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「…どうやら見えたようだな」
「…見える?」
「…うーん……なんでアレが普通に見えるの…?」
おじさんが窓を見ながら言うので俺も見てみるがソレらしい姿は見えず…
お姉さんは魔法みたいなのを使った後に驚きながら呟く。
「あまり近づき過ぎない方がいい」
「そうね…おじさまの言う通り被害は最小限に抑えた方が良いから…そろそろ降りた方がいいかも」
ようやく俺の目にも鳥のような大きさで見えて来た…と思ったらおじさんとお姉さんが注意を促す。
「ちょうどと言うべきか…岩山に囲まれた岩石地帯に居てくれて幸運だった」
「…そうなの?」
「ええ、周りへの被害を気にしなくて済むもの」
近づくにつれドラゴンの大きさや姿がはっきりと見えてくる中、おじさんが安心したように呟きお姉さんがその理由を話す。
「…なんでずっと飛び回ってんだろうね」
おじさんとお姉さんが安全だと判断した場所に車を降ろして外に出ると、俺はさっきと同じく空を飛び回ってるドラゴンを見ながら呟く。
「…何かを警戒しているのかもしれんな」
「魔王軍と接触した…って情報もあるみたいだし…」
結局部隊は全滅させられたらしいけど。と、お姉さんはあのドラゴンがまだ魔王の仲間では無い事を告げる。
「…ん?ああ…ちょっと待って…」
どうやらドラゴンがあのドラグーンと早く戦いたいみたいなので邪魔になりそうなハーネスを外す。
「…じゃあ、お願い」
おじさんと一緒にハーネスを片付けて合図をするとドラゴンは相手に知らせるためか咆哮して飛んで行った 。
『…!貴様は…!やはりまだ生きていたか…!』
『…誰だ?貴様など知らぬ』
「…うん?…ええ…?」
ドラゴンとドラグーンが接触するかのように近い距離まで近づくと何故か俺の頭の中に会話のような声が。
『…我に何の用だ?』
『貴様を倒せと言われてるのでな。派手に暴れ回らなければもう少し長生き出来たものを…』
『…なんだと…?まさか…!貴様…!人間ごとき下等生物の手下に…!?』
「…どうしたの?」
ぶつかって攻撃しながらのドラゴン同士の会話を聞きながら俺がなんとも言えない顔をしてるとその様子に気づいたお姉さんが尋ねる。
『かつて竜王、龍神とも呼ばれあらゆる龍族から畏怖や羨望の目を向けられていた貴様が…!!人間ごときに負けるだけならいざしらず…!操られおって…落ちぶれたものよ!!この龍族の面汚しが!!』
「…ええ…そこまで言う…?」
「…何を言っているんだ?」
「いや、あのドラグーンめっちゃ口悪いよ」
炎を吐きながらの暴言に俺がヒいていると独り言を聞いたおじさんが不思議そうに尋ねるのでドラグーンの本性を伝える。
「口悪いって…あの咆哮の意味が理解できるの!?」
「うん…なんでか会話が聞こえてくるんだよね」
『今の貴様など見るに堪えん!今ここで引導を渡し我が新しき龍神へと昇華する!!』
ドラグーンがピカーっと光ると身体を回転させてまるでドリルのように頭の角を突き刺そうとドラゴンに向かって突撃した。
「…わお、まるで竜巻…」
「…人間があんなのを食らったらひとたまりもないな」
「まあ、一応保険をかけて置きましょうか」
まるで掘削機かのごとく岩山を豆腐のように簡単に削り取りながらドラゴンを追うドラグーンを遠目に見ながら呟いていると…
お姉さんがどこからか取り出した杖を手に持った。
「…本当は必要無いとは思うんだけどね」
お姉さんはブツブツと呪文のようなものを詠唱し始めて何かの魔法を使う。
「…見える?」
「…うーん……なんでアレが普通に見えるの…?」
おじさんが窓を見ながら言うので俺も見てみるがソレらしい姿は見えず…
お姉さんは魔法みたいなのを使った後に驚きながら呟く。
「あまり近づき過ぎない方がいい」
「そうね…おじさまの言う通り被害は最小限に抑えた方が良いから…そろそろ降りた方がいいかも」
ようやく俺の目にも鳥のような大きさで見えて来た…と思ったらおじさんとお姉さんが注意を促す。
「ちょうどと言うべきか…岩山に囲まれた岩石地帯に居てくれて幸運だった」
「…そうなの?」
「ええ、周りへの被害を気にしなくて済むもの」
近づくにつれドラゴンの大きさや姿がはっきりと見えてくる中、おじさんが安心したように呟きお姉さんがその理由を話す。
「…なんでずっと飛び回ってんだろうね」
おじさんとお姉さんが安全だと判断した場所に車を降ろして外に出ると、俺はさっきと同じく空を飛び回ってるドラゴンを見ながら呟く。
「…何かを警戒しているのかもしれんな」
「魔王軍と接触した…って情報もあるみたいだし…」
結局部隊は全滅させられたらしいけど。と、お姉さんはあのドラゴンがまだ魔王の仲間では無い事を告げる。
「…ん?ああ…ちょっと待って…」
どうやらドラゴンがあのドラグーンと早く戦いたいみたいなので邪魔になりそうなハーネスを外す。
「…じゃあ、お願い」
おじさんと一緒にハーネスを片付けて合図をするとドラゴンは相手に知らせるためか咆哮して飛んで行った 。
『…!貴様は…!やはりまだ生きていたか…!』
『…誰だ?貴様など知らぬ』
「…うん?…ええ…?」
ドラゴンとドラグーンが接触するかのように近い距離まで近づくと何故か俺の頭の中に会話のような声が。
『…我に何の用だ?』
『貴様を倒せと言われてるのでな。派手に暴れ回らなければもう少し長生き出来たものを…』
『…なんだと…?まさか…!貴様…!人間ごとき下等生物の手下に…!?』
「…どうしたの?」
ぶつかって攻撃しながらのドラゴン同士の会話を聞きながら俺がなんとも言えない顔をしてるとその様子に気づいたお姉さんが尋ねる。
『かつて竜王、龍神とも呼ばれあらゆる龍族から畏怖や羨望の目を向けられていた貴様が…!!人間ごときに負けるだけならいざしらず…!操られおって…落ちぶれたものよ!!この龍族の面汚しが!!』
「…ええ…そこまで言う…?」
「…何を言っているんだ?」
「いや、あのドラグーンめっちゃ口悪いよ」
炎を吐きながらの暴言に俺がヒいていると独り言を聞いたおじさんが不思議そうに尋ねるのでドラグーンの本性を伝える。
「口悪いって…あの咆哮の意味が理解できるの!?」
「うん…なんでか会話が聞こえてくるんだよね」
『今の貴様など見るに堪えん!今ここで引導を渡し我が新しき龍神へと昇華する!!』
ドラグーンがピカーっと光ると身体を回転させてまるでドリルのように頭の角を突き刺そうとドラゴンに向かって突撃した。
「…わお、まるで竜巻…」
「…人間があんなのを食らったらひとたまりもないな」
「まあ、一応保険をかけて置きましょうか」
まるで掘削機かのごとく岩山を豆腐のように簡単に削り取りながらドラゴンを追うドラグーンを遠目に見ながら呟いていると…
お姉さんがどこからか取り出した杖を手に持った。
「…本当は必要無いとは思うんだけどね」
お姉さんはブツブツと呪文のようなものを詠唱し始めて何かの魔法を使う。
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