クラスまるごと異世界転移

八神

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…そして二日後。


「はー…メンド…やっぱ藤が居ねーとダルいな…」

「って言うか藤原いなくても出来るんならもう海原一人で良くない?」

「だよね」


俺が王子達5人と女子達をスキルの応用でアッチの拠点の家へと送って呟くと、居残り組の佐藤が提案するように言うので清水も同意した。


「負担が全然ちげーんだよ。藤のは左右入れ替えるだけだけど俺の場合は兵のマニュアル操作で送ってんだぞ」

「…よく分からないけど…マニュアルってなに?」

「普段はオートとかセミオートで適当な指示をざっくり出すだけで動くわけだ、なんせみんな俺の考えが分かるからな。マニュアルってのは兵を俺が自分で動かさないといけねーからくっそ面倒なんだよ」

「…?なに言ってるのか全然分からないけど、とりあえず大変そうだってのは分かった」


俺の説明に佐藤と清水は不思議そうな顔をした後に流すように返すので俺は呆れながらため息を吐く。


「…まあいいや。コッチは安全だと思うが何かあれば電話しろよ」

「うん、分かった。じゃあね」

「なるべく早く災魔とか害獣を倒してきてよ」


俺もアッチに移動しようとすると佐藤と清水は別れの挨拶をして大使館の方へと戻って行く。


「…さーて…どうやって移動しようか…」


俺自身はスキルの応用での移動が出来ないので…


俺は短時間でアッチに行ける方法をいくつか考えながら呟いた。


「…よし。アレで行くか」


少し考えた結果、一番早い方法を取るために俺は庭へと出る。


そしてガチャガチャのカプセルを大きくしたような丸い物の中に入り、兵に指示させて土管のような大砲の中へと入れさせ…


魔法を使った人間大砲でアッチの拠点へと移動する事に。




「…ん?もしもし?」

「あ、海原君はコッチに来ないの?」


…空を飛んでるカプセルの中でゲームをして時間を潰してると斉藤からの電話が。


「今向かってるけど」

「え?『向かってる』って…私たちみたいに直ぐに来れないの?」

「藤がいれば行けたが、俺のやり方では俺自身は無理。どうやら自分自身を荷物で物扱いは無理みてーでな」

「あ、そうなんだ…どれくらいかかりそう?」


斉藤の疑問に答えると多分あんまり理解してない感じで返して尋ねてくる。


「えーと…今で多分マッハ1.5ぐらいだから…あと30分から40分ぐらい?」

「ま、マッハ?…なに言ってるの?」

「まあとりあえず一時間以内にはソッチに着くよ」

「…分かった、じゃあ待ってるね」

「おう」


カプセル内に居る兵に魔法で速度を確認させて説明するもやっぱり斉藤には理解出来ないようなので、俺は適当に話をまとめて電話を切った。





ーーーーーー





「ん?…もしもし?」

「おう海。住吉から聞いたけどお前一人でコッチに向かってんの?」

「そうだけど?」

「一人で魔獣とか大丈夫なのかよ?」


もう少しで着く…ってところで柴田から電話があり、心配したように聞いてくる。


「大丈夫大丈夫。多分あと5分もかかんねーと思うぜ」

「いや嘘だろ…そんなはえーのかよ…ん…?おい、お前もしかして…!」


俺が適当に返すと柴田は何かに気づいたような反応をした。


「いやいや嘘だろ!マジか!おめーマジであの人間大砲試したのかよ!!」


拠点の中に入るとスマホを片手に驚きながら俺を見上げてる柴田が見えて通話が切れる。


「…アッチから46分か。思いのほか早く着いたな…」

「…はぁ、はぁ…いや、おめー…マジか…」


兵の魔法で庭に着陸させ、俺がカプセルの中から降りて時間を見て呟くと柴田が走って来て息を切らしながら信じられないかのように言う。
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