28 / 208
27
しおりを挟む
アレは中古の値段だっけ?だとしたら新品はもっとするのか?
…まあ、だとしても普通の倍の値段もいけばいくら高性能でもそりゃ飛ぶようには…な。
でも一応大量に乗るんだったら買っておいて損は無いかもしれない。
使わないなら使わないでコンテナハウスにでも改造すれば住めるだろうし。
外国とかではコンテナに住むのは割と一般的ってテレビで見た記憶があるからな。
「…どうする?」
「…買う」
苦笑いしたような表情でおじさんが確認してくるので、購入の意思を示してお金を用意する。
「…まいどあり。あ、コレは後ろだけじゃなくて横からも開くぞ」
おじさんがコンテナの正面…馬や車で引く方に回るとちょっと出っ張ってる棒みたいな物を掴んで下に下げた。
するとコンテナの横の部分が下の方を微妙に残して動き、少しだけ開いてスキマが出来る。
「このレバーを上げ下げすると歯車の仕組みで上に持ち上がるんだ、大体5回も動かせば完全に開く」
ガチャガチャとおじさんがレバーを動かすとコンテナの横の部分がドンドン上がっていく。
最終的には天井と一直線になるような形で止まった。
…あれ?普通のやつって天井も一緒に動いてたような…
「あとはこの下の方を下げて…両側のフックを外すと動かせるが、勢い余るとぶつけたり手を挟んだりするかもしれないから気をつけた方がいい」
おじさんは残った下の方のロックの外し方を説明して注意点も教えてくれる。
「レバーの横のボタンを押せば勝手に閉まる…コレは取扱説明書だ。今説明したのも書いてあるから、分からなくなったらコレを」
「…ありがとう、ございます…」
おじさんから紙の束を受け取った俺はとりあえずはお礼を言い、買ったコンテナをその場に置いて馬を先に手に入れる事にした。
…こんなでかいコンテナを手に入れたんだからあのリヤカーは要らなそうだが…
まあ、とりあえず今回はコンテナの後ろに繋いでおくか。
「…良いのは見つかったのか?」
街中に戻るとリヤカーの側で見張りをしていてくれた用心棒のおじさんが尋ねてくる。
「うん…でも、馬があと一頭必要かも…」
「…そうか」
俺の話を聞いておじさんは馬にまたがり、もう一頭の馬の手綱を握って直ぐにでも移動できるようにした。
…とりあえず昼飯を食べてから馬屋に向かいおじさんと一緒にどの馬か良いか選別をして念のため二頭購入。
そしてコンテナ置き場っぽい倉庫に移動してから買ったコンテナに馬を三頭繋いで倉庫を出る。
「…この大きさでは大通りしか移動できなさそうだ」
「…確かに」
買ったコンテナを外に出して改めて分かるその大きさ。
一人の商人が持って運ぶにはあまりにも大き過ぎるような気がする。
でも逆に考えたら大きさの分いっぱい運べるという事になるので、往復の回数が減ると思えば良い買い物をしたのかもしれない。
「でも市場には行けるから」
「…まあ、最悪リヤカーの物を移すという手もあるか」
…なるほど、狭い所ではリヤカーに入れていっぱいになったらコンテナに移せばいいのか。
おじさんの呟きに俺はちょっと感心しつつ、鉄塊を買うために市場へと移動した。
そして未だに慣れないたどたどしい値段交渉をしながら売られている鉄塊を買い占める。
…そういえば昔は日本人が海外で金にモノを言わせて色んな物を買い占めてた、って話を聞いた事があるような…
俺は今の自分の行動に若干の気まずさを覚えたけども金のため、と割り切る事に。
…まあ、だとしても普通の倍の値段もいけばいくら高性能でもそりゃ飛ぶようには…な。
でも一応大量に乗るんだったら買っておいて損は無いかもしれない。
使わないなら使わないでコンテナハウスにでも改造すれば住めるだろうし。
外国とかではコンテナに住むのは割と一般的ってテレビで見た記憶があるからな。
「…どうする?」
「…買う」
苦笑いしたような表情でおじさんが確認してくるので、購入の意思を示してお金を用意する。
「…まいどあり。あ、コレは後ろだけじゃなくて横からも開くぞ」
おじさんがコンテナの正面…馬や車で引く方に回るとちょっと出っ張ってる棒みたいな物を掴んで下に下げた。
するとコンテナの横の部分が下の方を微妙に残して動き、少しだけ開いてスキマが出来る。
「このレバーを上げ下げすると歯車の仕組みで上に持ち上がるんだ、大体5回も動かせば完全に開く」
ガチャガチャとおじさんがレバーを動かすとコンテナの横の部分がドンドン上がっていく。
最終的には天井と一直線になるような形で止まった。
…あれ?普通のやつって天井も一緒に動いてたような…
「あとはこの下の方を下げて…両側のフックを外すと動かせるが、勢い余るとぶつけたり手を挟んだりするかもしれないから気をつけた方がいい」
おじさんは残った下の方のロックの外し方を説明して注意点も教えてくれる。
「レバーの横のボタンを押せば勝手に閉まる…コレは取扱説明書だ。今説明したのも書いてあるから、分からなくなったらコレを」
「…ありがとう、ございます…」
おじさんから紙の束を受け取った俺はとりあえずはお礼を言い、買ったコンテナをその場に置いて馬を先に手に入れる事にした。
…こんなでかいコンテナを手に入れたんだからあのリヤカーは要らなそうだが…
まあ、とりあえず今回はコンテナの後ろに繋いでおくか。
「…良いのは見つかったのか?」
街中に戻るとリヤカーの側で見張りをしていてくれた用心棒のおじさんが尋ねてくる。
「うん…でも、馬があと一頭必要かも…」
「…そうか」
