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「…謁見の申請を通した。早ければ待たずに会えるだろう」
…10分ぐらいで戻って来た青年は許可が降りたかのような事を言ってくる。
「やったね。感謝しまーす」
「話は道すがら聞かせてくれ。どこでそんな情報を?」
俺がお礼を言って立ち上がり、部屋を出ると青年もついて来て疑問を聞いてきた。
「新大陸で。俺らの同級生とたまたま会ったらソイツが帝国の皇帝を追っててね」
「…新大陸?…同級生…皇帝…?…待て。皇帝陛下が新大陸に居たのか?見間違いでは無く?」
「さあ?俺らまだ皇帝陛下ってのを見た事無いから分からなくて。だから今からアッチに居たのが本人かどうかを確かめよう…ってわけ」
「…なるほど。しかし、皇帝陛下はしばらく宮殿から動けないハズだが……まあ英雄殿が会えばはっきりするか」
どうやら青年は俺の話を信じてくれたようだが…ここに来て『実はアッチで見た人の顔を覚えてません』とは言えないのでソレは黙っておく事に。
ーーーーー
「アウエロス様、中で陛下がお待ちです」
「うむ」
宮殿の中を案内されるようについて行くと…
ある部屋の前で甲冑を着けた兵がポーズを取りながら挨拶してドアを開けるので青年が中に入るので俺らも一緒に中へと入る。
「急に謁見などと申しおって…何用だ?私は忙しいのだぞ。もしつまらん内容なら覚悟しておれ」
「申し訳ございません陛下。実はこの者達が陛下に話がある…との事でして」
「…ん?なんだその見るからに下民のような者達は。私の前に立つのならもっとマシな格好をせんか!全く…最近の庶民共は最低限のマナーすらも弁えられんのか!質も落ちたものだ」
皇帝の威圧しながらの問いに青年が床に片膝を着いて謝り、俺らを紹介すると皇帝はあからさまに不快感をあらわにして文句を言い出した。
「…あー、なるほどね。そういう事か」
「…なんだ?」
「…なんか分かったのか…?」
「正体がバレないようにするためにあえて尊大な態度を取って周りの人を突き放してんだよ。ま、苦肉の策ってやつだな」
…やっぱり柴田も藤原も顔を覚えてないのか皇帝を見ても何の反応も示さないので…
俺は苦し紛れにいっちょカマをかけてみる事に。
「正体だと…?何をわけの分からん事を…貴様、この私を馬鹿にするか!」
「焦んなって。ボロが出てんぞ?」
「…おい、アウエロス卿。このような者を招いた始末…どうつけるつもりだ?」
「ソコで他人に話しかけて話題をズラしてる時点で嘘がバレバレだ、っつーの。人間に化けんならさぁ?もっと上手くやれよアホ」
シラを切ってるのか本当に本人なのか俺には判別の仕様が無いのでとりあえず『後で謝ればいいや』と煽るだけ煽ってみる。
「…もし、皇帝陛下が本物だったら…どうする?」
「この偽物が?俺ら新大陸で昨日会ったって言ったじゃん?コイツまだバレてないと思ってるからこんなアホみたいな事言ってんのよ?」
「…やはり顔を見られていたか…!貴様ら、昨日の…!」
不安そうな青年に俺も内心不安になりながら強気で押し通すと皇帝の方からボロを出してくれた。
「だから言ってんだろ。人に化けるならもっと上手くやれ、って」
「チッ…もう少しだったものを…!やはりあやつはもっと早く始末しておくべきだったか…!さすれば…!」
「…まさか…!本当に…!?」
俺が内心ホッとしながら煽ると皇帝に化けた魔獣は多分井上の事を指しながら後悔するように呟き、青年が愕然としながら呟く。
…10分ぐらいで戻って来た青年は許可が降りたかのような事を言ってくる。
「やったね。感謝しまーす」
「話は道すがら聞かせてくれ。どこでそんな情報を?」
俺がお礼を言って立ち上がり、部屋を出ると青年もついて来て疑問を聞いてきた。
「新大陸で。俺らの同級生とたまたま会ったらソイツが帝国の皇帝を追っててね」
「…新大陸?…同級生…皇帝…?…待て。皇帝陛下が新大陸に居たのか?見間違いでは無く?」
「さあ?俺らまだ皇帝陛下ってのを見た事無いから分からなくて。だから今からアッチに居たのが本人かどうかを確かめよう…ってわけ」
「…なるほど。しかし、皇帝陛下はしばらく宮殿から動けないハズだが……まあ英雄殿が会えばはっきりするか」
どうやら青年は俺の話を信じてくれたようだが…ここに来て『実はアッチで見た人の顔を覚えてません』とは言えないのでソレは黙っておく事に。
ーーーーー
「アウエロス様、中で陛下がお待ちです」
「うむ」
宮殿の中を案内されるようについて行くと…
ある部屋の前で甲冑を着けた兵がポーズを取りながら挨拶してドアを開けるので青年が中に入るので俺らも一緒に中へと入る。
「急に謁見などと申しおって…何用だ?私は忙しいのだぞ。もしつまらん内容なら覚悟しておれ」
「申し訳ございません陛下。実はこの者達が陛下に話がある…との事でして」
「…ん?なんだその見るからに下民のような者達は。私の前に立つのならもっとマシな格好をせんか!全く…最近の庶民共は最低限のマナーすらも弁えられんのか!質も落ちたものだ」
皇帝の威圧しながらの問いに青年が床に片膝を着いて謝り、俺らを紹介すると皇帝はあからさまに不快感をあらわにして文句を言い出した。
「…あー、なるほどね。そういう事か」
「…なんだ?」
「…なんか分かったのか…?」
「正体がバレないようにするためにあえて尊大な態度を取って周りの人を突き放してんだよ。ま、苦肉の策ってやつだな」
…やっぱり柴田も藤原も顔を覚えてないのか皇帝を見ても何の反応も示さないので…
俺は苦し紛れにいっちょカマをかけてみる事に。
「正体だと…?何をわけの分からん事を…貴様、この私を馬鹿にするか!」
「焦んなって。ボロが出てんぞ?」
「…おい、アウエロス卿。このような者を招いた始末…どうつけるつもりだ?」
「ソコで他人に話しかけて話題をズラしてる時点で嘘がバレバレだ、っつーの。人間に化けんならさぁ?もっと上手くやれよアホ」
シラを切ってるのか本当に本人なのか俺には判別の仕様が無いのでとりあえず『後で謝ればいいや』と煽るだけ煽ってみる。
「…もし、皇帝陛下が本物だったら…どうする?」
「この偽物が?俺ら新大陸で昨日会ったって言ったじゃん?コイツまだバレてないと思ってるからこんなアホみたいな事言ってんのよ?」
「…やはり顔を見られていたか…!貴様ら、昨日の…!」
不安そうな青年に俺も内心不安になりながら強気で押し通すと皇帝の方からボロを出してくれた。
「だから言ってんだろ。人に化けるならもっと上手くやれ、って」
「チッ…もう少しだったものを…!やはりあやつはもっと早く始末しておくべきだったか…!さすれば…!」
「…まさか…!本当に…!?」
俺が内心ホッとしながら煽ると皇帝に化けた魔獣は多分井上の事を指しながら後悔するように呟き、青年が愕然としながら呟く。
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