sebunzu警備員の日常

雨木

文字の大きさ
上 下
12 / 12

美味しいBLTサンド

しおりを挟む
「お風呂上がりましたー。」ホルス神とセト神がホカホカしながらリビングに入った。
「あっ、ホルス案外遅かったね~大丈夫?のぼせてない?」プライドがホルス神に、にぱっと笑いながら言った。
「セト様、アイス、食べます?」スロウスがアイスを咥えながらセト神に聞いた。
「おー…食うわー」スロウスはセト神がそう言うと、冷蔵庫に、アイスを取りに行った。
「ホルスなんか顔赤くない?」プライドがホルス神の顔が赤いことに気が付き、スロウスにもう1つアイスを持ってきてもらった。
「どーぞー」スロウスが持ってきたアイスをセト神とホルス神に渡す。
「…なんだ?コレ…」セト神がスロウスから受け取ったアイスに目を凝らした。
「ああ、夜空アイスですよ。」スロウスはそう言うと、ソファに戻った。
「………」セト神が夜空アイスと言われた物を指さしてホルス神の方を向いた。
「…まあ…百聞は一見にしかずってやつです……」ホルス神はそう言うと、躊躇いつつも夜空アイスを食べ、動きが止まった。
セト神が驚き、食べる事を躊躇った理由は、アイスの中に、三日月と、雲、星が入っていたからだ。
星は宝石のように光が当たるとその小さな粒一つ一つがキラキラと輝き、三日月は優しく発光していた。
「………!!美味しいですよ!!叔父さん!!」ホルス神が動き出すと、1番にそういった。
「ああ、夜空アイスって見た目がすっごいですからね、レモンソーダ味ですよ。」スロウスが振り返ってセト神達に言った。
「…レモン…そーだ…?」セト神は、少し首をかしげたあと、夜空アイスをぱくりと1口食べた。
「あ…うめえわ…」セト神とホルス神がシャリシャリと夜空アイスを食べ初める。
((ちょっと小動物みたいだなって思ってしまった…))スロウスとプライドは2人を見ていると、何となくそう思ってしまった。
「ああ、そう言えばさ、ホルス。」プライドがソファから身を乗り出してホルス神に聞いた。
「神サマもやっぱり、ご飯食べないとなの?あと、テーブルに座って大丈夫だからね?」プライドが首をかしげて言った。
「え?うーん…食べた方が力は強くなるかな…?」ホルス神がそう言うと、プライドはふーむ、と考え込んだ。
「…サンドイッチで良いですかね?」スロウスがセト神とホルス神に聞くと、二神は任せる。と言ってテーブルに座った。
「じゃあBLTサンドでも…いい?プライド、グリード?」スロウスがソファから立ってプライドとグリードに聞いた。
「…マジか!!姉貴が作ってくれるんならなんでもいい!!」グリードが歓喜の声を上げる。
「私もなんでもいい!!」プライドもグリードに続いて歓喜の声を上げた。
「…う…うん…?」スロウスが何故喜ぶんだ…と言うふうに返事をして、台所に向かった。


「はあ…美味しかったー」プライドが満足げに言った。
「なんで姉貴の作るBLTサンドってこんなに美味しいんだろう…」グリードがそれに続いて呟いた。
「…そりゃベーコン、レタス、トマトしか挟んでないから誰でも美味く作れるだろ…」スロウスが呆れたようにプライドとグリードに言って冷蔵庫に飲み物を取りに行った。
「…すげえ紫色だな…なんだそれ?」飲み物を持ってきたスロウスにセト神が戸惑いがちに聞いた。
「?なにって、野菜ジュースですよ?」スロウスがこてんと首をかしげ、答えた。
「…野菜ジュース?」ホルス神がなんだそれはと言うふうに呟いた。
「ああ、あの時代には無かったもんね~飲んでみる?」プライドがホルス神に野菜ジュースの入ったコップを手渡した。
「まあ確かに、百聞は一見にしかずだもんな~セト様も飲んでみます?」スロウスもプライドに習ってセト神にコップを渡した。
「…お…おう…」セト神が少し戸惑いながらも野菜ジュースをグイッと飲んだ。
「…あ、美味い…」セト神が美味しそうにこくこくと野菜ジュースを飲んだ。
「ほんとだ美味しいですね。」ホルス神もこくこくと野菜ジュースを飲んだ。
((子供みたいだな…))スロウスとプライドは少しだけそう思った。
「そいえばさ姉貴。」グリードがスロウスとプライドに話しかける。
「ん?どうした?グリード」スロウスがこてんと首をかしげてグリードに言った。
「エンヴィーの姉貴とラストの姉貴は2日後、ラース姉さんとグラトニーは三日後に帰って来るってさ。」グリードがグイッと野菜ジュースを飲み干して言った。
「そっか、分かった。そう言えば2組はなんの依頼にあたってるの?」プライドが机に気だるげに顎を置いて言った。
「んー…たしか…エンヴィーの姉貴とラストの姉貴は諜報で、ラース姉さんとグラトニーは総理護衛、だった気がするよ?」グリードが少し唸って言った。
「そっか~…やばいな何もやることが無い…」プライドが欠伸をしながら言った。
「まあ…しばらくは依頼とか入って来ないから大丈夫でしょ、ゆっくりしてなよ。」グリードはそう言うと、自分の部屋に戻って行った。
「…まあね~それじゃあ私は寝るのでまた明日。」スロウスはそう言うと席から立って自分の部屋に戻って行った。
「私も寝るよ~また明日~」プライドも部屋に戻って行った。
その次の日の朝、セト神とホルス神がそれぞれのベットの上で、大福のようになっていた所を3人は目撃したが、特に茶化しはしなかった。
しおりを挟む

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

[R18] 激しめエロつめあわせ♡

ねねこ
恋愛
短編のエロを色々と。 激しくて濃厚なの多め♡ 苦手な人はお気をつけくださいませ♡

小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話

矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」 「あら、いいのかしら」 夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……? 微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。 ※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。 ※小説家になろうでも同内容で投稿しています。 ※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。

JKがいつもしていること

フルーツパフェ
大衆娯楽
平凡な女子高生達の日常を描く日常の叙事詩。 挿絵から御察しの通り、それ以外、言いようがありません。

マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子

ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。 Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。

お嬢様、お仕置の時間です。

moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。 両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。 私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。 私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。 両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。 新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。 私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。 海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。 しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。 海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。 しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。

生贄にされた先は、エロエロ神世界

雑煮
恋愛
村の習慣で50年に一度の生贄にされた少女。だが、少女を待っていたのはしではなくどエロい使命だった。

おむつオナニーやりかた

rtokpr
エッセイ・ノンフィクション
おむつオナニーのやりかたです

処理中です...