クラスまるごと異世界転移

八神

文字の大きさ
上 下
448 / 556

448

しおりを挟む
「でもよく考えたら今度の遠征隊ってどれくらいの人数になんの?」

「えーと…だいたい300名ぐらいかな。冒険者だけで50名ぐらいだし」

「…多くね?いくら俺でも人だけならまだしも材料と一緒に全部とか嫌だぞ」

「いや流石に海原にそこまでは求めてないし。それにソレ頼むと100万じゃ足りないでしょ」


藤原の思いつきでの確認に佐藤が思い出すように答えるので、俺が面倒に思いながら言うと佐藤は否定しながら報酬の額に言及する。


「よく分かってんじゃねーか」

「そりゃ…ね」

「んじゃどうすんだ?往復させんのか?」

「あ。その手もあったか……とりあえず第一陣と第二陣に分けて、数人の冒険者と職人を先に海原達に送ってもらうんだって。で、後から遠征隊の残りの人達が追いかける…って感じ」


藤原が提案しながら方法を聞くと佐藤は『しまった』って顔をしながら王子達が決めたんであろう方法を話す。


「そういやあの車って最大何人まで運べるの?」

「車だけなら7人…8人ぐらいか?詰めるならもっといけるけど」

「…この前はもっと運んでなかった?」

「荷台にも乗せるんなら材料の量にもよる」

「あー…そっか…」

「いや重さの問題とかなら柴のスキルでどうとでもなるんじゃね?」

「「あ」」


佐藤の確認に俺が積載量とかを予想しながら答えていると藤原が問題を解決する方法を言い、俺と柴田の言葉が被った。


「…確かに。おい佐藤喜べ、今の藤のアイディアで乗車人数の制限が無くなったわ」


乗るスペースさえあれば何人でも運べるぞ。と、俺は少し考えてそう告げる。


「ほんと!?じゃあ遠征隊全員送れる感じ?」

「全員はどうだかな…そもそもスペースがなければすし詰め状態になるぞ?」

「大量の人数を運ぶんなら多分奴隷船みたくなんねーか?」

「まあアレが一番効率的な運び方だからな。実際に出来るかどうかは置いといて」


佐藤の確認に俺が警告すると柴田が微妙な顔で言い、藤原も微妙な顔で返した。


「…確かに」

「とりあえず乗れる分は送ってやるよ。何人乗るか分からんが」

「材料も乗せるからなぁ…とりあえずギル達に聞いてくる」


佐藤は考えながら王子達の意見を聞くためにおやつも食わずに家から出て行く。


「荷台増やすとかできねーの?」

「大きさにもよるが新しいモーターなら3つまでは行ける」

「じゃあもう電車みたいに立たせて乗せるとか?」

「立たせたとしてもあの荷台じゃ50人ぐらいしか入らんだろ」

「ぎゅうぎゅうに詰めても55人ぐらいか…」


藤原の問いに荷物の重さを考慮しない計算で言うと柴田が電車を引き合いに出すので俺が予想で返したら藤原も限界を予想しながら呟く。


「二階建てバスみたいに縦を大きくして上下で区切れば倍入らねーか?」

「おお!柴お前やるな」

「無理無理。やったとして縦に長くすると風に煽られて転倒するからスピードは半分以下になるぞ?」

「「…あー…」」


柴田が閃いたアイディアを言うと藤原が驚きながら賛同するが俺の否定に二人は納得した。
しおりを挟む
感想 29

あなたにおすすめの小説

夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~

青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。 彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。 ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。 彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。 これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。 ※カクヨムにも投稿しています

初めての異世界転生

藤井 サトル
ファンタジー
その日、幸村 大地(ゆきむら だいち)は女神に選ばれた。 女神とのやり取りの末、大地は女神の手によって異世界へと転生する。その身には女神にいくつもの能力を授かって。 まさにファンタジーの世界へ来た大地は聖女を始めにいろんな人に出会い、出会い金を稼いだり、稼いだ金が直ぐに消えたり、路上で寝たり、チート能力を振るったりと、たぶん楽しく世界を謳歌する。 このお話は【転生者】大地と【聖女】リリア。そこに女神成分をひとつまみが合わさった異世界騒動物語である。

【本編完結】転生したら第6皇子冷遇されながらも力をつける

そう
ファンタジー
転生したら帝国の第6皇子だったけど周りの人たちに冷遇されながらも生きて行く話です

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語

Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。 チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。 その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。 さぁ、どん底から這い上がろうか そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。 少年は英雄への道を歩き始めるのだった。 ※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。

商人でいこう!

八神
ファンタジー
「ようこそ。異世界『バルガルド』へ」

うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生

野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。 普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。 そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。 そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。 そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。 うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。 いずれは王となるのも夢ではないかも!? ◇世界観的に命の価値は軽いです◇ カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

ガチャと異世界転生  システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!

よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。 獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。 俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。 単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。 ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。 大抵ガチャがあるんだよな。 幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。 だが俺は運がなかった。 ゲームの話ではないぞ? 現実で、だ。 疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。 そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。 そのまま帰らぬ人となったようだ。 で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。 どうやら異世界だ。 魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。 しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。 10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。 そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。 5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。 残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。 そんなある日、変化がやってきた。 疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。 その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。

異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~

小狸日
ファンタジー
交通事故に巻き込まれて、異世界に転移した拓(タク)と浩司(コウジ) そこは、剣と魔法の世界だった。 2千年以上昔の勇者の物語、そこに出てくる勇者の遺産。 新しい世界で遺跡探検と異世界料理を楽しもうと思っていたのだが・・・ 気に入らない異世界の常識に小さな喧嘩を売ることにした。

処理中です...