商人でいこう!

八神

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おまけ

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「…そういえば、あの女の子に『パセリ』と呼ばれていたが…」


村での売買を済ませての移動中に車の中でおじさんが思い出したかのように話題を切り出す。


「ああ…アレはあだ名みたいなもの。パシリじゃ印象が悪いから、ちょっとモジってパセリ」

「パシリ…?あの女の子にイジメられていたのか?」


俺が名前の由来を話すとおじさんが険しい顔になって聞いてくる。


「違う違う、イジメられては無いよ…多分。…話せばちょっと長くなるからなぁ…」


まあ、時間潰しにはちょうどいいか。と、俺はおじさんが何か言う前に話す事に。


「アイツ、可愛かったでしょ?小さい頃からそりゃもう可愛くて子役として活躍してたんだけど…」

「こやく?」

「あー…えーっと、アイドルの子供時代?でいいのか…?」

「…なるほど」


…この世界で芸能界の話をしても絶対に通じないのでおじさんにも分かるような言葉に変えて話す。


「子供ながらに給料貰ってるから欲しい物を服から靴からバッグから…とにかく大量に買うヤツでさ」


その荷物持ちをさせられてたワケ。と、俺は遠回しにパシられている経緯を告げる。


「…他には居ないのか?あの見た目だ。同年代にはモテそうなものだが…」

「俺の同い年はみんな脱落した。歳下や歳上も…買い物に時間かかる上に大量に持たせてくるからね」


いくら顔が良くてもワガママでそんなんじゃ嫌気も差すでしょ?と、俺は笑いながら返す。


「…みんな脱落したというのなら、なぜお前さんは付き合っている?」

「みんなにお願いされて、押し付けられた。結局は誰かがやらないと悪い大人が寄ってくるかもしれないから」


アレでも昔から俺らのアイドルだったからね。と、おじさんの疑問に苦笑しながら答えた。


「…そんなに慕われてるのか?そうは見えなかったが…」

「色々あってね。一応荷物持ちをしたら夕飯とか昼飯とか美味いモン奢ってくれてたし…ワガママな女王様にも良いところはあるんだよ」


話が長くなってしまったので俺は最後に良い話風に纏めて締める。
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