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おまけ
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「…分からん」
「は?」
「真っ白なんだけど…ん?なんだこの紙…?」
通帳を開いても何も記帳されておらず、パラパラめくると一枚の紙が落ちる。
「なんか明細書?っぽいのが出てきた」
「明細書?いくら入ってんの?」
「…ゼロが多すぎて良く分からん」
「は?」
俺の受け答えに業を煮やしたのかお嬢は近づいてきて直接明細書を覗き込んだ。
「一、十、百、千、万…………は、878億!?」
「おー、稼いだな…ん?…ドル…?」
桁を数えて驚愕するお嬢から紙を取って確認すると、何故か表記が『円』ではなく『ドル』になっていた。
「…ドルって…!!…円だと800億の100倍だから…!えーと…!」
「……は、8兆7800億円…?んなバカな…」
小学生じゃあるまいし…と、桁を計算して驚愕するお嬢とは裏腹に俺はあまりに現実離れした数字に呆れた。
「す、すごっ!8兆円だって!約9兆円じゃん!コレがホントなら世界一の金持ちだよ!」
「いやいや、お嬢。良く考えろよ…こんなのが本当なワケないだろ?」
まるで自分の事のように喜ぶお嬢に俺は冷静に現実を見るよう促す。
「で、でも…!この明細…!!」
「こんなんただの数字じゃん。現金であるんならまだしも…」
「…あ、そうだよ。確かに……ん?社団法人…?」
俺の言葉にちょっとだけ冷静になったお嬢がまた明細書を見ると何かのワードに引っかかる。
「…社団法人?」
「非営利型社団法人って書いてあるけど…代表の名前がパセリだね」
「……ホントだ。普通の明細書ってこんなの書かないよな?」
ただの明細書じゃないのか…?と、紙の内容を見て良く分からないので俺は首を傾げた。
「わ!通帳が…!」
「ん?どうした?」
「今、通帳が光ってた!」
「…はあ?」
お嬢の言う通り通帳を見るも光ってはおらず、見た目はさっきのままだ。
「は?」
「真っ白なんだけど…ん?なんだこの紙…?」
通帳を開いても何も記帳されておらず、パラパラめくると一枚の紙が落ちる。
「なんか明細書?っぽいのが出てきた」
「明細書?いくら入ってんの?」
「…ゼロが多すぎて良く分からん」
「は?」
俺の受け答えに業を煮やしたのかお嬢は近づいてきて直接明細書を覗き込んだ。
「一、十、百、千、万…………は、878億!?」
「おー、稼いだな…ん?…ドル…?」
桁を数えて驚愕するお嬢から紙を取って確認すると、何故か表記が『円』ではなく『ドル』になっていた。
「…ドルって…!!…円だと800億の100倍だから…!えーと…!」
「……は、8兆7800億円…?んなバカな…」
小学生じゃあるまいし…と、桁を計算して驚愕するお嬢とは裏腹に俺はあまりに現実離れした数字に呆れた。
「す、すごっ!8兆円だって!約9兆円じゃん!コレがホントなら世界一の金持ちだよ!」
「いやいや、お嬢。良く考えろよ…こんなのが本当なワケないだろ?」
まるで自分の事のように喜ぶお嬢に俺は冷静に現実を見るよう促す。
「で、でも…!この明細…!!」
「こんなんただの数字じゃん。現金であるんならまだしも…」
「…あ、そうだよ。確かに……ん?社団法人…?」
俺の言葉にちょっとだけ冷静になったお嬢がまた明細書を見ると何かのワードに引っかかる。
「…社団法人?」
「非営利型社団法人って書いてあるけど…代表の名前がパセリだね」
「……ホントだ。普通の明細書ってこんなの書かないよな?」
ただの明細書じゃないのか…?と、紙の内容を見て良く分からないので俺は首を傾げた。
「わ!通帳が…!」
「ん?どうした?」
「今、通帳が光ってた!」
「…はあ?」
お嬢の言う通り通帳を見るも光ってはおらず、見た目はさっきのままだ。
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