唯一の恋

両性具有として生まれた女の子の話です。幼い頃から女の子として育てられてきたのだが、弟に性器のことを指摘された奈都は小学4年生の途中から男装して過ごしていたが、心は女の子のままだ。奈都は自分が両性具有だとは知らずに育ってきた。長男の響介は奈都が生まれたときから秘密を知っている。奈都は幼い頃交通事故に遭い、記憶喪失だ。響介との約束も忘れている。響介は幼い頃から奈都のことが好きだ。高校生の時に小説家になった響介は一日も早く独立したかった。奈都に赤ちゃんを産ませたくて、奈都が16歳の時から、こっそり抱いていた。両親が他界し、奈都の秘密を知る者は響介だけになった。響介は奈都が気づくような抱き方をした。傷ついても受け止める覚悟を持っていた。弟の亜稀は響介と奈都が抱き合っていることを知っている。亜稀は姉としてではなく、奈都を女として見ていた。
体の秘密も、小さな頃のことだが覚えている。奈都に平等に愛して欲しいと頼んで、体の関係を持つ。奈都は二人に共有されることを受け入れるが、どうしても亜稀とのセックスに馴染めない。亜稀はまだ子供っぽく、奈都の体の限界をわかってくれない。奈都は亜稀の求愛を断るようになっていた。ある日、響介に説得されて体の精密検査に連れて行かれた。検査は苦痛で、奈都には辛かった。検査の途中で、奈都は自分が二人に取り合いをされるような者ではないと悟ってしまった。帰宅した奈都は、求愛する亜稀に拒絶した。わざとおこらせるような言い方をして怒らせた。奈都は廊下に投げられ、頭をぶつけてしまう。子供頃から何度も検査をしてきた頭をぶつけて、奈都は体が不自由だった頃を思い出し、死を覚悟して家を出た。響介が奈都を見つけ出し、つきっきりでリハビリをし、元の暮らしに戻ることができた。亜稀は責任を取れなかった自分を責めて、奈都を見守る覚悟を持つ。奈都は墓場で意識を失う前に、自分は本当は女の子になりたいと気づいた。
女の子としての生活が始まる。兄弟二人に愛されながら、いろんな障害を乗り越えていく。
三人の成長を描いた作品になっています。
最初の頃はエッチ多めのラブストーリーです。
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