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「…うわぁ…あんなにいっぱいあったのに全部食べ切れたんだ……」
食後のデザートとして果物を食べてるとお姉さんが外に出て驚いたように呟く。
「…おお、ホントだ…もうダンボールしかない」
俺もつられて外に出るとドラゴンとドラグーンの食事は既に終わってたらしく、この前と同じで地面に付いてる血とダンボール以外何も残ってなかった。
「…では片付けるか」
「そだね」
デザートはいつでも食べられるので片付けを優先して散らかったダンボールを畳んで纏めてコンテナに入れる。
「…じゃあ帰ろうか…満足した?」
俺はゴミとかの忘れ物が無いかを確認してからドラゴンとドラグーンに聞く。
「…流石にあそこまで食べたら満足するでしょ…」
「みたいだね。これからよろしく」
お姉さんの呆れたような呟きにドラゴン二体の返事を聞いて同意で返し、バーゼルの時にもしなかった挨拶をした。
そしてドラグーンは白い籠に入れてドラゴンに車とコンテナを運ばせて帰宅する。
…翌朝。
凄い久しぶりに夢に女神が出て来た。
『良くやりました。これで魔王を倒せる戦力が揃いました。
…魔王だけならば、伝説のドラゴンと封印されしドラグーンの二体で十分過ぎるほどです。
しかし…魔王に辿り着くまでの魔物の軍勢を相手にするにはまだ戦力が足りていない状況…
魔王軍を倒すために必要な戦力の確保まであと3ヶ月ほどお待ち下さい』
女神はテンション高く喜んでいたように見えたが言うだけ言って俺が何かを返す前に消えてしまった。
…というか目が覚めた。
戦力が揃うまであと3ヶ月……だとすると俺がこの世界に来て半年ほどで魔王との決戦が始まる?
…早いのか、遅いのか…ゲーム的に考えると期間的には妥当だったりするのか?
とりあえず俺は褒められただけで何も啓示とかは受けてないのでいつも通り過ごす事に。
「…いやぁ、お兄さん…流石ですね。たった2日で解決してしまうなんて…」
…朝早くから訪ねて来た情報屋の男は庭で寝てるドラグーンを見ながら驚いた様子で俺を褒める。
「…あのお姉さんが怒ってたよ、話が違う…って」
「…でしょうねぇ…私達はどうもあのドラグーンを甘く見すぎていたようで…報告を聞いた時も驚きましたよ。かなり遠くの安全圏から見てた情報屋でさえ巻き込まれかけた、と…」
俺がそう告げると男は苦笑いしながらお姉さんの怒りに賛同した。
「…報告?」
「あのドラグーンを近くにいた情報屋達に見張らせていましてね…もし町や村の方へ向かった場合は直ぐに避難させた方がよろしいでしょう?」
「…確かに」
「まあ、でも…お兄さんがこんなに早く解決してくれたから結果的には必要無かった、って事になりますね」
…手痛い出費でしたが…周りへの被害が抑えられたので良しとしましょう…と、男は無理やり自分自身を納得させるかのような事を言う。
「…では、報告は受けましたので…あのお姉さんと会う前に私は退散させていただきます」
報酬は受け取り次第お待ち致しますので…と、男は頭を下げるとそそくさと去って行った。
「…あら?あの情報屋は?」
「たった今帰った」
「勘付かれたか…文句の一つでも言ってやろうと思ったのに…」
男が居なくなると直ぐに玄関から出てきたお姉さんは残念そうに呟く。
…ああ、なるほど…お姉さんが来るって気づいたからさっさと帰ったんだ。
いつもならあんなに早く帰りはしないのに…
「あ、朝ご飯出来てるんだって」
「…分かった。ありがとう」
お姉さんはついでのように言うと先に家の中に入って行くので俺もついて行くように家に入る。
食後のデザートとして果物を食べてるとお姉さんが外に出て驚いたように呟く。
「…おお、ホントだ…もうダンボールしかない」
俺もつられて外に出るとドラゴンとドラグーンの食事は既に終わってたらしく、この前と同じで地面に付いてる血とダンボール以外何も残ってなかった。
「…では片付けるか」
「そだね」
デザートはいつでも食べられるので片付けを優先して散らかったダンボールを畳んで纏めてコンテナに入れる。
「…じゃあ帰ろうか…満足した?」
俺はゴミとかの忘れ物が無いかを確認してからドラゴンとドラグーンに聞く。
「…流石にあそこまで食べたら満足するでしょ…」
「みたいだね。これからよろしく」
お姉さんの呆れたような呟きにドラゴン二体の返事を聞いて同意で返し、バーゼルの時にもしなかった挨拶をした。
そしてドラグーンは白い籠に入れてドラゴンに車とコンテナを運ばせて帰宅する。
…翌朝。
凄い久しぶりに夢に女神が出て来た。
『良くやりました。これで魔王を倒せる戦力が揃いました。
…魔王だけならば、伝説のドラゴンと封印されしドラグーンの二体で十分過ぎるほどです。
しかし…魔王に辿り着くまでの魔物の軍勢を相手にするにはまだ戦力が足りていない状況…
魔王軍を倒すために必要な戦力の確保まであと3ヶ月ほどお待ち下さい』
女神はテンション高く喜んでいたように見えたが言うだけ言って俺が何かを返す前に消えてしまった。
…というか目が覚めた。
戦力が揃うまであと3ヶ月……だとすると俺がこの世界に来て半年ほどで魔王との決戦が始まる?
…早いのか、遅いのか…ゲーム的に考えると期間的には妥当だったりするのか?
とりあえず俺は褒められただけで何も啓示とかは受けてないのでいつも通り過ごす事に。
「…いやぁ、お兄さん…流石ですね。たった2日で解決してしまうなんて…」
…朝早くから訪ねて来た情報屋の男は庭で寝てるドラグーンを見ながら驚いた様子で俺を褒める。
「…あのお姉さんが怒ってたよ、話が違う…って」
「…でしょうねぇ…私達はどうもあのドラグーンを甘く見すぎていたようで…報告を聞いた時も驚きましたよ。かなり遠くの安全圏から見てた情報屋でさえ巻き込まれかけた、と…」
俺がそう告げると男は苦笑いしながらお姉さんの怒りに賛同した。
「…報告?」
「あのドラグーンを近くにいた情報屋達に見張らせていましてね…もし町や村の方へ向かった場合は直ぐに避難させた方がよろしいでしょう?」
「…確かに」
「まあ、でも…お兄さんがこんなに早く解決してくれたから結果的には必要無かった、って事になりますね」
…手痛い出費でしたが…周りへの被害が抑えられたので良しとしましょう…と、男は無理やり自分自身を納得させるかのような事を言う。
「…では、報告は受けましたので…あのお姉さんと会う前に私は退散させていただきます」
報酬は受け取り次第お待ち致しますので…と、男は頭を下げるとそそくさと去って行った。
「…あら?あの情報屋は?」
「たった今帰った」
「勘付かれたか…文句の一つでも言ってやろうと思ったのに…」
男が居なくなると直ぐに玄関から出てきたお姉さんは残念そうに呟く。
…ああ、なるほど…お姉さんが来るって気づいたからさっさと帰ったんだ。
いつもならあんなに早く帰りはしないのに…
「あ、朝ご飯出来てるんだって」
「…分かった。ありがとう」
お姉さんはついでのように言うと先に家の中に入って行くので俺もついて行くように家に入る。
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