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「戦国時代に比べればって…今まさに『世は戦国時代』みたいになってるんだけど…」
「おめーの腕の見せ所じゃねーか。せっかくのチャンスなんだから男とか女とか関係ねーってトコを知らしめてやれよ」
「そうだね。佐藤さん頑張って!」
「佐藤、頼んだよ!」
「応援してるからね!」
「…ん。ファイト」
佐藤の微妙な顔での呟きに藤原がそう返すと…
女子達は全く悪意なく100%善意での純粋な気持ちなんだろうが、側から見てると佐藤を追い込んでるようにしか思えない感じで応援する。
「……う、麗どうしよ…」
「私に言われても……頑張るしかないんじゃない…?」
佐藤は清水に助けを求めるも困ったように笑いながら返された。
「まあ冗談はさておき、帝国の戦力ってどんくらいなんだ?」
「北と南の国境付近に約一万ずつ、東の国境付近には約8万の兵を駐留させてるようだ」
「…包囲つってる割には西側には配備してねーんだな」
「西側の隣国タソはトルツの友好国でもあるからか交渉に失敗したらしい」
「あー…流石にソレは無理だったか。まあ当然だけど」
藤原の問いにお兄さんが答えると柴田が疑問のように言い、その理由に俺も納得する。
「ってか約10万の兵って多いな。佐藤んトコはどれくらいの兵数よ?」
「…そもそも今はまだ領土を開拓とか開発の段階だし、攻められる危険性が皆無だと思ってたから治安維持の最低人数しか居ない…多分一万とか二万とかぐらいだはず…」
「じゃあ勝てねーじゃん」
「その人数差じゃ防衛すら無理だな」
柴田が考えるように尋ねると佐藤は言い訳でもするように先に予防線を張って兵数を予想して話すので俺と藤原は早々に諦めて返した。
「一応他のとこから援軍がいっぱい来てくれる予定だから間に合えばどうにかなると思う」
「…厳しいな。視察の返答の期限は明後日だ、今の状況ならばおそらく許可以外の返事だと即開戦となりかねん」
「明後日!?早くね、じゃあなにか?早ければ明後日には戦争が始まるってことか?」
「そうなるな」
「マジか。準備も何もあったモンじゃねーな」
お兄さんの予想に柴田が驚きながら聞くと難しい顔で肯定するので俺も驚きながら言う。
「…でもそんなに大量の兵士を動員してるって事はその分本国の守りが薄くなるって事だよな?じゃあ残りの4ヶ国で一気に攻めれば良いんじゃね?」
「…帝国の戦力は5カ国の連合軍以上だ。仮に他の4カ国が協力して攻めたところで逆に手薄になった本国を狙い返されるだろう」
それに帝国は既に国境付近に全兵力を集めて鉄壁の布陣で守りを固めている…と、お兄さんは藤原の提案を却下するように理由を話した。
『つまり外は硬いが内は柔らかいという事か。魔獣からしたら今が襲うチャンスじゃな』
「いや、魔獣が出たら冒険者が対処するだろ。馬鹿か」
『むう…』
「まあでも第三者の介入ってのは面白いな。侵略戦争中に魔獣の群れに街が襲われまくる…なんて事態になったら批判エグいだろ」
永江が魔獣の視点で言うと藤原が即否定するように言うが俺は永江をフォローするように肯定的に返す。
「でもそう都合良くいくかぁ…?多分魔獣の襲撃があるトコは大体決まってっし、そーゆートコは冒険者で固めてるだろ」
「そもそも魔獣の襲撃がそう都合良くは起きまい」
「あー、確かに。アレは偶発的だから狙って…とか無理だよな」
『妾なら出来るが?』
「「「「あ」」」」
藤原、お兄さん、柴田の否定的な意見を聞いて永江がそう返すと俺らは目から鱗…盲点だったと言わんばかりについ呟きが漏れる。
「おめーの腕の見せ所じゃねーか。せっかくのチャンスなんだから男とか女とか関係ねーってトコを知らしめてやれよ」
「そうだね。佐藤さん頑張って!」
「佐藤、頼んだよ!」
「応援してるからね!」
「…ん。ファイト」
佐藤の微妙な顔での呟きに藤原がそう返すと…
女子達は全く悪意なく100%善意での純粋な気持ちなんだろうが、側から見てると佐藤を追い込んでるようにしか思えない感じで応援する。
「……う、麗どうしよ…」
「私に言われても……頑張るしかないんじゃない…?」
佐藤は清水に助けを求めるも困ったように笑いながら返された。
「まあ冗談はさておき、帝国の戦力ってどんくらいなんだ?」
「北と南の国境付近に約一万ずつ、東の国境付近には約8万の兵を駐留させてるようだ」
「…包囲つってる割には西側には配備してねーんだな」
「西側の隣国タソはトルツの友好国でもあるからか交渉に失敗したらしい」
「あー…流石にソレは無理だったか。まあ当然だけど」
藤原の問いにお兄さんが答えると柴田が疑問のように言い、その理由に俺も納得する。
「ってか約10万の兵って多いな。佐藤んトコはどれくらいの兵数よ?」
「…そもそも今はまだ領土を開拓とか開発の段階だし、攻められる危険性が皆無だと思ってたから治安維持の最低人数しか居ない…多分一万とか二万とかぐらいだはず…」
「じゃあ勝てねーじゃん」
「その人数差じゃ防衛すら無理だな」
柴田が考えるように尋ねると佐藤は言い訳でもするように先に予防線を張って兵数を予想して話すので俺と藤原は早々に諦めて返した。
「一応他のとこから援軍がいっぱい来てくれる予定だから間に合えばどうにかなると思う」
「…厳しいな。視察の返答の期限は明後日だ、今の状況ならばおそらく許可以外の返事だと即開戦となりかねん」
「明後日!?早くね、じゃあなにか?早ければ明後日には戦争が始まるってことか?」
「そうなるな」
「マジか。準備も何もあったモンじゃねーな」
お兄さんの予想に柴田が驚きながら聞くと難しい顔で肯定するので俺も驚きながら言う。
「…でもそんなに大量の兵士を動員してるって事はその分本国の守りが薄くなるって事だよな?じゃあ残りの4ヶ国で一気に攻めれば良いんじゃね?」
「…帝国の戦力は5カ国の連合軍以上だ。仮に他の4カ国が協力して攻めたところで逆に手薄になった本国を狙い返されるだろう」
それに帝国は既に国境付近に全兵力を集めて鉄壁の布陣で守りを固めている…と、お兄さんは藤原の提案を却下するように理由を話した。
『つまり外は硬いが内は柔らかいという事か。魔獣からしたら今が襲うチャンスじゃな』
「いや、魔獣が出たら冒険者が対処するだろ。馬鹿か」
『むう…』
「まあでも第三者の介入ってのは面白いな。侵略戦争中に魔獣の群れに街が襲われまくる…なんて事態になったら批判エグいだろ」
永江が魔獣の視点で言うと藤原が即否定するように言うが俺は永江をフォローするように肯定的に返す。
「でもそう都合良くいくかぁ…?多分魔獣の襲撃があるトコは大体決まってっし、そーゆートコは冒険者で固めてるだろ」
「そもそも魔獣の襲撃がそう都合良くは起きまい」
「あー、確かに。アレは偶発的だから狙って…とか無理だよな」
『妾なら出来るが?』
「「「「あ」」」」
藤原、お兄さん、柴田の否定的な意見を聞いて永江がそう返すと俺らは目から鱗…盲点だったと言わんばかりについ呟きが漏れる。
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