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第十八章
9 最後の子
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親睦会は無事に終わり、円城寺雅人を初めとした、桜子さんが愛した三人の男性は、アメリカに旅だっていった。
どんな話があり、どんな別れがあったのかは、知らされていないが、光輝さんの元に弁護士事務所の所長から電話があった。
親睦会が終わると、瞬く間に夏休みが終わる。
『夏の思い出』の絵を子供達が描いている。
ダンスパーティーだったり花火だったり、様々な絵が描かれて、描き終えると人があまり通らない和室の前の廊下に並べて絵の具が乾くのを待っている。
「宿題の忘れ物はない?」
小学生組に聞くと「「「ない」」」と答えが返ってきた。
子供達五人は、適度に日焼けしていて健康的に見える。
親睦会の間に、海で遊んで日焼けしたのだ。
子供達にとって、楽しい親睦会だったようで、よかったと思う。
「明日の準備をしておきなさいね」
「「「「「はい」」」」」
小学生組と幼稚園組が答えた。
微笑ましく見ていると、子供達はそれぞれに子供部屋に向かったようだ。
暫くすると、五人はリビングに戻ってきた。
「準備終わったよ。皆の分も確認したから、大丈夫だと思う」
晴輝が報告してきた。
「晴輝、ありがとう」
晴輝は嬉しそうに微笑んだ。
優しいお兄ちゃんに育ってくれて、嬉しい。
「奥様、顔色がよくありません。休んできてください」
宇賀田さんが声をかけてくれた。
最近、風邪を引いたのか、微熱があり気分があまりよくない。
「それなら、寝室にいますので、お願いします」
わたしは二階に上がって、ベッドに横になった。
額に手を当てられ、目を開けると、いつの間にか薄暗くなっていた。
光輝さんが、わたしの額に触れていた。
「美緒、体調が悪いと聞いた」
「たいしたことはないわ。夏バテかしら?」
わたしはベッドに座った。
光輝さんは、わたしのベッドに座ると、ポケットの中からスマホを出してアプリを開いた。
それを見せた。
「最近に熱っぽいね」
「うん」
「生理も遅れている」
「そうだっけ?」
「1週間遅れているよ」
「それくらいは、普通だと思うわ」
「気分も悪いんだろう?」
「うん、夏風邪かもしれないわ」
「試しに検査してみるか?」
光輝さんは、ポケットから妊娠検査薬を出した。
「まだ1週間じゃ分からないわ」
「彩花の時は分かっただろう?」
「そうね、分かった」
わたしは妊娠検査薬を受け取ると、ベッドから下りた。
二階のトイレに入って、妊娠検査薬をよく見ると、早期診断と書かれている。
いつも抜かりない光輝さんの行為に、わたしは笑みを浮かべて検査をした。
綺麗にしてから、光輝さんに手渡した。
手を洗って、わたしは光輝さんと一緒に検査薬を見ていると、二本線が出た。
「美緒、おめでとう」
「信じられないわ」
光輝さんは、スマホで妊娠検査薬を写して、わたしの顔も写した。
それから、箱に妊娠検査薬を入れると、わたしを抱きしめた。
「親睦会の間にできた子だね」
「わたし、あのホテル、もう飽きたのよ。そろそろ違うホテルに行ってみたいのに」
「美緒が、あのホテルで身籠もった事が分かれば、また妊娠しやすいホテルと言われるだろうね」
「部屋に届けられる食事がいつも同じだもの。新鮮さがないわ」
「アンケートに記入しておこう」
わたしは頷いた。
このままでは、また来年もあのホテルになりそうだ。
近くて便利な所はいいけれど……。
「まだ1週間だから、もう暫くしてから検査して、病院にもかかるね」
「だが、もうつわりがあるなら、病院にかかってもいいと思うぞ」
「まだ軽いから」
「軽いうちに、寿司を食べに行こう。今、ここにいるなら、祝福をしてあげたい。明日、行こう」
「明日は新学期よ。子供達は早く帰ってくるわ」
「迎えは加羅さん達に頼んでいい。体調不良の美緒が行く必要はない」
わたしは光輝さんの腕の中で、何度も頷いた。
この子は女の子でありますように……と心の中で祈った。
男の子であっても愛するつもりでいるけれど、女の子が欲しい。
…………………………*…………………………
今回の子は晴輝の時の用に、何も口にできないほどつわりが酷くて、わたしは入院治療をした。
子供達は動揺したが、面会は学校帰りに短時間だけして帰ってくれた。
「ママ、頑張って」と帰って行く子供達が頼もしく思えた。
光輝さんは毎日、夜に会いに来てくれた。
わたしの手を握って、お腹を撫でていく。
「元気に生まれておいで」
その言葉に励まされて、わたしはつわりに耐えた。
二ヶ月入院して、退院するともう11月に入っていた。
点滴で過ごしてきたわたしは、赤ちゃんの分も体重は増えてはいない。
妊娠五ヶ月になり、安定期に入っている。
体重は増えていないが、赤ちゃんはきちんと成長している。
食事は食べられるようになったが、まだ時々、吐いてしまう。
退院祝いに、光輝さんとお寿司を食べに行った。
家族で、安産祈願に神社に行き祈祷してもらう。
子供達は神社でもお出かけが楽しいようで、久しぶりのわたしとのお出かけを喜んでいた。
退院して、すぐにクリスマスの準備に取りかかった。
子供のプレゼントを準備して、今年は光輝さんを連れて、一緒にネクタイを選んだ。
卓也さんと恵麻さんにも贈る。短いメッセージにお返しは要らないことは書き加えておく。
ティファさんの贈り物はインターネットを使う。今は江戸切り子のグラスを贈っている。
グラスだったりぐい飲みだったり、ワイングラスも贈った。どれも美しい物なので、ティファさんは毎年、楽しみにしてくれている。
我が家の食器棚にも美しいグラスが揃ってきた。毎年の楽しみになっている。
子供が休みの日には、子供が親睦会で着る洋服を見に行く。
彩花には子供ブランドのお店で、長袖のワンピースを買った。また背の伸びた晴輝の洋服も新調する。
晴輝と輝明のタキシードのズボン丈を調節してもらう。下の子にも少しずつ買って、寂しい想いはさせていない。
胎動が始まり、お腹の中で赤ちゃんが動くのが分かるようになった頃、検診で赤ちゃんが女の子だと分かった。
超音波検査中に、光輝さんと手を取り合って喜んだ。
20週の検診では、赤ちゃんの子宮も見えた。
12月になると光輝さんの出張が増えて、ラインで知らせる。赤ちゃんの超音波検査の写真も添付する。
後で、電話がかかってくる。
子供達が、パパと話したくて、わらわらと集まってくる。
電話を切ると、子供達がわたしのお腹を抱きしめて、赤ちゃんの胎動を一緒に感じる。
「今、動いたね」
「動いたね」
「代わって、次は僕の番だよ」
子供達が順番に並んで待っている。
「ママ、名前は何にするの?」
「まだ考えていないのよ」
「それなら、僕たちも考える」
「私も考える」
お兄ちゃんになれる大輝は、すごく張り切っている。
体調のいいときは、子供達の勉強を見て過ごしている。
この子の予定日は5月3日だ。けれど、わたしの子供達は9ヶ月の終わりから10ヶ月頃の始めに生まれてくる。
多忙になる新年度に生まれてくる可能性がある。
親睦会には行けそうなので、マタニティードレスを探して準備を始める。
子供達も親睦会の準備をするように言っておく。
子供達もダンスデビューをしたので、親睦会は楽しみにしている。
光輝さんが出張から帰ってきたら、荷物をホテルに送る手配をしなければならない時期になる。
車に持ち込んでいいのは、自分で持って行ける程度の物だけと約束している。
わたしは自分の荷物を纏めてから、子供達の荷物を点検していく。
冬の物は嵩張るので、子供の物でも一杯になってしまう。
晴輝と輝明は、完璧に揃えている。
直輝と大輝は、洋服の交換もあるが、下着と靴下を忘れていないので、この年齢ではできている方だ。
彩花は1週間分のパーティー用のワンピースと普段着のワンピースを入れて、カーディガンを二着入れていた。
下着は見えないように、巾着袋に入れて、汚れ物を入れるビニールまで入っていた。
「さすが、彩花だね。完璧よ」と褒めると、嬉しそうな顔をする。
「ママ、私ね、妹が欲しいの。赤ちゃん、女の子だったらいいな」
「そうね、ママも彩花のような女の子だったらいいな」
子供達には、生まれてくるまで分からないと言ってある。
「妹だったら、ピアノを教えてあげる。プールも一緒に入って教えてあげる。言葉も文字も、離乳食も食べさせてあげる。おしめだって交換してあげる」
わたしのお腹に抱きついて、嬉しいことを言ってくれる。
わたしも彩花を抱きしめて、「お願いね」と頼む。
姉妹が仲のいいことはいい事だ。
わたしと姉は、決して仲のよい姉妹ではなかった。
一緒に遊んだ思い出は、一つも無い。
会話さえない姉妹だった。
そんな寂しい姉妹になって欲しくはない。
わたしは孤独で、ずっと寂しかった。
彩花がお腹の赤ちゃんと仲良くしてくれたら、きっとわたしの寂しかった記憶は塗り替えられるような気がする。
だから、どうしても女の子がもう一人欲しかった。
お腹の中の女の子はわたし、美緒なのだ。
