64 / 208
63
しおりを挟む
…数日後。
ついに用心棒のおじさんとの契約期間が終了した。
延長とか再契約を提示したけど『残念ながら先約がある』と言われ…断念。
…どうやらその先約まで時間が空いてたから用心棒の仕事を受けていたらしい。
しょうがないのでどこか大きな街で用心棒を探すか。と思ってたら…
あの奴隷の少女と一緒にいた女の子が多少腕に覚えがある、との事で護衛をしてもらう事に。
あの少女からも『その子は並みの大人なら束になっても勝てない』ってお墨付き?をもらった。
…まあ、あの魔物のおかげで外では他の魔物に襲われないし…
俺が気をつけていれば多分大丈夫だろう…と。
ーーーーーー
それからこの地域の利益をほぼ独占するかごとく商売をする事、一ヶ月。
気づけばお金が1000万ゼベルを突破していた。
…ちょくちょく骨董品や情報屋に金を使ってるのに、もう10億円を超えるなんて…
魔物を捕まえただけなのに、ちょろ過ぎる。
そうやって調子に乗った俺は更なる無茶を敢行した。
…情報屋にて。
「…お、いらっしゃいませ。今日は何用で?」
「もし、だけど…この世界のどこかにドラゴンとかって存在する?」
お茶を用意してくれる男に俺はゲームとかで強敵として定番の魔物の存在を聞く。
「はあ、まあ…存在はしますけど、目撃情報は稀ですからね…最近は私たちでも聞かないですし」
「…あ、そうなんだ…」
流石にゲームの中と同じく数はほとんどいないらしい。
「調べても良いですけど…結構なお金と時間が必要ですよ?しかもそこまでしても情報を得られる確証は無いですし…」
正直言って賭けみたいなものですからね?と男は念を押すように確認をしてくる。
「あ、うん…それでもいいよ」
「…そうですか、分かりました…5万ゼベルになります」
俺が首を縦に振ると男はため息を吐いて金額を提示した。
「…はい」
「……確かに、長くて半年以上かかる場合もありますのでご理解ください」
金をテーブルの上に置くと男が数えた後に再度確認するように告げる。
「…出来るなら、一番強いやつを探してほしい」
俺のわがままのような提案に男はソファから立ち上がろうとした動作のまま止まった。
「…お兄さん、それは…」
結局立ち上がらずに再度ソファに座った男がテーブルの上に金を置いて何かを言いかける。
「…無茶なんてものじゃない。命を捨てに行くような…自殺行為ですよ」
お金の方はお返しします。とテーブルの上の金を俺の方に寄せて断った。
「…どういうこと?」
「お兄さんの言う『一番強いドラゴン』はあまりにも危険過ぎます。今住処にしている場所も一般人ですら、知ってる人もいるレベルです」
流石に無茶だったか…と思いながら聞くと男は俺の行動を止めるような警告をする。
「…いや、でも…さっきは稀って…」
「アレは普通のドラゴンの話ですよ、お兄さんが求めるやつの居場所は決して近づいてはいけない場所として有名ですから」
…情報屋の男はまるで心霊スポットかなんかを連想するような言い方をした。
ついに用心棒のおじさんとの契約期間が終了した。
延長とか再契約を提示したけど『残念ながら先約がある』と言われ…断念。
…どうやらその先約まで時間が空いてたから用心棒の仕事を受けていたらしい。
しょうがないのでどこか大きな街で用心棒を探すか。と思ってたら…
あの奴隷の少女と一緒にいた女の子が多少腕に覚えがある、との事で護衛をしてもらう事に。
あの少女からも『その子は並みの大人なら束になっても勝てない』ってお墨付き?をもらった。
…まあ、あの魔物のおかげで外では他の魔物に襲われないし…
俺が気をつけていれば多分大丈夫だろう…と。
ーーーーーー
それからこの地域の利益をほぼ独占するかごとく商売をする事、一ヶ月。
気づけばお金が1000万ゼベルを突破していた。
…ちょくちょく骨董品や情報屋に金を使ってるのに、もう10億円を超えるなんて…
魔物を捕まえただけなのに、ちょろ過ぎる。
そうやって調子に乗った俺は更なる無茶を敢行した。
…情報屋にて。
「…お、いらっしゃいませ。今日は何用で?」
「もし、だけど…この世界のどこかにドラゴンとかって存在する?」
お茶を用意してくれる男に俺はゲームとかで強敵として定番の魔物の存在を聞く。
「はあ、まあ…存在はしますけど、目撃情報は稀ですからね…最近は私たちでも聞かないですし」
「…あ、そうなんだ…」
流石にゲームの中と同じく数はほとんどいないらしい。
「調べても良いですけど…結構なお金と時間が必要ですよ?しかもそこまでしても情報を得られる確証は無いですし…」
正直言って賭けみたいなものですからね?と男は念を押すように確認をしてくる。
「あ、うん…それでもいいよ」
「…そうですか、分かりました…5万ゼベルになります」
俺が首を縦に振ると男はため息を吐いて金額を提示した。
「…はい」
「……確かに、長くて半年以上かかる場合もありますのでご理解ください」
金をテーブルの上に置くと男が数えた後に再度確認するように告げる。
「…出来るなら、一番強いやつを探してほしい」
俺のわがままのような提案に男はソファから立ち上がろうとした動作のまま止まった。
「…お兄さん、それは…」
結局立ち上がらずに再度ソファに座った男がテーブルの上に金を置いて何かを言いかける。
「…無茶なんてものじゃない。命を捨てに行くような…自殺行為ですよ」
お金の方はお返しします。とテーブルの上の金を俺の方に寄せて断った。
「…どういうこと?」
「お兄さんの言う『一番強いドラゴン』はあまりにも危険過ぎます。今住処にしている場所も一般人ですら、知ってる人もいるレベルです」
流石に無茶だったか…と思いながら聞くと男は俺の行動を止めるような警告をする。
「…いや、でも…さっきは稀って…」
「アレは普通のドラゴンの話ですよ、お兄さんが求めるやつの居場所は決して近づいてはいけない場所として有名ですから」
…情報屋の男はまるで心霊スポットかなんかを連想するような言い方をした。
1
お気に入りに追加
420
あなたにおすすめの小説

