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「井上君は今何してるの?」
「俺は…一応表向きは冒険者で、日の国の姫の近衛兵…部下として働いてる」
「「「「…姫?」」」」
斉藤の問いに井上は少し考えて自分の現状を話し、俺ら全員の疑問が被った。
「この前の『夢見の巫女』ってやつか?」
「ああ。神託を受けたとかでアレコレと色々押し付けてくるんだ…『元の世界に戻るためです』とか言ってな」
「『神託』って事は…神の啓示か」
「一応神様も俺らに指標を示そうと頑張ってんだな、意外やわ」
柴田が確認すると井上は疲れたようにため息を吐きながら答え、俺の発言に藤原が意外そうに返す。
「スキルの力でどこでも移動出来るからって無茶振りばっかしてくるんだ、コレが…この前の皇帝や王様のも『災魔の中では弱い方なので貴方でも倒せますよ』とか言われて挑んだらボコボコにされたし…」
「あー、やっぱ弱かったんだアイツ」
「リッチと同じか少し強いぐらいっつー藤の予想が合ってたな」
「まあ経験よ経験」
井上の愚痴に俺が駒込との話を思い出しながら言うと柴田がそう返し、藤原は謙遜するかのように言う。
「…リッチって死霊王だろ?アレでもAランクの最上位だからかなり強いハズなんだがな…」
「でもアレで弱いって事は他の災魔達はもっと強いって事だよな?」
「一応灰村の奴は害獣をソロで倒したらしいぜ」
「「「マジで!?」」」
苦々しい表情で呟く井上に藤原が確認するように言うので俺が駒込から聞いた話をすると井上も一緒に驚く。
「駒込が言ってた。なんでも災魔害獣クラスを倒したから段位持ちになれたとか」
「…ランク外の魔獣をたった一人で倒すとか中々に頭おかしい事するな…」
「そもそもやろうと思うのが凄い。普通だったらソロで挑もうなんて思わねーだろ…」
「そうか…灰村が倒したのは駒から聞いてたが…まさか一人で、とは…」
俺の補足に藤原、柴田、井上は衝撃冷めやらぬ状態で微妙な顔をしながら呟いた。
「やっぱりその害獣ってのは強いの?」
「分からん。一応ギルドの定めたランクには当てはまらないぐらいの強さっては聞くけど、実際に戦ったこと無いからなぁ…」
「まあ高段者達がパーティを組めば倒せるハズっては言われってけど…実際はどうだかな?」
清水が不思議そうに聞くと藤原と柴田は腕を組んで考えるように答える。
「…あ。じゃあ私達そろそろ行くね」
「おう」
「井上くんまたね」
「あ、おう」
時計を見た斉藤が教会に行こうとすると深山が手を振って別れの挨拶をして女子達は全員家から出て行った。
「…女子達は遊びに行ったのか?」
「まあ似たようなもんだな。教会で奉仕活動しながら女子会みたいな事してる」
「『奉仕活動』?」
「おっとエロい事じゃねーぞ。ただの慈善活動だ」
井上の疑問に俺が答えると男なら絶対に反応するであろうワードに案の定反応するので、柴田が弄るように笑いながら説明する。
「深山がスキルで怪我人を治したり斉藤達が整体とかのマッサージをしてる。タダで」
「タダで!?…金取らないのか…偉いもんだな…」
「おめーも疲れが溜まったら教会に行ったらどうだ?深山のスキルか住吉のマッサージで疲れが取れるぜ」
「女子にマッサージしてもらえるからって変な事すんなよ。そういう店じゃねーんだからな」
俺が活動の内容を話すと井上は『無料』の部分に驚いて感心したように呟き、柴田が提案すると藤原は弄るように釘を刺す。
「…そうだな、いよいよって時には行ってみる。じゃ、俺もそろそろ戻るとするか」
「おう」
「じゃあな」
井上は少し考えて肯定的に返すと別れの挨拶のやりとりをしてスキルを使ったのか直ぐに姿を消した。