大切にして、お腹の中で大きくなるまで、しっかり育てよう。
わたしは彩花を抱きしめながら、お腹の赤ちゃんに誓った。
どんな話があり、どんな別れがあったのかは、知らされていないが、光輝さんの元に弁護士事務所の所長から電話があった。
親睦会が終わると、瞬く間に夏休みが終わる。
『夏の思い出』の絵を子供達が描いている。
ダンスパーティーだったり花火だったり、様々な絵が描かれて、描き終えると人があまり通らない和室の前の廊下に並べて絵の具が乾くのを待っている。
「宿題の忘れ物はない?」
小学生組に聞くと「「「ない」」」と答えが返ってきた。
子供達五人は、適度に日焼けしていて健康的に見える。
親睦会の間に、海で遊んで日焼けしたのだ。
子供達にとって、楽しい親睦会だったようで、よかったと思う。
「明日の準備をしておきなさいね」
「「「「「はい」」」」」
小学生組と幼稚園組が答えた。
微笑ましく見ていると、子供達はそれぞれに子供部屋に向かったようだ。
暫くすると、五人はリビングに戻ってきた。
「準備終わったよ。皆の分も確認したから、大丈夫だと思う」
晴輝が報告してきた。
「晴輝、ありがとう」
晴輝は嬉しそうに微笑んだ。
優しいお兄ちゃんに育ってくれて、嬉しい。
「奥様、顔色がよくありません。休んできてください」
宇賀田さんが声をかけてくれた。
最近、風邪を引いたのか、微熱があり気分があまりよくない。
「それなら、寝室にいますので、お願いします」
わたしは二階に上がって、ベッドに横になった。
額に手を当てられ、目を開けると、いつの間にか薄暗くなっていた。
光輝さんが、わたしの額に触れていた。
「美緒、体調が悪いと聞いた」
「たいしたことはないわ。夏バテかしら?」
わたしはベッドに座った。
光輝さんは、わたしのベッドに座ると、ポケットの中からスマホを出してアプリを開いた。
それを見せた。
「最近に熱っぽいね」
「うん」
「生理も遅れている」
「そうだっけ?」
「1週間遅れているよ」
「それくらいは、普通だと思うわ」
「気分も悪いんだろう?」
「うん、夏風邪かもしれないわ」
「試しに検査してみるか?」
光輝さんは、ポケットから妊娠検査薬を出した。
「まだ1週間じゃ分からないわ」
「彩花の時は分かっただろう?」
「そうね、分かった」
わたしは妊娠検査薬を受け取ると、ベッドから下りた。
二階のトイレに入って、妊娠検査薬をよく見ると、早期診断と書かれている。
いつも抜かりない光輝さんの行為に、わたしは笑みを浮かべて検査をした。
綺麗にしてから、光輝さんに手渡した。
手を洗って、わたしは光輝さんと一緒に検査薬を見ていると、二本線が出た。
「美緒、おめでとう」
「信じられないわ」
光輝さんは、スマホで妊娠検査薬を写して、わたしの顔も写した。
それから、箱に妊娠検査薬を入れると、わたしを抱きしめた。
「親睦会の間にできた子だね」
「わたし、あのホテル、もう飽きたのよ。そろそろ違うホテルに行ってみたいのに」
「美緒が、あのホテルで身籠もった事が分かれば、また妊娠しやすいホテルと言われるだろうね」
「部屋に届けられる食事がいつも同じだもの。新鮮さがないわ」
「アンケートに記入しておこう」
わたしは頷いた。
このままでは、また来年もあのホテルになりそうだ。
近くて便利な所はいいけれど……。
「まだ1週間だから、もう暫くしてから検査して、病院にもかかるね」
「だが、もうつわりがあるなら、病院にかかってもいいと思うぞ」
「まだ軽いから」
「軽いうちに、寿司を食べに行こう。今、ここにいるなら、祝福をしてあげたい。明日、行こう」
「明日は新学期よ。子供達は早く帰ってくるわ」
「迎えは加羅さん達に頼んでいい。体調不良の美緒が行く必要はない」
わたしは光輝さんの腕の中で、何度も頷いた。
この子は女の子でありますように……と心の中で祈った。
男の子であっても愛するつもりでいるけれど、女の子が欲しい。
…………………………*…………………………
今回の子は晴輝の時の用に、何も口にできないほどつわりが酷くて、わたしは入院治療をした。
子供達は動揺したが、面会は学校帰りに短時間だけして帰ってくれた。
「ママ、頑張って」と帰って行く子供達が頼もしく思えた。
光輝さんは毎日、夜に会いに来てくれた。
わたしの手を握って、お腹を撫でていく。
「元気に生まれておいで」
その言葉に励まされて、わたしはつわりに耐えた。
二ヶ月入院して、退院するともう11月に入っていた。
点滴で過ごしてきたわたしは、赤ちゃんの分も体重は増えてはいない。
