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第百六十四話 すべては『カズキだから』で説明できる
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――――――――――――――――――――
名前:カズキ・スワ
種族:神人
職業:大賢者
年齢:16
LV :測定不能
HP :3026/3026
MP : ∞
ATK :89635210
DEF :84902639
AGI :82069874
INT :測定不能
SP :99999999(MAX)
スキル
【魔力操作:神】【剣術:LV87】
【並列思考:神】【料理:LV8】
魔法
【異世界魔法:
土・水・火・風・光・闇・空間:LV10】
【古代魔法:
土・水・火・風・光・闇・空間・猫:神】
称号
竜殺し
悪魔殺し
神殺し
猫の守護者
――――――――――――――――――――
「・・・・・・色々と突っ込みどころはあるが、順番に上からいこうか」
「あ、ああ・・・・・・」
「うん・・・・・・」
「「「・・・・・・」」」
たっぷりと三十分程放心した後、ようやく衝撃から立ち直ったのは、多少なりともカズキの事を知っている同郷の三人だった。
「まず最初の問題は種族だ。神人ってのは何だ? この世界にはそういう種族が存在しているのか?」
「い、いや。私も長い間生きているが、神人なんて種族は聞いた事がない。現在この世界に存在しているのは、人族、エルフ族、ドワーフ族、獣人族。それに加えて、過去に存在したハイエルフ、ハイドワーフの六種だ」
ジュリアンの疑問に答えたのは、異世界組の中で最初に正気を取り戻した、ハンターギルドのギルドマスター、ルノセルだった。
「ハイエルフ、ハイドワーフというのは、それぞれエルフやドワーフの上位種という認識でいいのか?」
「ああ。千年以上前、突然現れたモンスターを、その命と引き換えに封印し、絶滅した」
「そうか。なら仮にだが、神人は人間の上位種という事にしておこう」
ジュリアンはあっさりとそう言って、次の問題に移る。考えても仕方ない事だと割り切ったのだ。
「次にレベルだが、これはそのままの意味だろうな。測定できない程、カズキのレベルが高いんだろう」
「「異議なし!」」
ジュリアンの言葉に、アルフレッドとカリムが即答する。異世界組が『えっ!?』という顔をしているが、三人はそれをスルーした。
すべては『カズキだから』という言葉で説明できてしまう事に気付いたからだ(現実逃避ともいう)。
「次はMPだが・・・・・・。まあ、これも納得だな。あれだけ魔力消費の激しい魔法をバカスカ使っても涼しい顔をしている訳だし」
「だね!」
「だな」
「「「・・・・・・」」」
異世界三人組の、物問いたげな視線を『カズキだから』でスルーして、ジュリアン達はステータスへと話題を移した。
「これは正直予想外だったな。桁が一つ二つ違うくらいは覚悟していたが、まさか四つ違うとは思わなかった」
「そうですね叔父上。こうして数字を見ると、如何にカズキと自分達に差があるのかが分かります。このマジックアイテムが魔力を読み取っている事から考えれば、【魔力操作】のレベルによってステータスが変動するのだとは思いますが・・・・・・」
「そうだね! でないと、あんな事できないだろーし」
チOオちゅーるを猫たちに食べさせているカズキを見て、頷き合う三人。
スルーされている異世界組はジュリアンの仮設を聞いて、何故か衝撃を受けていた。今までなんとなく使っていた魔道具の仕組みを、初見のジュリアン達に看破されたのだから当然かもしれないが。
「次はスキルと魔法か。レベル上限10という話だったが、『神』と表示されているのはどういう事だ?」
「種族が神人となっている事に関係がありそうですね。・・・・・・そういえば、推定魔王がカズキとクリスを見て神と言っていたとか」
「そういえばそんな話を聞いたな。つまりスキルレベルが『神』って事は――」
「にーちゃんは神様並に強い!」
「って事だろうな。実際、推定魔王とその取り巻きも滅ぼしてるわけだし」
「称号にも載ってるしね!」
「そうだな」
「「「っ!?」」」
カリムの言葉を受け、初めて称号に目を向ける異世界三人組。
『カズキだから』に免疫のない彼らは、今の今まで称号が目に入っていなかったらしい。
「ギルドマスター。これはもしかして・・・・・・」
「ああ。彼らを迎えにいけという予言の意味がわかった。彼こそが我々の探していた人物だ」
そして、称号を見て呆然としているレオンと、猫の守護者という、如何にもカズキらしい称号を見て盛り上がっているジュリアン達を余所に、ギルドマスターと秘書が意味ありげな会話を始めた。
名前:カズキ・スワ
種族:神人
職業:大賢者
年齢:16
LV :測定不能
HP :3026/3026
MP : ∞
ATK :89635210
DEF :84902639
AGI :82069874
INT :測定不能
SP :99999999(MAX)
スキル
【魔力操作:神】【剣術:LV87】
【並列思考:神】【料理:LV8】
魔法
【異世界魔法:
土・水・火・風・光・闇・空間:LV10】
【古代魔法:
土・水・火・風・光・闇・空間・猫:神】
称号
竜殺し
悪魔殺し
神殺し
猫の守護者
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「・・・・・・色々と突っ込みどころはあるが、順番に上からいこうか」
「あ、ああ・・・・・・」
「うん・・・・・・」
「「「・・・・・・」」」
たっぷりと三十分程放心した後、ようやく衝撃から立ち直ったのは、多少なりともカズキの事を知っている同郷の三人だった。
「まず最初の問題は種族だ。神人ってのは何だ? この世界にはそういう種族が存在しているのか?」
「い、いや。私も長い間生きているが、神人なんて種族は聞いた事がない。現在この世界に存在しているのは、人族、エルフ族、ドワーフ族、獣人族。それに加えて、過去に存在したハイエルフ、ハイドワーフの六種だ」
ジュリアンの疑問に答えたのは、異世界組の中で最初に正気を取り戻した、ハンターギルドのギルドマスター、ルノセルだった。
「ハイエルフ、ハイドワーフというのは、それぞれエルフやドワーフの上位種という認識でいいのか?」
「ああ。千年以上前、突然現れたモンスターを、その命と引き換えに封印し、絶滅した」
「そうか。なら仮にだが、神人は人間の上位種という事にしておこう」
ジュリアンはあっさりとそう言って、次の問題に移る。考えても仕方ない事だと割り切ったのだ。
「次にレベルだが、これはそのままの意味だろうな。測定できない程、カズキのレベルが高いんだろう」
「「異議なし!」」
ジュリアンの言葉に、アルフレッドとカリムが即答する。異世界組が『えっ!?』という顔をしているが、三人はそれをスルーした。
すべては『カズキだから』という言葉で説明できてしまう事に気付いたからだ(現実逃避ともいう)。
「次はMPだが・・・・・・。まあ、これも納得だな。あれだけ魔力消費の激しい魔法をバカスカ使っても涼しい顔をしている訳だし」
「だね!」
「だな」
「「「・・・・・・」」」
異世界三人組の、物問いたげな視線を『カズキだから』でスルーして、ジュリアン達はステータスへと話題を移した。
「これは正直予想外だったな。桁が一つ二つ違うくらいは覚悟していたが、まさか四つ違うとは思わなかった」
「そうですね叔父上。こうして数字を見ると、如何にカズキと自分達に差があるのかが分かります。このマジックアイテムが魔力を読み取っている事から考えれば、【魔力操作】のレベルによってステータスが変動するのだとは思いますが・・・・・・」
「そうだね! でないと、あんな事できないだろーし」
チOオちゅーるを猫たちに食べさせているカズキを見て、頷き合う三人。
スルーされている異世界組はジュリアンの仮設を聞いて、何故か衝撃を受けていた。今までなんとなく使っていた魔道具の仕組みを、初見のジュリアン達に看破されたのだから当然かもしれないが。
「次はスキルと魔法か。レベル上限10という話だったが、『神』と表示されているのはどういう事だ?」
「種族が神人となっている事に関係がありそうですね。・・・・・・そういえば、推定魔王がカズキとクリスを見て神と言っていたとか」
「そういえばそんな話を聞いたな。つまりスキルレベルが『神』って事は――」
「にーちゃんは神様並に強い!」
「って事だろうな。実際、推定魔王とその取り巻きも滅ぼしてるわけだし」
「称号にも載ってるしね!」
「そうだな」
「「「っ!?」」」
カリムの言葉を受け、初めて称号に目を向ける異世界三人組。
『カズキだから』に免疫のない彼らは、今の今まで称号が目に入っていなかったらしい。
「ギルドマスター。これはもしかして・・・・・・」
「ああ。彼らを迎えにいけという予言の意味がわかった。彼こそが我々の探していた人物だ」
そして、称号を見て呆然としているレオンと、猫の守護者という、如何にもカズキらしい称号を見て盛り上がっているジュリアン達を余所に、ギルドマスターと秘書が意味ありげな会話を始めた。
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