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3 魔物の森
8 魔物退治
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アイマスクをしてベッドに入ると、馴れない空の一人旅と、初めての魔物との戦いの疲れも手伝ってか、夢もみないうちに眠りに落ちたリリーであった。
……アトミスに肩を揺すられ、目を覚ますリリー。
「リリー起きて、ごはんの時間よ。食堂に行きましょう」
「・・・・・・おはようございます」
アイマスクを外したが、リリーはまだ寝ぼけている。
「目覚めのシャワーはいるかしら?」
「だっ、大丈夫ですわ」
既にアトミスは制服を着ていた。
リリーは急いで起きて、顔を洗い歯を磨くと、長い髪を梳かす。
寝間着を脱ぐと、急いで下着をつけて、制服を着る。靴は膝までのブーツだ。
「とても似合っているわ、リリー」
「そうですか?」
襟の大きなワンピースをリリーは着たことがなかった。胸の前にボタンがあるワンピースもあまり着たことがない。
「さあ、行きましょう」
「はい」
アトミスの後を、親鳥の後を追いかけるように雛鳥のようについて歩く。
食堂では最初と同じように、アトミスと同じ料理を取って、オレンジジュースをトレーに載せた。
「アハト、ワボル、フィジ、おはよう」
「おはようございます」
「おはよう。我らの姫様達」
アハトがリリー達を見て、にっこり笑う。
「リリー、制服が似合うな」
「ありがとうございます」
アトミスがテーブルにトレーを置いたので、リリーも置く。
アトミスの横に並んで座ると、アトミスは食事を食べ始めた。
「敬語はいらないからな。リリーが13歳だとしても、同じパーティーメンバーだ。アハトと呼び捨てで呼んでくれ」
「そうそう、うちのパーティーには金と銀の二人の姫がいる。見て見ろよ、他の男やもめパーティーの奴らが羨望の眼差しを向けてきてるぜ」
「ワボルったら、大袈裟よ」
「そうよ、大袈裟ですわ」
「うちの騎士団には他に女性はいないからね。好き好んでこんな危険な場所に来る美人は、アトミスとリリーくらいだ」
フィジがしみじみと言う。
アトミスお姉様は、夕食は軽めなのね。寝起きでお腹は空いていないけれど。
「食べたら出発の準備よ」
「分かりましたわ」
食事が終わると、アハトに呼ばれた。
「リリー、ちょっと来てくれ」
「はい、何でしょう?」
行列ができていて、ワポルとフィジも並んでいる。
「魔物の毒にやられたときの対処法なんだけど、これから渡されるポーションと呼ばれている薬を飲むんだ。1本で効かないときは2本目を、2本で足りないときは3本目を飲む。だいたい3本で魔物の毒は解毒されると言われている。支給されるのは一人5本だ。うちのメンバーは光魔法が使えるアトミスがいるから、俺たちはまだ使ったことはないけど、念のために持っておくように」
「飲むのは1本ずつですか?」
「ああ、1本ずつだ。1本で効くこともあるし、3本飲んでも効かない時もある。魔物の毒性にもよる」
「毒にかかったらどうなるのかしら?」
「痺れて動けなくなる。傷と一緒に負うことが多いから、一端下がれ。その時、メンバーに声かけを必ずするように」
「分かりましたわ」
列が順に進んで、箱の中から薬の瓶のようなものを5本取る。
「ポーションはウエストのポーチに入れて」
「ポーチ……ですか?」
「ちょっとお腹の辺りを触るけどごめんよ」
アハトはリリーのお腹の辺りに触れて、隠しポケットを教えてくれた。
「こんなところにポケットがあったのですね。気付きませんでしたわ」
「ここがポーション入れさ」
リリーはアハトと同じように、ポーションをウエストの小さなポケットに立てて並べて入れた。とても小さなポケットでポーションしか入らないようになっている。
「アハトありがとう」
アハトはにっこり笑った。
「アトミスお待たせ」
「アトミスお姉様はポーションはいらないのですか?」
「ええ、自分の魔力で中和できますの。もし毒にやられたら、おっしゃってくださいな。すぐに治してさしあげますわ」
「お願いしますわ」
「メンバーで支えながら攻撃するんだ。そこに男も女もないし、年齢も関係ない。あるのはチームワークと技術だけだ」
