445 / 556
445
しおりを挟む
…翌日。
「お、もう来たか」
まだ朝食を食べてる最中だと言うのに王子達がやって来るので、俺は兵に対応させて装備やチョコを渡させた。
「そーいや佐藤、昨日海が作った装備って冒険者達にタダで配んの?」
「まさか。一時的に貸し出すだけに決まってんじゃん」
「…値段が値段だからな…そりゃそーだよな」
「一応買う人がいるんなら剣と鎧のセットで5万で売るんだって」
「ほー、流石。太っ腹だねぇ」
藤原の疑問に否定する佐藤に柴田が納得したように返すと俺が売る値段よりも安く譲るつもりらしいので俺は感心しながら言う。
「今計画してる遠征は失敗しないように大規模で行うらしいから報酬も金貨5万にするんだって」
「マジ?めっちゃ本気じゃん」
「じゃあ報酬は金か装備か選べるって事か」
「そゆこと。冒険者達の士気対策らしいよ」
柴田と藤原もどう?と、佐藤は説明した後に二人を勧誘する。
「…うーん…期間によるな。一週間ぐらいなら行ってもいいけど」
「報酬の5万は確かに破格だけど俺別に今はまだ金に困ってないしな…」
「いや、一応中継基地作りながらだから一週間では無理でしょ」
「…じゃあいいや」
「…俺も。今回はパス」
悩みながら言う藤原と柴田に佐藤がツッコむように返すと二人は少し考えて断った。
「えー…柴田達が居たら成功は確実なのに……ね、報酬上げたら参加する?」
「…報酬の額にもよる」
「じゃあ金貨50万枚でどお?」
「「ごっ…!!」」
「おおー。佐藤お前交渉上手くなったな」
「おかげさまでね」
最初に少ない額を提示しての大幅な増額に藤原と柴田が驚くので俺が褒めると佐藤は嬉しそうに返す。
「50万、50万かぁ…これはデカイぜ」
「期間はどれくらいだ?前と同じ一ヶ月ぐらいか?」
「うん。何もなく順調に行けばそれぐらい」
「ひと月我慢すれば50万…悩むわぁ…」
「…うーむぅ…」
柴田と藤原はデザートそっちのけで腕を組んで考える。
「二人で100万って大丈夫なのか?」
「柴田と藤原は英雄としての功績があるから大丈夫。それでももし予算の関係で断られたら私が出すし」
俺の疑問に佐藤はちゃんと考えがあるっぽい事を話す。
「ま、お前は金いっぱい持ってるしな」
「いや、毎回ソレ言うけどほとんど領土開発の予算に回してるから私自身が使えるお金って雀の涙程度だからね?私からしたら稼いだ金全部ポケットマネーで自由に使えるあなたの方が羨ましいって」
俺が佐藤を弄るように言うと流石に毎回言われるのは嫌なのか、ため息を吐いて呆れたように反論してきた。
「でも使おうと思えば使えるんだろ?」
「それは…そうだけど…」
「じゃあお前のもポケットマネーと変わらねーじゃん」
「…そ、それでも海原よりは少ないよ!」
俺の質問に言いづらそうに返す佐藤に論破を仕掛けると最後の抵抗と言わんばかりにガキみたいな理論を言い出す。
「お、もう来たか」
まだ朝食を食べてる最中だと言うのに王子達がやって来るので、俺は兵に対応させて装備やチョコを渡させた。
「そーいや佐藤、昨日海が作った装備って冒険者達にタダで配んの?」
「まさか。一時的に貸し出すだけに決まってんじゃん」
「…値段が値段だからな…そりゃそーだよな」
「一応買う人がいるんなら剣と鎧のセットで5万で売るんだって」
「ほー、流石。太っ腹だねぇ」
藤原の疑問に否定する佐藤に柴田が納得したように返すと俺が売る値段よりも安く譲るつもりらしいので俺は感心しながら言う。
「今計画してる遠征は失敗しないように大規模で行うらしいから報酬も金貨5万にするんだって」
「マジ?めっちゃ本気じゃん」
「じゃあ報酬は金か装備か選べるって事か」
「そゆこと。冒険者達の士気対策らしいよ」
柴田と藤原もどう?と、佐藤は説明した後に二人を勧誘する。
「…うーん…期間によるな。一週間ぐらいなら行ってもいいけど」
「報酬の5万は確かに破格だけど俺別に今はまだ金に困ってないしな…」
「いや、一応中継基地作りながらだから一週間では無理でしょ」
「…じゃあいいや」
「…俺も。今回はパス」
悩みながら言う藤原と柴田に佐藤がツッコむように返すと二人は少し考えて断った。
「えー…柴田達が居たら成功は確実なのに……ね、報酬上げたら参加する?」
「…報酬の額にもよる」
「じゃあ金貨50万枚でどお?」
「「ごっ…!!」」
「おおー。佐藤お前交渉上手くなったな」
「おかげさまでね」
最初に少ない額を提示しての大幅な増額に藤原と柴田が驚くので俺が褒めると佐藤は嬉しそうに返す。
「50万、50万かぁ…これはデカイぜ」
「期間はどれくらいだ?前と同じ一ヶ月ぐらいか?」
「うん。何もなく順調に行けばそれぐらい」
「ひと月我慢すれば50万…悩むわぁ…」
「…うーむぅ…」
柴田と藤原はデザートそっちのけで腕を組んで考える。
「二人で100万って大丈夫なのか?」
「柴田と藤原は英雄としての功績があるから大丈夫。それでももし予算の関係で断られたら私が出すし」
俺の疑問に佐藤はちゃんと考えがあるっぽい事を話す。
「ま、お前は金いっぱい持ってるしな」
「いや、毎回ソレ言うけどほとんど領土開発の予算に回してるから私自身が使えるお金って雀の涙程度だからね?私からしたら稼いだ金全部ポケットマネーで自由に使えるあなたの方が羨ましいって」
俺が佐藤を弄るように言うと流石に毎回言われるのは嫌なのか、ため息を吐いて呆れたように反論してきた。
「でも使おうと思えば使えるんだろ?」
「それは…そうだけど…」
「じゃあお前のもポケットマネーと変わらねーじゃん」
「…そ、それでも海原よりは少ないよ!」
俺の質問に言いづらそうに返す佐藤に論破を仕掛けると最後の抵抗と言わんばかりにガキみたいな理論を言い出す。
0
お気に入りに追加
331
あなたにおすすめの小説

夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~
青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。
彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。
ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。
彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。
これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。
※カクヨムにも投稿しています


初めての異世界転生
藤井 サトル
ファンタジー
その日、幸村 大地(ゆきむら だいち)は女神に選ばれた。
女神とのやり取りの末、大地は女神の手によって異世界へと転生する。その身には女神にいくつもの能力を授かって。
まさにファンタジーの世界へ来た大地は聖女を始めにいろんな人に出会い、出会い金を稼いだり、稼いだ金が直ぐに消えたり、路上で寝たり、チート能力を振るったりと、たぶん楽しく世界を謳歌する。
このお話は【転生者】大地と【聖女】リリア。そこに女神成分をひとつまみが合わさった異世界騒動物語である。

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。


うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

ガチャと異世界転生 システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!
よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。
獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。
俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。
単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。
ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。
大抵ガチャがあるんだよな。
幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。
だが俺は運がなかった。
ゲームの話ではないぞ?
現実で、だ。
疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。
そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。
そのまま帰らぬ人となったようだ。
で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。
どうやら異世界だ。
魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。
しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。
10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。
そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。
5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。
残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。
そんなある日、変化がやってきた。
疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。
その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。

異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~
小狸日
ファンタジー
交通事故に巻き込まれて、異世界に転移した拓(タク)と浩司(コウジ)
そこは、剣と魔法の世界だった。
2千年以上昔の勇者の物語、そこに出てくる勇者の遺産。
新しい世界で遺跡探検と異世界料理を楽しもうと思っていたのだが・・・
気に入らない異世界の常識に小さな喧嘩を売ることにした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる