クラスまるごと異世界転移

八神

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…翌日。


「…なんか災魔と害獣ってのはこの大陸にもいるみたい」


みんなで朝食を食ってると清水が急に話を切り出してくる。


「マジ?」

「じゃあ残りの8体はコッチにいる感じ?」

「ううん、4体だけ。残りの4体はまた別のところにいるみたい」


柴田の問いに清水は否定的に返しながら詳細を話す。


「4体か…結構多いな」

「内訳的なのは?まさか全部災魔か?」

「半々。害獣二体に災魔二体」

「ちょうど半分か。流石にこの大陸のどこに居るかまでは分からんよな?」

「一応場所も占ってみたけど…東に一体で残りは北に固まってるぐらいの雑な情報しか分からなかった」


藤原の確認に清水がそう答えるので俺が冗談交じりで聞くと意外な事にアバウトな情報が返ってきた。


「こっから北って事は…あと一つの拠点の近くか?」

「いや流石にそう都合良くは無いって。この大陸の北側だからもっと先」

「…まあとりあえず北に直進して行けばいずれはその災魔達に遭遇するって事か」

「じゃあ俺らもぼちぼち冒険の再開と行くか」

「だな。結構休んだし、そろそろいい感じだろ」

「待って!」


柴田と藤原が清水の話を聞いて予定を立て始めると佐藤が立ち上がって待ったをかける。


「あと一つの拠点が軌道に乗るまではまだ動かないで。アッチで何かあった時に柴田達が居ないとヤバイし」

「いや、ケータイは通じるんだから直ぐに戻って来れるぞ?」

「…それでも。だってアッチの拠点って聖石使ってないんでしょ?今攻めて来られたら壁とかの被害で大変な事になりそうだし」


佐藤の引き留めに藤原が反論するも最悪の事態を想定してるかのように話を進めてきた。


「壁が壊されたら直すの面倒くさそうだな」

「あー…確かに。範囲が広いもんな」

「ぶっちゃけ壊されたら海しか直せないんじゃね?」

「うわメンド。じゃあアッチに人が集まるまでは行けねーな」


俺が怠そうに言うと藤原が賛同し、柴田が嫌な予想をするので俺は予定の先延ばしを提案する。


「まあ休みが長くなる分には俺は問題ねーけど」

「俺も」

「と言ってもアッチが軌道に乗るのってどれくらいかかんだ?半年とかだったらそんなに待てねーぜ?」

「とりあえず第二次遠征隊が到着すれば柴田達が居なくてもギリなんとかなる…ハズ。多分…おそらく…」


柴田と藤原は俺の意見を尊重してくれるようなので詳しい期間を尋ねると佐藤は想定を話すも何故かどんどん不安そうになっていく。


「んじゃま、とりあえず目安としては次の遠征隊が到着した辺りか」

「…つーか第二次遠征隊ってどれくらいで着く予想なんだ?」

「一応予定では早くて二週間から三週間ぐらいだから…何もなく順調に進んでればあと3日ぐらいでは着くと思う」

「へー、意外と早いな」

「順調に進んでれば、ね」


柴田の確認に佐藤が計画の内容を話すので俺が軽く驚きながら返すと佐藤は釘を刺すかのように予防線を張った。


「…ん?」

「どした?」

「…井上が来た」

「井上が?珍しいな」


まだ食事の最中だと言うのに誰か来たらしく兵に対応させると…


来客はクラスメイトだったので藤原の問いに答えると柴田が意外そうに言う。
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