商人でいこう!

八神

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おまけ

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「いやいや、ソレが金を借りたいって人の態度かよ」

「でも貸せないんでしょ?じゃあ良いじゃん」


俺のイラつきながらの言葉にお嬢は、何言ってんだコイツ…?みたいな表情で言う。


「じゃあ帰れ」

「はいはーい、帰りますー。いーもん私には枕営業で局のお偉いさんにコネを作るって方法があるし」

「いや!待て待て!」


プランCかぁ…と、ため息を吐きながらリビングから出て行くお嬢を引き止める為に俺は直ぐ追いかけた。


「にひっ。お金くれる?」

「おまっ…!」


リビングを出て直ぐのところで笑顔で立っていたお嬢を見て俺はハメられた事に気づく。


「はあぁ…!…おまえ、さぁ…もっとこう、普通に頼めないのかよ…?」

「しょーがないじゃん。私だって本当は普通に頼みたいけど…パセリの前だとつい…ってか普通じゃ面白くないじゃん?」


俺が盛大にため息を吐いて天を仰ぎながら聞くとお嬢は性格的な理由を持ち出した。


「…枕営業されるぐらいなら、金はやるけど…多分時間かかるぞ?」

「大丈夫大丈夫!はい、コレ」


お嬢ならマジでヤりかねんし、そしたら今までの俺らの努力がパー…とかシャレにならんので俺が折れると笑顔で一枚の紙を差し出してきた。


「…なんだこれ?」

「保証人の書類。パセリのサイン一つで銀行がお金貸してくれるって」


直ぐに返せば利子も付かないよ!と、お嬢は笑顔で危ない事を告げる。


「…保証人って…大丈夫なのか?」

「へーきだって。知り合いの敏腕弁護士とかにちゃんと聞いたし」

「分かった。が、嘘だったら覚えてろよ」


万が一なら政府動かすからな。と俺は脅すように警告をしてサインした後に拇印を押す。


「やった!ありがと!これで世の中も明るくなるよ!」

「ほんとか?」

「じゃ、私これから忙しくなるから!ばいばい」


お嬢は書類を手に入れると手を振ってさっさと帰って行った。


「…なんだったんだ…?あ、とりあえず電話しないと…」


俺は少しの間立ち尽くしたまま玄関を見つめ、ふと書類の事を思い出してケータイを手に取りあのお姉さんへ電話する。


「…うん、うん…じゃあ…よろしく」


財団の資金管理はあのお姉さんがしているのでお嬢の事は一旦伏せ、保証人の書類と20億の事だけを話して電話を切る。


…お嬢の事はちゃんと話さないとややこしくなるから帰って来た時にでも言おう。
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