「そうよ。だから、お姉様もなしね。少し嬉しかったけれど・・・・・・。私もアトミスと呼び捨てでいいのよ」
リリーは年上のパーティーメンバーに「お願いします」と頭を下げた。
リーダーのアハトが、「先越さたな~」と笑った後、「今日もお願いします」と元気な声で号令をかけた。
「お願いします」
メンバーが揃って声を上げた。
「さあ、行きますわよ」
アトミスがリリーの腕を引っ張った。
「狩り場は決まっているのですか?」
「ああ、分担されている。昨日と同じ場所だ」
「狩り場が変わると変化があって退屈はしないが、危険が伴うんだよ」
フィジが教えてくれる。
「足下とか、整えてくれるのはフィジだ。戦いやすい地面に整えるのは土魔法の役目だからな。それを壊すのが俺たちだな」
ワボルが笑いながら、教えてくれた。
「アバランチャは止めてくれ。あれは気温が下がって滑りやすくなるんだ」
「気をつけるよ。雪崩も足止めに効くんだけどね」
フィジとワボルが話している。
夕暮れ前に森の中に入っていく。森の中は既に暗くなっている。
迷わず獣道もない鬱蒼とした森の中を歩いて行って、木々が無くなっているエリアで足を止めた。
フィジが足元の掃除を始めた。
昨日倒した魔物の亡骸をこのエリアから退けている。
土自体に命があるように、自在に動き亡骸を流していく。
「こんなもんでどうだ?」
「いいいだろう」
アハトは歩いて足場を確認している。
「リリーは私の横にいなさい」
「はい」
「そろそろ来ますわよ」
アトミスが言った直後に、魔物がどっと湧き出した。
背中を皆が守ってくれる。四方から湧き出てくる魔物に無我夢中で攻撃を与える。
「ライトニング・ウインド」
手を突き出して、魔物に次々と攻撃を行う。
大量に押し寄せてきた魔物には、「ラウガン」爆風で吹き飛ばして、順番に倒していく。
だんだん魔力と攻撃力が上がっていくような気がする。
「リリー、やるじゃん」
水魔法のワボルが声を上げた。
「攻撃力が上がってくるような気がします」
「これはレベル上げだと思ったらいい。もっと強くなれるよ」
背後にいるアハトが教えてくれる。
「強くなりたいです」
「毎日やっていれば、強くなるさ」とフィジが言う。
最初の魔法の相手は熊だった。完全に倒せずに、ビエント様に助けていただいた。
早くビエント様にお目にかかれるように、強くなります。
……アトミスに肩を揺すられ、目を覚ますリリー。
「リリー起きて、ごはんの時間よ。食堂に行きましょう」
「・・・・・・おはようございます」
アイマスクを外したが、リリーはまだ寝ぼけている。
「目覚めのシャワーはいるかしら?」
「だっ、大丈夫ですわ」
既にアトミスは制服を着ていた。
リリーは急いで起きて、顔を洗い歯を磨くと、長い髪を梳かす。
寝間着を脱ぐと、急いで下着をつけて、制服を着る。靴は膝までのブーツだ。
「とても似合っているわ、リリー」
「そうですか?」
襟の大きなワンピースをリリーは着たことがなかった。胸の前にボタンがあるワンピースもあまり着たことがない。
「さあ、行きましょう」
「はい」
アトミスの後を、親鳥の後を追いかけるように雛鳥のようについて歩く。
食堂では最初と同じように、アトミスと同じ料理を取って、オレンジジュースをトレーに載せた。
「アハト、ワボル、フィジ、おはよう」
「おはようございます」
「おはよう。我らの姫様達」
アハトがリリー達を見て、にっこり笑う。
「リリー、制服が似合うな」
「ありがとうございます」
アトミスがテーブルにトレーを置いたので、リリーも置く。
アトミスの横に並んで座ると、アトミスは食事を食べ始めた。
「敬語はいらないからな。リリーが13歳だとしても、同じパーティーメンバーだ。アハトと呼び捨てで呼んでくれ」
「そうそう、うちのパーティーには金と銀の二人の姫がいる。見て見ろよ、他の男やもめパーティーの奴らが羨望の眼差しを向けてきてるぜ」
「ワボルったら、大袈裟よ」
「そうよ、大袈裟ですわ」
「うちの騎士団には他に女性はいないからね。好き好んでこんな危険な場所に来る美人は、アトミスとリリーくらいだ」
フィジがしみじみと言う。
アトミスお姉様は、夕食は軽めなのね。寝起きでお腹は空いていないけれど。
「食べたら出発の準備よ」
「分かりましたわ」
食事が終わると、アハトに呼ばれた。
「リリー、ちょっと来てくれ」