俺の話を聞いておじさんは馬にまたがり、もう一頭の馬の手綱を握って直ぐにでも移動できるようにした。
…とりあえず昼飯を食べてから馬屋に向かいおじさんと一緒にどの馬か良いか選別をして念のため二頭購入。
そしてコンテナ置き場っぽい倉庫に移動してから買ったコンテナに馬を三頭繋いで倉庫を出る。
「…この大きさでは大通りしか移動できなさそうだ」
「…確かに」
買ったコンテナを外に出して改めて分かるその大きさ。
一人の商人が持って運ぶにはあまりにも大き過ぎるような気がする。
でも逆に考えたら大きさの分いっぱい運べるという事になるので、往復の回数が減ると思えば良い買い物をしたのかもしれない。
「でも市場には行けるから」
「…まあ、最悪リヤカーの物を移すという手もあるか」
…なるほど、狭い所ではリヤカーに入れていっぱいになったらコンテナに移せばいいのか。
おじさんの呟きに俺はちょっと感心しつつ、鉄塊を買うために市場へと移動した。
そして未だに慣れないたどたどしい値段交渉をしながら売られている鉄塊を買い占める。
…そういえば昔は日本人が海外で金にモノを言わせて色んな物を買い占めてた、って話を聞いた事があるような…
俺は今の自分の行動に若干の気まずさを覚えたけども金のため、と割り切る事に。
2
お気に入りに追加
420
あなたにおすすめの小説
[完結]異世界転生したら幼女になったが 速攻で村を追い出された件について ~そしていずれ最強になる幼女~
k33
ファンタジー
初めての小説です..!
ある日 主人公 マサヤがトラックに引かれ幼女で異世界転生するのだが その先には 転生者は嫌われていると知る そして別の転生者と出会い この世界はゲームの世界と知る そして、そこから 魔法専門学校に入り Aまで目指すが 果たして上がれるのか!? そして 魔王城には立ち寄った者は一人もいないと別の転生者は言うが 果たして マサヤは 魔王城に入り 魔王を倒し無事に日本に帰れるのか!?
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?
完結【進】ご都合主義で生きてます。-通販サイトで異世界スローライフのはずが?!-
ジェルミ
ファンタジー
32歳でこの世を去った相川涼香は、異世界の女神ゼクシーにより転移を誘われる。
断ると今度生まれ変わる時は、虫やダニかもしれないと脅され転移を選んだ。
彼女は女神に不便を感じない様に通販サイトの能力と、しばらく暮らせるだけのお金が欲しい、と願った。
通販サイトなんて知らない女神は、知っている振りをして安易に了承する。そして授かったのは、町のスーパーレベルの能力だった。
お惣菜お安いですよ?いかがです?
物語はまったり、のんびりと進みます。
※本作はカクヨム様にも掲載しております。
うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました
akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」
帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。
謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。
しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。
勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!?
転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。
※9月16日
タイトル変更致しました。
前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。
仲間を強くして無双していく話です。
『小説家になろう』様でも公開しています。

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
スキル【僕だけの農場】はチートでした~辺境領地を世界で一番住みやすい国にします~
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
旧題:スキル【僕だけの農場】はチートでした なのでお父様の領地を改造していきます!!
僕は異世界転生してしまう
大好きな農場ゲームで、やっと大好きな女の子と結婚まで行ったら過労で死んでしまった
仕事とゲームで過労になってしまったようだ
とても可哀そうだと神様が僕だけの農場というスキル、チートを授けてくれた
転生先は貴族と恵まれていると思ったら砂漠と海の領地で作物も育たないダメな領地だった
住民はとてもいい人達で両親もいい人、僕はこの領地をチートの力で一番にしてみせる
◇
HOTランキング一位獲得!
皆さま本当にありがとうございます!
無事に書籍化となり絶賛発売中です
よかったら手に取っていただけると嬉しいです
これからも日々勉強していきたいと思います
◇
僕だけの農場二巻発売ということで少しだけウィンたちが前へと進むこととなりました
毎日投稿とはいきませんが少しずつ進んでいきます

うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる