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「んで?いつも通り魔法農法を手伝えばいいの?」
「ああ。先日面白い情報を手に入れた」
「面白い情報?」
俺の問いに王子は気になる事を言い出す。
「寒冷地での話だ。作物は雪に埋もれると食用にならず、肥料にするしかない…と言うのが農業の定説だったようだが、どうやら例外が存在するという」
「ああ、キャベツとか大根とかの根菜系は逆に雪の中に置いとくと甘くなるみたいだね」
「!知っていたのか!?」
王子が聞いた情報は俺らの世界では冬にニュースとかでよくやるやつなので軽く説明すると驚かれた。
「まあ聞きかじった程度には。でも確かに面白そうだ」
「しかし雪を降らせる事が出来るものか…」
「やろうと思えば出来るけど…周りへの影響を考えたら水に濡らして冷やすぐらいで良いんじゃない?」
「…そうだな」
とりあえず実験をやってみよう…って事で俺は兵を召喚して大根やキャベツ、白菜とかを持って来させる。
ーーーーーー
「…なんと。雪が無くとも甘くなるものなのか…!」
「なんか凍らないようにするためのうんぬんで美味しくなるとかなんとか」
何回か失敗を繰り返しての成功に王子は白菜を食べながら驚き、俺がニュースで知った知識をザックリと話す。
「なるほど。気温さえ下がれば必ずしも雪でなくとも良い…というわけか」
「いや…どうだろうね?今回は魔法の力で雪がいらなかっただけで、魔法無しでやるなら気温の維持が難しいと思うよ」
下がりすぎても上がりすぎてもダメなわけだし…と、俺は誤解しそうな王子に訂正を入れる。
「…確かに。やはり魔法の力は素晴らしい…」
「ま、王子が考えた応用魔法は農業だけじゃなくて色んな分野に応用可能だからね。『応用魔法』の名の通り」
王子が感心したように呟くのでその恩恵に預かりまくってる俺はありがたく思いながら褒めた。
「色んな分野に…か。確かにウミハラ殿ほど自由自在に扱えるのならそうなのだろうな」
「いずれは同じ事が出来るようになるでしょ。このまま研究を続ければ」
「…まあウミハラ殿の功績のおかげで今度研究が打ち切られる可能性は無くなったワケだが、果たして今のウミハラ殿に追いつけるのに何十年かかるのやら…」
苦笑いしながら言う王子に俺が励ますように返すとため息を吐きながら呟く。
「ま、頑張ってね。王子の研究が根幹技術なんだからソレが完成しないと他んトコに渡した資料も無意味になっちゃうし」
「…ソレが応用魔法を応用した『色んな分野』における技術…というわけか」
「そーそー」
「…ちなみに『魔法農法』以外にどんなものが?」
俺の投げやりで適当なフォローに王子は興味を持ったように好奇心で尋ねてくる。
「例えば『魔法工法』とか。風や氷で接着の乾燥を早くしたり土や水でセメントやコンクリを早く作れたり」
「ほう…なるほど」
「水と風でペンキを均一に早く塗れるし、乾きも早くなるよ」
「…それなら火の魔法で金属の接合も容易になるだろう…接合の時間が早くなれば、すなわち建設時間も短くなる。ソレに接合は建築以外でも重宝される…」
なんという事だ…!と、王子は俺の説明を聞くとあえて隠してる部分まで自力で辿り着いて驚いた。
「魔法工法はモニクァとドロウィン、そしてプラスアルファの聖石の加工法を入れたやつを教国に資料を渡してある」
「聖石…?そうか、アレは教国の研究だったのか…!」
「あ、やべ…まあいっか」
俺はうっかり口を滑らせてしまったが、『まあ聖水の加工は難しいからいいか』と思い気持ちを切り替える。
「ああ。先日面白い情報を手に入れた」
「面白い情報?」
俺の問いに王子は気になる事を言い出す。
「寒冷地での話だ。作物は雪に埋もれると食用にならず、肥料にするしかない…と言うのが農業の定説だったようだが、どうやら例外が存在するという」
「ああ、キャベツとか大根とかの根菜系は逆に雪の中に置いとくと甘くなるみたいだね」
「!知っていたのか!?」
王子が聞いた情報は俺らの世界では冬にニュースとかでよくやるやつなので軽く説明すると驚かれた。
「まあ聞きかじった程度には。でも確かに面白そうだ」
「しかし雪を降らせる事が出来るものか…」
「やろうと思えば出来るけど…周りへの影響を考えたら水に濡らして冷やすぐらいで良いんじゃない?」
「…そうだな」
とりあえず実験をやってみよう…って事で俺は兵を召喚して大根やキャベツ、白菜とかを持って来させる。
ーーーーーー
「…なんと。雪が無くとも甘くなるものなのか…!」
「なんか凍らないようにするためのうんぬんで美味しくなるとかなんとか」
何回か失敗を繰り返しての成功に王子は白菜を食べながら驚き、俺がニュースで知った知識をザックリと話す。
「なるほど。気温さえ下がれば必ずしも雪でなくとも良い…というわけか」
「いや…どうだろうね?今回は魔法の力で雪がいらなかっただけで、魔法無しでやるなら気温の維持が難しいと思うよ」
下がりすぎても上がりすぎてもダメなわけだし…と、俺は誤解しそうな王子に訂正を入れる。
「…確かに。やはり魔法の力は素晴らしい…」
「ま、王子が考えた応用魔法は農業だけじゃなくて色んな分野に応用可能だからね。『応用魔法』の名の通り」
王子が感心したように呟くのでその恩恵に預かりまくってる俺はありがたく思いながら褒めた。
「色んな分野に…か。確かにウミハラ殿ほど自由自在に扱えるのならそうなのだろうな」
「いずれは同じ事が出来るようになるでしょ。このまま研究を続ければ」
「…まあウミハラ殿の功績のおかげで今度研究が打ち切られる可能性は無くなったワケだが、果たして今のウミハラ殿に追いつけるのに何十年かかるのやら…」
苦笑いしながら言う王子に俺が励ますように返すとため息を吐きながら呟く。
「ま、頑張ってね。王子の研究が根幹技術なんだからソレが完成しないと他んトコに渡した資料も無意味になっちゃうし」
「…ソレが応用魔法を応用した『色んな分野』における技術…というわけか」
「そーそー」
「…ちなみに『魔法農法』以外にどんなものが?」
俺の投げやりで適当なフォローに王子は興味を持ったように好奇心で尋ねてくる。
「例えば『魔法工法』とか。風や氷で接着の乾燥を早くしたり土や水でセメントやコンクリを早く作れたり」
「ほう…なるほど」
「水と風でペンキを均一に早く塗れるし、乾きも早くなるよ」
「…それなら火の魔法で金属の接合も容易になるだろう…接合の時間が早くなれば、すなわち建設時間も短くなる。ソレに接合は建築以外でも重宝される…」
なんという事だ…!と、王子は俺の説明を聞くとあえて隠してる部分まで自力で辿り着いて驚いた。
「魔法工法はモニクァとドロウィン、そしてプラスアルファの聖石の加工法を入れたやつを教国に資料を渡してある」
「聖石…?そうか、アレは教国の研究だったのか…!」
「あ、やべ…まあいっか」
俺はうっかり口を滑らせてしまったが、『まあ聖水の加工は難しいからいいか』と思い気持ちを切り替える。
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