったのか、先に誘われたパーティーを断ってくれるようだ。
 リリーは「ありがとう」と頭を下げた。

「またよろしくお願いしますね」

 アトミスも、アハト達に頭を下げた。 
 食事のトレーを置くと、彼ら達の前に座る。

「アハト達は今日からの予定だったの?」
「一応、でも、1日休んで明日からでもいいぜ」
「じゃ、明日からお願いね」

 アトミスが美しく微笑む。

「このエリアは、金貨が2枚ずつもらえるらしい。どんな魔物か知らないけど、毎日、支払われるらしい」
「強いのかしら?」
「その可能性が高いな」
「武器は持ってきましたか?」
「持ってくるのは大変だったが、持ってきた。アクセサリーも……」
「みんなも?」

 ワポルとフィジも頷いた。

「魔物退治に慣れたら、またダンジョンに攻撃するんだろうな。それとも、もう視野に入れている可能性も高いかもしれないな?」
「この建物の戦士は、100人くらいいるらしい」

 ワポルが周りを見ながら、教えてくれた。

「前と変わらないわね」
「前の魔物の森から、こっちに移ってきた者がけっこう多いらしい」
「こっちはあまり重点に置かれてなかったから、元々少ないのね」
「そうだろうな」

 リリーはアハト達三人とアトミスが話している内容を聞いている。

「属性は?」
「今回も混合らしい。ワポルとの衝突に気をつけないと爆発が起きる」
「アハトとは背中同士だ」

 ワポルが料理を食べながら答えた。


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