「はい、何でしょう?」
行列ができていて、ワポルとフィジも並んでいる。
「魔物の毒にやられたときの対処法なんだけど、これから渡されるポーションと呼ばれている薬を飲むんだ。1本で効かないときは2本目を、2本で足りないときは3本目を飲む。だいたい3本で魔物の毒は解毒されると言われている。支給されるのは一人5本だ。うちのメンバーは光魔法が使えるアトミスがいるから、俺たちはまだ使ったことはないけど、念のために持っておくように」
「飲むのは1本ずつですか?」
「ああ、1本ずつだ。1本で効くこともあるし、3本飲んでも効かない時もある。魔物の毒性にもよる」
「毒にかかったらどうなるのかしら?」
「痺れて動けなくなる。傷と一緒に負うことが多いから、一端下がれ。その時、メンバーに声かけを必ずするように」
「分かりましたわ」
列が順に進んで、箱の中から薬の瓶のようなものを5本取る。
「ポーションはウエストのポーチに入れて」
「ポーチ……ですか?」
「ちょっとお腹の辺りを触るけどごめんよ」
アハトはリリーのお腹の辺りに触れて、隠しポケットを教えてくれた。
「こんなところにポケットがあったのですね。気付きませんでしたわ」
「ここがポーション入れさ」
リリーはアハトと同じように、ポーションをウエストの小さなポケットに立てて並べて入れた。とても小さなポケットでポーションしか入らないようになっている。
「アハトありがとう」
アハトはにっこり笑った。
「アトミスお待たせ」
「アトミスお姉様はポーションはいらないのですか?」
「ええ、自分の魔力で中和できますの。もし毒にやられたら、おっしゃってくださいな。すぐに治してさしあげますわ」
「お願いしますわ」
「メンバーで支えながら攻撃するんだ。そこに男も女もないし、年齢も関係ない。あるのはチームワークと技術だけだ」
「そうよ。だから、お姉様もなしね。少し嬉しかったけれど・・・・・・。私もアトミスと呼び捨てでいいのよ」
リリーは年上のパーティーメンバーに「お願いします」と頭を下げた。
リーダーのアハトが、「先越さたな~」と笑った後、「今日もお願いします」と元気な声で号令をかけた。
「お願いします」
メンバーが揃って声を上げた。
「さあ、行きますわよ」
アトミスがリリーの腕を引っ張った。
「狩り場は決まっているのですか?」
「ああ、分担されている。昨日と同じ場所だ」
「狩り場が変わると変化があって退屈はしないが、危険が伴うんだよ」
フィジが教えてくれる。
「足下とか、整えてくれるのはフィジだ。戦いやすい地面に整えるのは土魔法の役目だからな。それを壊すのが俺たちだな」
ワボルが笑いながら、教えてくれた。
「アバランチャは止めてくれ。あれは気温が下がって滑りやすくなるんだ」
「気をつけるよ。雪崩も足止めに効くんだけどね」
フィジとワボルが話している。
夕暮れ前に森の中に入っていく。森の中は既に暗くなっている。
迷わず獣道もない鬱蒼とした森の中を歩いて行って、木々が無くなっているエリアで足を止めた。
フィジが足元の掃除を始めた。
昨日倒した魔物の亡骸をこのエリアから退けている。
土自体に命があるように、自在に動き亡骸を流していく。
「こんなもんでどうだ?」
「いいいだろう」
アハトは歩いて足場を確認している。
「リリーは私の横にいなさい」
「はい」
「そろそろ来ますわよ」
アトミスが言った直後に、魔物がどっと湧き出した。
背中を皆が守ってくれる。四方から湧き出てくる魔物に無我夢中で攻撃を与える。
「ライトニング・ウインド」
手を突き出して、魔物に次々と攻撃を行う。
大量に押し寄せてきた魔物には、「ラウガン」爆風で吹き飛ばして、順番に倒していく。
だんだん魔力と攻撃力が上がっていくような気がする。
「リリー、やるじゃん」
水魔法のワボルが声を上げた。
「攻撃力が上がってくるような気がします」
「これはレベル上げだと思ったらいい。もっと強くなれるよ」
背後にいるアハトが教えてくれる。
「強くなりたいです」
「毎日やっていれば、強くなるさ」とフィジが言う。
最初の魔法の相手は熊だった。完全に倒せずに、ビエント様に助けていただいた。
早くビエント様にお目にかかれるように、強くなります。
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