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アレは中古の値段だっけ?だとしたら新品はもっとするのか?
…まあ、だとしても普通の倍の値段もいけばいくら高性能でもそりゃ飛ぶようには…な。
でも一応大量に乗るんだったら買っておいて損は無いかもしれない。
使わないなら使わないでコンテナハウスにでも改造すれば住めるだろうし。
外国とかではコンテナに住むのは割と一般的ってテレビで見た記憶があるからな。
「…どうする?」
「…買う」
苦笑いしたような表情でおじさんが確認してくるので、購入の意思を示してお金を用意する。
「…まいどあり。あ、コレは後ろだけじゃなくて横からも開くぞ」
おじさんがコンテナの正面…馬や車で引く方に回るとちょっと出っ張ってる棒みたいな物を掴んで下に下げた。
するとコンテナの横の部分が下の方を微妙に残して動き、少しだけ開いてスキマが出来る。
「このレバーを上げ下げすると歯車の仕組みで上に持ち上がるんだ、大体5回も動かせば完全に開く」
ガチャガチャとおじさんがレバーを動かすとコンテナの横の部分がドンドン上がっていく。
最終的には天井と一直線になるような形で止まった。
…あれ?普通のやつって天井も一緒に動いてたような…
「あとはこの下の方を下げて…両側のフックを外すと動かせるが、勢い余るとぶつけたり手を挟んだりするかもしれないから気をつけた方がいい」
おじさんは残った下の方のロックの外し方を説明して注意点も教えてくれる。
「レバーの横のボタンを押せば勝手に閉まる…コレは取扱説明書だ。今説明したのも書いてあるから、分からなくなったらコレを」
「…ありがとう、ございます…」
おじさんから紙の束を受け取った俺はとりあえずはお礼を言い、買ったコンテナをその場に置いて馬を先に手に入れる事にした。
…こんなでかいコンテナを手に入れたんだからあのリヤカーは要らなそうだが…
まあ、とりあえず今回はコンテナの後ろに繋いでおくか。
「…良いのは見つかったのか?」
街中に戻るとリヤカーの側で見張りをしていてくれた用心棒のおじさんが尋ねてくる。
「うん…でも、馬があと一頭必要かも…」
「…そうか」
俺の話を聞いておじさんは馬にまたがり、もう一頭の馬の手綱を握って直ぐにでも移動できるようにした。
…とりあえず昼飯を食べてから馬屋に向かいおじさんと一緒にどの馬か良いか選別をして念のため二頭購入。
そしてコンテナ置き場っぽい倉庫に移動してから買ったコンテナに馬を三頭繋いで倉庫を出る。
「…この大きさでは大通りしか移動できなさそうだ」
「…確かに」
買ったコンテナを外に出して改めて分かるその大きさ。
一人の商人が持って運ぶにはあまりにも大き過ぎるような気がする。
でも逆に考えたら大きさの分いっぱい運べるという事になるので、往復の回数が減ると思えば良い買い物をしたのかもしれない。
「でも市場には行けるから」
「…まあ、最悪リヤカーの物を移すという手もあるか」
…なるほど、狭い所ではリヤカーに入れていっぱいになったらコンテナに移せばいいのか。
おじさんの呟きに俺はちょっと感心しつつ、鉄塊を買うために市場へと移動した。
そして未だに慣れないたどたどしい値段交渉をしながら売られている鉄塊を買い占める。
…そういえば昔は日本人が海外で金にモノを言わせて色んな物を買い占めてた、って話を聞いた事があるような…
俺は今の自分の行動に若干の気まずさを覚えたけども金のため、と割り切る事に。
…まあ、だとしても普通の倍の値段もいけばいくら高性能でもそりゃ飛ぶようには…な。
でも一応大量に乗るんだったら買っておいて損は無いかもしれない。
使わないなら使わないでコンテナハウスにでも改造すれば住めるだろうし。
外国とかではコンテナに住むのは割と一般的ってテレビで見た記憶があるからな。
「…どうする?」
「…買う」
苦笑いしたような表情でおじさんが確認してくるので、購入の意思を示してお金を用意する。
「…まいどあり。あ、コレは後ろだけじゃなくて横からも開くぞ」
おじさんがコンテナの正面…馬や車で引く方に回るとちょっと出っ張ってる棒みたいな物を掴んで下に下げた。
するとコンテナの横の部分が下の方を微妙に残して動き、少しだけ開いてスキマが出来る。
「このレバーを上げ下げすると歯車の仕組みで上に持ち上がるんだ、大体5回も動かせば完全に開く」
ガチャガチャとおじさんがレバーを動かすとコンテナの横の部分がドンドン上がっていく。
最終的には天井と一直線になるような形で止まった。
…あれ?普通のやつって天井も一緒に動いてたような…
「あとはこの下の方を下げて…両側のフックを外すと動かせるが、勢い余るとぶつけたり手を挟んだりするかもしれないから気をつけた方がいい」
おじさんは残った下の方のロックの外し方を説明して注意点も教えてくれる。
「レバーの横のボタンを押せば勝手に閉まる…コレは取扱説明書だ。今説明したのも書いてあるから、分からなくなったらコレを」
「…ありがとう、ございます…」
おじさんから紙の束を受け取った俺はとりあえずはお礼を言い、買ったコンテナをその場に置いて馬を先に手に入れる事にした。
…こんなでかいコンテナを手に入れたんだからあのリヤカーは要らなそうだが…
まあ、とりあえず今回はコンテナの後ろに繋いでおくか。
「…良いのは見つかったのか?」
街中に戻るとリヤカーの側で見張りをしていてくれた用心棒のおじさんが尋ねてくる。
「うん…でも、馬があと一頭必要かも…」
「…そうか」
俺の話を聞いておじさんは馬にまたがり、もう一頭の馬の手綱を握って直ぐにでも移動できるようにした。
…とりあえず昼飯を食べてから馬屋に向かいおじさんと一緒にどの馬か良いか選別をして念のため二頭購入。
そしてコンテナ置き場っぽい倉庫に移動してから買ったコンテナに馬を三頭繋いで倉庫を出る。
「…この大きさでは大通りしか移動できなさそうだ」
「…確かに」
買ったコンテナを外に出して改めて分かるその大きさ。
一人の商人が持って運ぶにはあまりにも大き過ぎるような気がする。
でも逆に考えたら大きさの分いっぱい運べるという事になるので、往復の回数が減ると思えば良い買い物をしたのかもしれない。
「でも市場には行けるから」
「…まあ、最悪リヤカーの物を移すという手もあるか」
…なるほど、狭い所ではリヤカーに入れていっぱいになったらコンテナに移せばいいのか。
おじさんの呟きに俺はちょっと感心しつつ、鉄塊を買うために市場へと移動した。
そして未だに慣れないたどたどしい値段交渉をしながら売られている鉄塊を買い占める。
…そういえば昔は日本人が海外で金にモノを言わせて色んな物を買い占めてた、って話を聞いた事があるような…
俺は今の自分の行動に若干の気まずさを覚えたけども金のため、と割り切る事に。
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