妊娠五ヶ月になり、安定期に入っている。
体重は増えていないが、赤ちゃんはきちんと成長している。
食事は食べられるようになったが、まだ時々、吐いてしまう。
退院祝いに、光輝さんとお寿司を食べに行った。
家族で、安産祈願に神社に行き祈祷してもらう。
子供達は神社でもお出かけが楽しいようで、久しぶりのわたしとのお出かけを喜んでいた。
退院して、すぐにクリスマスの準備に取りかかった。
子供のプレゼントを準備して、今年は光輝さんを連れて、一緒にネクタイを選んだ。
卓也さんと恵麻さんにも贈る。短いメッセージにお返しは要らないことは書き加えておく。
ティファさんの贈り物はインターネットを使う。今は江戸切り子のグラスを贈っている。
グラスだったりぐい飲みだったり、ワイングラスも贈った。どれも美しい物なので、ティファさんは毎年、楽しみにしてくれている。
我が家の食器棚にも美しいグラスが揃ってきた。毎年の楽しみになっている。
子供が休みの日には、子供が親睦会で着る洋服を見に行く。
彩花には子供ブランドのお店で、長袖のワンピースを買った。また背の伸びた晴輝の洋服も新調する。
晴輝と輝明のタキシードのズボン丈を調節してもらう。下の子にも少しずつ買って、寂しい想いはさせていない。
胎動が始まり、お腹の中で赤ちゃんが動くのが分かるようになった頃、検診で赤ちゃんが女の子だと分かった。
超音波検査中に、光輝さんと手を取り合って喜んだ。
20週の検診では、赤ちゃんの子宮も見えた。
12月になると光輝さんの出張が増えて、ラインで知らせる。赤ちゃんの超音波検査の写真も添付する。
後で、電話がかかってくる。
子供達が、パパと話したくて、わらわらと集まってくる。
電話を切ると、子供達がわたしのお腹を抱きしめて、赤ちゃんの胎動を一緒に感じる。
「今、動いたね」
「動いたね」
「代わって、次は僕の番だよ」
子供達が順番に並んで待っている。
「ママ、名前は何にするの?」
「まだ考えていないのよ」
「それなら、僕たちも考える」
「私も考える」
お兄ちゃんになれる大輝は、すごく張り切っている。
体調のいいときは、子供達の勉強を見て過ごしている。
この子の予定日は5月3日だ。けれど、わたしの子供達は9ヶ月の終わりから10ヶ月頃の始めに生まれてくる。
多忙になる新年度に生まれてくる可能性がある。
親睦会には行けそうなので、マタニティードレスを探して準備を始める。
子供達も親睦会の準備をするように言っておく。
子供達もダンスデビューをしたので、親睦会は楽しみにしている。
光輝さんが出張から帰ってきたら、荷物をホテルに送る手配をしなければならない時期になる。
車に持ち込んでいいのは、自分で持って行ける程度の物だけと約束している。
わたしは自分の荷物を纏めてから、子供達の荷物を点検していく。
冬の物は嵩張るので、子供の物でも一杯になってしまう。
晴輝と輝明は、完璧に揃えている。
直輝と大輝は、洋服の交換もあるが、下着と靴下を忘れていないので、この年齢ではできている方だ。
彩花は1週間分のパーティー用のワンピースと普段着のワンピースを入れて、カーディガンを二着入れていた。
下着は見えないように、巾着袋に入れて、汚れ物を入れるビニールまで入っていた。
「さすが、彩花だね。完璧よ」と褒めると、嬉しそうな顔をする。
「ママ、私ね、妹が欲しいの。赤ちゃん、女の子だったらいいな」
「そうね、ママも彩花のような女の子だったらいいな」
子供達には、生まれてくるまで分からないと言ってある。
「妹だったら、ピアノを教えてあげる。プールも一緒に入って教えてあげる。言葉も文字も、離乳食も食べさせてあげる。おしめだって交換してあげる」
わたしのお腹に抱きついて、嬉しいことを言ってくれる。
わたしも彩花を抱きしめて、「お願いね」と頼む。
姉妹が仲のいいことはいい事だ。
わたしと姉は、決して仲のよい姉妹ではなかった。
一緒に遊んだ思い出は、一つも無い。
会話さえない姉妹だった。
そんな寂しい姉妹になって欲しくはない。
わたしは孤独で、ずっと寂しかった。
彩花がお腹の赤ちゃんと仲良くしてくれたら、きっとわたしの寂しかった記憶は塗り替えられるような気がする。
だから、どうしても女の子がもう一人欲しかった。
お腹の中の女の子はわたし、美緒なのだ。
大切にして、お腹の中で大きくなるまで、しっかり育てよう。
わたしは彩花を抱きしめながら、お腹の赤ちゃんに誓った。
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