「俺は…一応表向きは冒険者で、日の国の姫の近衛兵…部下として働いてる」
「「「「…姫?」」」」
斉藤の問いに井上は少し考えて自分の現状を話し、俺ら全員の疑問が被った。
「この前の『夢見の巫女』ってやつか?」
「ああ。神託を受けたとかでアレコレと色々押し付けてくるんだ…『元の世界に戻るためです』とか言ってな」
「『神託』って事は…神の啓示か」
「一応神様も俺らに指標を示そうと頑張ってんだな、意外やわ」
柴田が確認すると井上は疲れたようにため息を吐きながら答え、俺の発言に藤原が意外そうに返す。
「スキルの力でどこでも移動出来るからって無茶振りばっかしてくるんだ、コレが…この前の皇帝や王様のも『災魔の中では弱い方なので貴方でも倒せますよ』とか言われて挑んだらボコボコにされたし…」
「あー、やっぱ弱かったんだアイツ」
「リッチと同じか少し強いぐらいっつー藤の予想が合ってたな」
「まあ経験よ経験」
井上の愚痴に俺が駒込との話を思い出しながら言うと柴田がそう返し、藤原は謙遜するかのように言う。
「…リッチって死霊王だろ?アレでもAランクの最上位だからかなり強いハズなんだがな…」
「でもアレで弱いって事は他の災魔達はもっと強いって事だよな?」
「一応灰村の奴は害獣をソロで倒したらしいぜ」
「「「マジで!?」」」
苦々しい表情で呟く井上に藤原が確認するように言うので俺が駒込から聞いた話をすると井上も一緒に驚く。
「駒込が言ってた。なんでも災魔害獣クラスを倒したから段位持ちになれたとか」
「…ランク外の魔獣をたった一人で倒すとか中々に頭おかしい事するな…」
「そもそもやろうと思うのが凄い。普通だったらソロで挑もうなんて思わねーだろ…」
「そうか…灰村が倒したのは駒から聞いてたが…まさか一人で、とは…」
俺の補足に藤原、柴田、井上は衝撃冷めやらぬ状態で微妙な顔をしながら呟いた。
「やっぱりその害獣ってのは強いの?」
「分からん。一応ギルドの定めたランクには当てはまらないぐらいの強さっては聞くけど、実際に戦ったこと無いからなぁ…」
「まあ高段者達がパーティを組めば倒せるハズっては言われってけど…実際はどうだかな?」
清水が不思議そうに聞くと藤原と柴田は腕を組んで考えるように答える。
「…あ。じゃあ私達そろそろ行くね」
「おう」
「井上くんまたね」
「あ、おう」
時計を見た斉藤が教会に行こうとすると深山が手を振って別れの挨拶をして女子達は全員家から出て行った。
「…女子達は遊びに行ったのか?」
「まあ似たようなもんだな。教会で奉仕活動しながら女子会みたいな事してる」
「『奉仕活動』?」
「おっとエロい事じゃねーぞ。ただの慈善活動だ」
井上の疑問に俺が答えると男なら絶対に反応するであろうワードに案の定反応するので、柴田が弄るように笑いながら説明する。
「深山がスキルで怪我人を治したり斉藤達が整体とかのマッサージをしてる。タダで」
「タダで!?…金取らないのか…偉いもんだな…」
「おめーも疲れが溜まったら教会に行ったらどうだ?深山のスキルか住吉のマッサージで疲れが取れるぜ」
「女子にマッサージしてもらえるからって変な事すんなよ。そういう店じゃねーんだからな」
俺が活動の内容を話すと井上は『無料』の部分に驚いて感心したように呟き、柴田が提案すると藤原は弄るように釘を刺す。
「…そうだな、いよいよって時には行ってみる。じゃ、俺もそろそろ戻るとするか」
「おう」
「じゃあな」
井上は少し考えて肯定的に返すと別れの挨拶のやりとりをしてスキルを使ったのか直ぐに姿を消した。
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