481 / 556
481
しおりを挟む
…翌日。
「…なんか災魔と害獣ってのはこの大陸にもいるみたい」
みんなで朝食を食ってると清水が急に話を切り出してくる。
「マジ?」
「じゃあ残りの8体はコッチにいる感じ?」
「ううん、4体だけ。残りの4体はまた別のところにいるみたい」
柴田の問いに清水は否定的に返しながら詳細を話す。
「4体か…結構多いな」
「内訳的なのは?まさか全部災魔か?」
「半々。害獣二体に災魔二体」
「ちょうど半分か。流石にこの大陸のどこに居るかまでは分からんよな?」
「一応場所も占ってみたけど…東に一体で残りは北に固まってるぐらいの雑な情報しか分からなかった」
藤原の確認に清水がそう答えるので俺が冗談交じりで聞くと意外な事にアバウトな情報が返ってきた。
「こっから北って事は…あと一つの拠点の近くか?」
「いや流石にそう都合良くは無いって。この大陸の北側だからもっと先」
「…まあとりあえず北に直進して行けばいずれはその災魔達に遭遇するって事か」
「じゃあ俺らもぼちぼち冒険の再開と行くか」
「だな。結構休んだし、そろそろいい感じだろ」
「待って!」
柴田と藤原が清水の話を聞いて予定を立て始めると佐藤が立ち上がって待ったをかける。
「あと一つの拠点が軌道に乗るまではまだ動かないで。アッチで何かあった時に柴田達が居ないとヤバイし」
「いや、ケータイは通じるんだから直ぐに戻って来れるぞ?」
「…それでも。だってアッチの拠点って聖石使ってないんでしょ?今攻めて来られたら壁とかの被害で大変な事になりそうだし」
佐藤の引き留めに藤原が反論するも最悪の事態を想定してるかのように話を進めてきた。
「壁が壊されたら直すの面倒くさそうだな」
「あー…確かに。範囲が広いもんな」
「ぶっちゃけ壊されたら海しか直せないんじゃね?」
「うわメンド。じゃあアッチに人が集まるまでは行けねーな」
俺が怠そうに言うと藤原が賛同し、柴田が嫌な予想をするので俺は予定の先延ばしを提案する。
「まあ休みが長くなる分には俺は問題ねーけど」
「俺も」
「と言ってもアッチが軌道に乗るのってどれくらいかかんだ?半年とかだったらそんなに待てねーぜ?」
「とりあえず第二次遠征隊が到着すれば柴田達が居なくてもギリなんとかなる…ハズ。多分…おそらく…」
柴田と藤原は俺の意見を尊重してくれるようなので詳しい期間を尋ねると佐藤は想定を話すも何故かどんどん不安そうになっていく。
「んじゃま、とりあえず目安としては次の遠征隊が到着した辺りか」
「…つーか第二次遠征隊ってどれくらいで着く予想なんだ?」
「一応予定では早くて二週間から三週間ぐらいだから…何もなく順調に進んでればあと3日ぐらいでは着くと思う」
「へー、意外と早いな」
「順調に進んでれば、ね」
柴田の確認に佐藤が計画の内容を話すので俺が軽く驚きながら返すと佐藤は釘を刺すかのように予防線を張った。
「…ん?」
「どした?」
「…井上が来た」
「井上が?珍しいな」
まだ食事の最中だと言うのに誰か来たらしく兵に対応させると…
来客はクラスメイトだったので藤原の問いに答えると柴田が意外そうに言う。
「…なんか災魔と害獣ってのはこの大陸にもいるみたい」
みんなで朝食を食ってると清水が急に話を切り出してくる。
「マジ?」
「じゃあ残りの8体はコッチにいる感じ?」
「ううん、4体だけ。残りの4体はまた別のところにいるみたい」
柴田の問いに清水は否定的に返しながら詳細を話す。
「4体か…結構多いな」
「内訳的なのは?まさか全部災魔か?」
「半々。害獣二体に災魔二体」
「ちょうど半分か。流石にこの大陸のどこに居るかまでは分からんよな?」
「一応場所も占ってみたけど…東に一体で残りは北に固まってるぐらいの雑な情報しか分からなかった」
藤原の確認に清水がそう答えるので俺が冗談交じりで聞くと意外な事にアバウトな情報が返ってきた。
「こっから北って事は…あと一つの拠点の近くか?」
「いや流石にそう都合良くは無いって。この大陸の北側だからもっと先」
「…まあとりあえず北に直進して行けばいずれはその災魔達に遭遇するって事か」
「じゃあ俺らもぼちぼち冒険の再開と行くか」
「だな。結構休んだし、そろそろいい感じだろ」
「待って!」
柴田と藤原が清水の話を聞いて予定を立て始めると佐藤が立ち上がって待ったをかける。
「あと一つの拠点が軌道に乗るまではまだ動かないで。アッチで何かあった時に柴田達が居ないとヤバイし」
「いや、ケータイは通じるんだから直ぐに戻って来れるぞ?」
「…それでも。だってアッチの拠点って聖石使ってないんでしょ?今攻めて来られたら壁とかの被害で大変な事になりそうだし」
佐藤の引き留めに藤原が反論するも最悪の事態を想定してるかのように話を進めてきた。
「壁が壊されたら直すの面倒くさそうだな」
「あー…確かに。範囲が広いもんな」
「ぶっちゃけ壊されたら海しか直せないんじゃね?」
「うわメンド。じゃあアッチに人が集まるまでは行けねーな」
俺が怠そうに言うと藤原が賛同し、柴田が嫌な予想をするので俺は予定の先延ばしを提案する。
「まあ休みが長くなる分には俺は問題ねーけど」
「俺も」
「と言ってもアッチが軌道に乗るのってどれくらいかかんだ?半年とかだったらそんなに待てねーぜ?」
「とりあえず第二次遠征隊が到着すれば柴田達が居なくてもギリなんとかなる…ハズ。多分…おそらく…」
柴田と藤原は俺の意見を尊重してくれるようなので詳しい期間を尋ねると佐藤は想定を話すも何故かどんどん不安そうになっていく。
「んじゃま、とりあえず目安としては次の遠征隊が到着した辺りか」
「…つーか第二次遠征隊ってどれくらいで着く予想なんだ?」
「一応予定では早くて二週間から三週間ぐらいだから…何もなく順調に進んでればあと3日ぐらいでは着くと思う」
「へー、意外と早いな」
「順調に進んでれば、ね」
柴田の確認に佐藤が計画の内容を話すので俺が軽く驚きながら返すと佐藤は釘を刺すかのように予防線を張った。
「…ん?」
「どした?」
「…井上が来た」
「井上が?珍しいな」
まだ食事の最中だと言うのに誰か来たらしく兵に対応させると…
来客はクラスメイトだったので藤原の問いに答えると柴田が意外そうに言う。
0
お気に入りに追加
331
あなたにおすすめの小説

夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~
青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。
彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。
ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。
彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。
これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。
※カクヨムにも投稿しています


初めての異世界転生
藤井 サトル
ファンタジー
その日、幸村 大地(ゆきむら だいち)は女神に選ばれた。
女神とのやり取りの末、大地は女神の手によって異世界へと転生する。その身には女神にいくつもの能力を授かって。
まさにファンタジーの世界へ来た大地は聖女を始めにいろんな人に出会い、出会い金を稼いだり、稼いだ金が直ぐに消えたり、路上で寝たり、チート能力を振るったりと、たぶん楽しく世界を謳歌する。
このお話は【転生者】大地と【聖女】リリア。そこに女神成分をひとつまみが合わさった異世界騒動物語である。


うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

ガチャと異世界転生 システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!
よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。
獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。
俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。
単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。
ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。
大抵ガチャがあるんだよな。
幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。
だが俺は運がなかった。
ゲームの話ではないぞ?
現実で、だ。
疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。
そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。
そのまま帰らぬ人となったようだ。
で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。
どうやら異世界だ。
魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。
しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。
10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。
そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。
5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。
残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。
そんなある日、変化がやってきた。
疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。
その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。

異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~
小狸日
ファンタジー
交通事故に巻き込まれて、異世界に転移した拓(タク)と浩司(コウジ)
そこは、剣と魔法の世界だった。
2千年以上昔の勇者の物語、そこに出てくる勇者の遺産。
新しい世界で遺跡探検と異世界料理を楽しもうと思っていたのだが・・・
気に入らない異世界の常識に小さな喧嘩を売ることにした。

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる