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「…ココか」
車で移動する事約一時間ちょいで山の麓にある洞窟へと到着。
「竜ってのはなんで洞窟の中に居るんだろうな?」
「さあな。でも炎竜って事は多分この山、火山だぜ」
「そういや炎竜ってマグマとか食ってるんだっけ?」
「…マジ?」
俺の問いに柴田が適当に返して予想を話すと藤原が補足するように聞くので俺は軽く驚きながら確認した。
「火や炎を喰う竜だから『炎竜』って呼ばれてるみてーだしな」
「じゃあ他にもいんのか?氷竜とか」
「いるいる。『雷竜』とか『地竜』とかな」
「へー、やっぱ属性竜ってのは鉄板なのかね?」
洞窟の中に入りながら柴田が豆知識を言うので俺が聞くと藤原が他の種類の魔獣を挙げながら答える。
「にしてもあっちーな……気温34℃?まだ地下3階でこれかよ」
俺と藤原のスキルの連携でエンカウントを避けながら進んでいると柴田が温度計を取り出して周りの気温を測り、出た数字を見てため息を吐く。
「…あっちー…海、魔法でなんとか出来ねーか?」
「出来るぞ。ってか俺今冷却中だし」
「マジかよ!」
「だからおめー、一人涼しい顔してんのかよ!」
地下5階に降りると気温が40℃近くまで上がり、藤原がタオルで首とかを拭きながら俺に聞いてくるのでそう返すと二人にツッコまれた。
「いや、何も言われなかったからお前ら暑さに慣れてんのかなって」
「…確かに何も言わなかった俺らが悪ぃのかもしれんけど…ソコはこう、気を利かしてくれよ」
「まあとりあえず俺らも冷却してくれ!暑くてたまらん!」
俺が何もしなかった理由を話すと柴田が呆れたように言い、藤原はすぐさま頼んでくるので俺は魔導兵に指示を出す。
「おおー…超涼しー!」
「氷の魔法か?」
「いや、雷と風で体感温度を下げてるだけ。急速冷却は身体に悪いからな」
「…良く分からんが、涼しいからまあいいか」
柴田の問いに俺が軽く説明するも理解しようと考えるのが面倒くさくなったのか適当な感じで返した。
「うへー…見ろよ。45℃…多分最深部だろうけどヤバくね?」
「こんな所に本当に女子が居んのかよ?」
地下8階に差し掛かると藤原が温度計を見ながら嫌そうに言うので俺は柴田に確認する。
「一応クエストは受けてるからな…もしかしたら俺らが通り過ぎた階層に居たんじゃね?」
「あー…じゃあとりあえずボスんトコまで行ってから戻るか」
柴田が予想するように返すと藤原も納得したように呟いて次の予定を立てる。
「…お」
「…あ」
「「おっ」」
…ボスの居る部屋を探し回ってると目の前を汚れた制服姿の女子がコソコソしながら慎重に歩いて行くので…
俺が声を出すとアッチも振り向いて俺らに気づき、柴田と藤原も声を出す。
「おー、居た居た。無駄足にならずに済んで良かったぜ」
「ホントにな。こんなトコで何してんだ?ボスを探してんのか?」
「あなた達…もしかして冒険者!?良かったー!」
「いや、俺はちげーけど」
柴田の問いに女子は急いで近づいて来て喜ぶので俺は否定する。
車で移動する事約一時間ちょいで山の麓にある洞窟へと到着。
「竜ってのはなんで洞窟の中に居るんだろうな?」
「さあな。でも炎竜って事は多分この山、火山だぜ」
「そういや炎竜ってマグマとか食ってるんだっけ?」
「…マジ?」
俺の問いに柴田が適当に返して予想を話すと藤原が補足するように聞くので俺は軽く驚きながら確認した。
「火や炎を喰う竜だから『炎竜』って呼ばれてるみてーだしな」
「じゃあ他にもいんのか?氷竜とか」
「いるいる。『雷竜』とか『地竜』とかな」
「へー、やっぱ属性竜ってのは鉄板なのかね?」
洞窟の中に入りながら柴田が豆知識を言うので俺が聞くと藤原が他の種類の魔獣を挙げながら答える。
「にしてもあっちーな……気温34℃?まだ地下3階でこれかよ」
俺と藤原のスキルの連携でエンカウントを避けながら進んでいると柴田が温度計を取り出して周りの気温を測り、出た数字を見てため息を吐く。
「…あっちー…海、魔法でなんとか出来ねーか?」
「出来るぞ。ってか俺今冷却中だし」
「マジかよ!」
「だからおめー、一人涼しい顔してんのかよ!」
地下5階に降りると気温が40℃近くまで上がり、藤原がタオルで首とかを拭きながら俺に聞いてくるのでそう返すと二人にツッコまれた。
「いや、何も言われなかったからお前ら暑さに慣れてんのかなって」
「…確かに何も言わなかった俺らが悪ぃのかもしれんけど…ソコはこう、気を利かしてくれよ」
「まあとりあえず俺らも冷却してくれ!暑くてたまらん!」
俺が何もしなかった理由を話すと柴田が呆れたように言い、藤原はすぐさま頼んでくるので俺は魔導兵に指示を出す。
「おおー…超涼しー!」
「氷の魔法か?」
「いや、雷と風で体感温度を下げてるだけ。急速冷却は身体に悪いからな」
「…良く分からんが、涼しいからまあいいか」
柴田の問いに俺が軽く説明するも理解しようと考えるのが面倒くさくなったのか適当な感じで返した。
「うへー…見ろよ。45℃…多分最深部だろうけどヤバくね?」
「こんな所に本当に女子が居んのかよ?」
地下8階に差し掛かると藤原が温度計を見ながら嫌そうに言うので俺は柴田に確認する。
「一応クエストは受けてるからな…もしかしたら俺らが通り過ぎた階層に居たんじゃね?」
「あー…じゃあとりあえずボスんトコまで行ってから戻るか」
柴田が予想するように返すと藤原も納得したように呟いて次の予定を立てる。
「…お」
「…あ」
「「おっ」」
…ボスの居る部屋を探し回ってると目の前を汚れた制服姿の女子がコソコソしながら慎重に歩いて行くので…
俺が声を出すとアッチも振り向いて俺らに気づき、柴田と藤原も声を出す。
「おー、居た居た。無駄足にならずに済んで良かったぜ」
「ホントにな。こんなトコで何してんだ?ボスを探してんのか?」
「あなた達…もしかして冒険者!?良かったー!」
「いや、俺はちげーけど」
柴田の問いに女子は急いで近づいて来て喜ぶので俺は否定する。
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