幽霊が見えるので死霊術を極めます ~幽霊メイドが導く影の支配者への道~
雪窓
ファンタジー
【カクヨムで投稿したものを加筆修正して投稿し直したものです】
生まれつき幽霊が見える少年は物心ついた時からそのことを周囲に秘密にして過ごしてきた。
見えても見えないふりをして生活する日々。
ある日、近所の子供たちと郊外の”お化け屋敷”へ肝試しに行くことになる。
そこで大昔の魔術師の幽霊と出会うことで、少年の人生は激変する。
世間には知られていない希少な魔術である”死霊術”の継承者となり、大好きな魔術を思う存分修業する日々を送っていたのだが、次々に事件に巻き込まれ…
「僕はただ死霊術の修業ができれば満足なんだけどな」
そんな少年がいろんな出来事に巻き込まれていく様子を見守る物語。

異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~
小狸日
ファンタジー
交通事故に巻き込まれて、異世界に転移した拓(タク)と浩司(コウジ)
そこは、剣と魔法の世界だった。
2千年以上昔の勇者の物語、そこに出てくる勇者の遺産。
新しい世界で遺跡探検と異世界料理を楽しもうと思っていたのだが・・・
気に入らない異世界の常識に小さな喧嘩を売ることにした。

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。

異世界転生ファミリー
くろねこ教授
ファンタジー
辺境のとある家族。その一家には秘密があった?!
辺境の村に住む何の変哲もないマーティン一家。
アリス・マーティンは美人で料理が旨い主婦。
アーサーは元腕利きの冒険者、村の自警団のリーダー格で頼れる男。
長男のナイトはクールで賢い美少年。
ソフィアは産まれて一年の赤ん坊。
何の不思議もない家族と思われたが……
彼等には実は他人に知られる訳にはいかない秘密があったのだ。

外れスキル?だが最強だ ~不人気な土属性でも地球の知識で無双する~
海道一人
ファンタジー
俺は地球という異世界に転移し、六年後に元の世界へと戻ってきた。
地球は魔法が使えないかわりに科学という知識が発展していた。
俺が元の世界に戻ってきた時に身につけた特殊スキルはよりにもよって一番不人気の土属性だった。
だけど悔しくはない。
何故なら地球にいた六年間の間に身につけた知識がある。
そしてあらゆる物質を操れる土属性こそが最強だと知っているからだ。
ひょんなことから小さな村を襲ってきた山賊を土属性の力と地球の知識で討伐した俺はフィルド王国の調査隊長をしているアマーリアという女騎士と知り合うことになった。
アマーリアの協力もあってフィルド王国の首都ゴルドで暮らせるようになった俺は王国の陰で蠢く陰謀に巻き込まれていく。
フィルド王国を守るための俺の戦いが始まろうとしていた。
※この小説は小説家になろうとカクヨムにも投稿しています

【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?
歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。
それから数十年が経ち、気づけば38歳。
のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。
しかしーー
「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」
突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。
これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。
※書籍化のため更新をストップします。

異世界に行けるようになったんだが自宅に令嬢を持ち帰ってしまった件
シュミ
ファンタジー
高二である天音 旬はある日、女神によって異世界と現実世界を行き来できるようになった。
旬が異世界から現実世界に帰る直前に転びそうな少女を助けた結果、旬の自宅にその少女を持ち帰ってしまった。その少女はリーシャ・ミリセントと名乗り、王子に婚約破棄されたと話し───!?

誰も要らないなら僕が貰いますが、よろしいでしょうか?
伊東 丘多
ファンタジー
ジャストキルでしか、手に入らないレアな石を取るために冒険します
小さな少年が、独自の方法でスキルアップをして強くなっていく。
そして、田舎の町から王都へ向かいます
登場人物の名前と色
グラン デディーリエ(義母の名字)
8才
若草色の髪 ブルーグリーンの目
アルフ 実父
アダマス 母
エンジュ ミライト
13才 グランの義理姉
桃色の髪 ブルーの瞳
ユーディア ミライト
17才 グランの義理姉
濃い赤紫の髪 ブルーの瞳
コンティ ミライト
7才 グランの義理の弟
フォンシル コンドーラル ベージュ
11才皇太子
ピーター サイマルト
近衛兵 皇太子付き
アダマゼイン 魔王
目が透明
ガーゼル 魔王の側近 女の子
ジャスパー
フロー 食堂宿の人
宝石の名前関係をもじってます。
色とかもあわせて。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる