523 / 556
523
しおりを挟む
…それから一時間後。
『ははは!ふははは!力が漲る!漲るぞ!妾は壁を越えた!』
「お、戻って来た」
「時間ギリギリだな」
「おい永江、もう飯の時間だぞ」
『うむ!』
ちょうど夕飯の時間に敵を倒れたらしく俺らのスキルが解け、永江が高笑いしながら戻って来るので俺はそう告げて柴田や藤原と食堂へと移動する。
そして俺らが食堂に入ると頭の中に『レベルアップ!スキルレベルが60になりました』という声が。
「「あ?」」 「お?」「「「「え?」」」」
よく分からないタイミングでのレベルアップに俺らと女子達の反応が被った。
「…なんかレベルアップってよ」
「いや、なんで今のタイミング?」
「つーか良く考えたらさっき災魔を倒した時は無かったよな?」
俺の報告に藤原が不思議そうに言い、柴田は確認するように聞く。
「…確かに」
「もしかしてグループとか集団扱いか?」
「いや、だとしてもだったら害獣倒したタイミングでアナウンスが無いのはおかしくね?」
「だよな…マジでなんでこのタイミングなんだ?」
「…ねえ、レベル60になった…って言われたんだけど…」
「ああ、俺らもよ」
「俺も」
「俺も」
俺らが話し合ってると住吉が確認するように言うので俺が適当に肯定するように返すと柴田と藤原も同じ事を言う。
…翌日。
災魔害獣を全て倒したので『どうやったら元の世界へ戻れるか』を聞くために俺らは前の拠点へと移動して清水の所へと向かった。
「おーす」
「あ!聞いたよ!魔獣全部倒したんだって?」
「おう。だから次の事を清水に聞きに来た」
大使館っぽい建物に入って受付の人に聞いた清水の部屋へと向かってると佐藤と会ったので俺はココに来た理由を話す。
「はー、もうこの世界とはおさらばかぁ…長いようであっという間だったなぁ…」
「元の世界に戻って今更勉強ってのもな…俺らもう社会を経験してるし?」
「元の世界はこの世界ほど甘くはねーぞ。ってかむしろアッチの世界の方がハードモードだろ」
「…だよなぁ…治安は良いし、文明や文化が発達してるから過ごし易いではあるんだが…それでもなんか生き辛いってか息苦しいよなぁ…」
佐藤が名残惜しそうに呟くと藤原が調子に乗った事を言うので俺が注意すると柴田は微妙な顔をしながら呟く。
「安全で治安が良くなった分自由が制限されてるからじゃね?」
「あー…あと人間関係が希薄になってきてたりするからかもな」
「…そうか?」
「今の時代『東京の人達は冷たい』ってよく言われてるだろ?」
「それもそうか」
俺の予想に藤原が納得したように呟きつつ他の理由を予想するので俺が否定するように聞くも反論されて納得させられてしまった。
「麗~、入っていいー?」
「どうぞー」
佐藤が部屋のドアをノックしながら聞くと清水からの入室許可が下りる。
「よー、清水。災魔と害獣は全部倒したぜ?次はどうする?」
「え。男子達も来たんだ」
「お前の『占い』の力を借りにな」
ドアを開けて直ぐに藤原が報告と確認をすると清水は驚いたように振り返って聞くので柴田が来た理由を話した。
『ははは!ふははは!力が漲る!漲るぞ!妾は壁を越えた!』
「お、戻って来た」
「時間ギリギリだな」
「おい永江、もう飯の時間だぞ」
『うむ!』
ちょうど夕飯の時間に敵を倒れたらしく俺らのスキルが解け、永江が高笑いしながら戻って来るので俺はそう告げて柴田や藤原と食堂へと移動する。
そして俺らが食堂に入ると頭の中に『レベルアップ!スキルレベルが60になりました』という声が。
「「あ?」」 「お?」「「「「え?」」」」
よく分からないタイミングでのレベルアップに俺らと女子達の反応が被った。
「…なんかレベルアップってよ」
「いや、なんで今のタイミング?」
「つーか良く考えたらさっき災魔を倒した時は無かったよな?」
俺の報告に藤原が不思議そうに言い、柴田は確認するように聞く。
「…確かに」
「もしかしてグループとか集団扱いか?」
「いや、だとしてもだったら害獣倒したタイミングでアナウンスが無いのはおかしくね?」
「だよな…マジでなんでこのタイミングなんだ?」
「…ねえ、レベル60になった…って言われたんだけど…」
「ああ、俺らもよ」
「俺も」
「俺も」
俺らが話し合ってると住吉が確認するように言うので俺が適当に肯定するように返すと柴田と藤原も同じ事を言う。
…翌日。
災魔害獣を全て倒したので『どうやったら元の世界へ戻れるか』を聞くために俺らは前の拠点へと移動して清水の所へと向かった。
「おーす」
「あ!聞いたよ!魔獣全部倒したんだって?」
「おう。だから次の事を清水に聞きに来た」
大使館っぽい建物に入って受付の人に聞いた清水の部屋へと向かってると佐藤と会ったので俺はココに来た理由を話す。
「はー、もうこの世界とはおさらばかぁ…長いようであっという間だったなぁ…」
「元の世界に戻って今更勉強ってのもな…俺らもう社会を経験してるし?」
「元の世界はこの世界ほど甘くはねーぞ。ってかむしろアッチの世界の方がハードモードだろ」
「…だよなぁ…治安は良いし、文明や文化が発達してるから過ごし易いではあるんだが…それでもなんか生き辛いってか息苦しいよなぁ…」
佐藤が名残惜しそうに呟くと藤原が調子に乗った事を言うので俺が注意すると柴田は微妙な顔をしながら呟く。
「安全で治安が良くなった分自由が制限されてるからじゃね?」
「あー…あと人間関係が希薄になってきてたりするからかもな」
「…そうか?」
「今の時代『東京の人達は冷たい』ってよく言われてるだろ?」
「それもそうか」
俺の予想に藤原が納得したように呟きつつ他の理由を予想するので俺が否定するように聞くも反論されて納得させられてしまった。
「麗~、入っていいー?」
「どうぞー」
佐藤が部屋のドアをノックしながら聞くと清水からの入室許可が下りる。
「よー、清水。災魔と害獣は全部倒したぜ?次はどうする?」
「え。男子達も来たんだ」
「お前の『占い』の力を借りにな」
ドアを開けて直ぐに藤原が報告と確認をすると清水は驚いたように振り返って聞くので柴田が来た理由を話した。
0
お気に入りに追加
331
あなたにおすすめの小説

夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~
青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。
彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。
ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。
彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。
これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。
※カクヨムにも投稿しています


初めての異世界転生
藤井 サトル
ファンタジー
その日、幸村 大地(ゆきむら だいち)は女神に選ばれた。
女神とのやり取りの末、大地は女神の手によって異世界へと転生する。その身には女神にいくつもの能力を授かって。
まさにファンタジーの世界へ来た大地は聖女を始めにいろんな人に出会い、出会い金を稼いだり、稼いだ金が直ぐに消えたり、路上で寝たり、チート能力を振るったりと、たぶん楽しく世界を謳歌する。
このお話は【転生者】大地と【聖女】リリア。そこに女神成分をひとつまみが合わさった異世界騒動物語である。


うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

ガチャと異世界転生 システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!
よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。
獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。
俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。
単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。
ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。
大抵ガチャがあるんだよな。
幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。
だが俺は運がなかった。
ゲームの話ではないぞ?
現実で、だ。
疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。
そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。
そのまま帰らぬ人となったようだ。
で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。
どうやら異世界だ。
魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。
しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。
10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。
そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。
5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。
残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。
そんなある日、変化がやってきた。
疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。
その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

【後日談完結】10日間の異世界旅行~帰れなくなった二人の異世界冒険譚~
ばいむ
ファンタジー
剣と魔法の世界であるライハンドリア・・・。魔獣と言われるモンスターがおり、剣と魔法でそれを倒す冒険者と言われる人達がいる世界。
高校の休み時間に突然その世界に行くことになってしまった。この世界での生活は10日間と言われ、混乱しながらも楽しむことにしたが、なぜか戻ることができなかった。
特殊な能力を授かるわけでもなく、生きるための力をつけるには自ら鍛錬しなければならなかった。魔獣を狩り、いろいろな遺跡を訪ね、いろいろな人と出会った。何度か死にそうになったこともあったが、多くの人に助けられながらも少しずつ成長していった。
冒険をともにするのは同じく異世界に転移してきた女性・ジェニファー。彼女と出会い、そして・・・。
初投稿というか、初作品というか、まともな初執筆品です。
今までこういうものをまともに書いたこともなかったのでいろいろと変なところがあるかもしれませんがご了承ください。
誤字脱字等あれば連絡をお願いします。
感想やレビューをいただけるととてもうれしいです。書くときの参考にさせていただきます。
おもしろかっただけでも励みになります。
2021/6/27 無事に完結しました。
2021/9/10 後日談の追加開始
2022/2/18 後日談完結
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる