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「別に隠す事でも無いんだけどな。ただ佐藤に面倒ごとを押し付けられるのが嫌なだけで」
「うっ…」
『して、その方法とは?』
会話に参加しなかった佐藤がまさかの流れ弾に気まずそうに呻くと何故か話に全く関係無い永江が続きを催促してくる。
「俺らの世界と一緒よ。人がいっぱい移動する時はバスや電車だろ?」
「いやいや、バスはともかく電車って。流石に無理でしょ」
「アッチと同じ物はどう考えても無理だな。似た物は作れるが」
「…海原ならマジで出来そう」
俺が方法を話すと佐藤が否定するので一部肯定しながら返すと清水が微妙な顔で言う。
「あとは街道を作る、とかだな。この拠点の壁と同じ聖石や聖鉄で電柱みたいのを等間隔で設置して行けば結構安全になるだろ」
「あー…街道かぁ…」
俺のアイディアに佐藤が納得したように呟く。
「聖鉄で線路を引くって手もあるな。…いや、流石に新幹線レベルだと危険過ぎるから無理か」
「でも電車でも線路は必要じゃない?」
「車輪にもよるが必ずってワケじゃなくね?まああった方が良いのは確かだけど」
更に閃いた事を言うも少し考えて安全を確保出来なそうなので却下すると斉藤が聞いてくるので俺は微妙な顔をしながら返した。
「鉄道って聞くといかにも『文明の利器』って感じだけど、そう簡単に作れる物なの?」
「線路を引くってなると一週間ぐらいはかかるかもな…街道を作るのも同じぐらいはかかると思う」
「…いや、期間おかしいって。普通なら5年とか10年とかかかるでしょ」
「『普通』なら、な」
住吉の疑問に俺が予想しながら答えると佐藤が呆れたようにツッコむので俺は適当に返す。
「海原が居る内は良いけど、居なくなったら整備とか出来ないだろうし絶対オーバーテクノロジー扱いになるよね?」
「いや、この拠点の壁ですらそーじゃねーか。今更だろ」
「…そうだけど…」
清水が元の世界に帰還した後の事を話すも柴田にツッコまれて納得いかなそうに呟いた。
「しっかし1000キロの鉄道って考えると規模がやべーな。日本だとまず無いんじゃね?」
「まあアメリカとかデカイ大陸じゃねーとまず無理だし」
「山とかがあるとトンネル掘らないといけねーしな」
「…でもよく考えたら、そんな規模だと聖水がとんでもない量必要になるんじゃない?」
藤原の笑いながらの問いに俺が規模を考えながら返すと柴田が納得し、佐藤は現実的な問題を挙げる。
「ま、この前と同じぐらいの量は必要になるだろうな」
「…そういや、今思ったんだけど…この拠点って半径3キロぐらいなんだよね?」
「だいたいそれぐらいだな」
「その全周って言ったらえらい事になるんじゃ…」
俺が軽い感じで適当に言うと清水が確認してくるので大雑把に答えると若干困惑したように聞く。
「…確かに」
「あまり深く考えなかったが、そりゃそーだ」
「前計算した時はだいたい20kmいかないぐらいだったぜ。19ぐらいだったかな」
「…19kmの壁をその聖石?で作ったって事?それって凄くない?」
「うん。本当は超凄いんだよ。偉業ってか神業ってか…本人が軽くチョチョイとやるからイマイチ分かりづらいだけで」
柴田と藤原も清水の疑問に乗るので俺がこの拠点を作った時に計算した答えをザックリ教えると住吉が確認し、佐藤が肯定する。
「うっ…」
『して、その方法とは?』
会話に参加しなかった佐藤がまさかの流れ弾に気まずそうに呻くと何故か話に全く関係無い永江が続きを催促してくる。
「俺らの世界と一緒よ。人がいっぱい移動する時はバスや電車だろ?」
「いやいや、バスはともかく電車って。流石に無理でしょ」
「アッチと同じ物はどう考えても無理だな。似た物は作れるが」
「…海原ならマジで出来そう」
俺が方法を話すと佐藤が否定するので一部肯定しながら返すと清水が微妙な顔で言う。
「あとは街道を作る、とかだな。この拠点の壁と同じ聖石や聖鉄で電柱みたいのを等間隔で設置して行けば結構安全になるだろ」
「あー…街道かぁ…」
俺のアイディアに佐藤が納得したように呟く。
「聖鉄で線路を引くって手もあるな。…いや、流石に新幹線レベルだと危険過ぎるから無理か」
「でも電車でも線路は必要じゃない?」
「車輪にもよるが必ずってワケじゃなくね?まああった方が良いのは確かだけど」
更に閃いた事を言うも少し考えて安全を確保出来なそうなので却下すると斉藤が聞いてくるので俺は微妙な顔をしながら返した。
「鉄道って聞くといかにも『文明の利器』って感じだけど、そう簡単に作れる物なの?」
「線路を引くってなると一週間ぐらいはかかるかもな…街道を作るのも同じぐらいはかかると思う」
「…いや、期間おかしいって。普通なら5年とか10年とかかかるでしょ」
「『普通』なら、な」
住吉の疑問に俺が予想しながら答えると佐藤が呆れたようにツッコむので俺は適当に返す。
「海原が居る内は良いけど、居なくなったら整備とか出来ないだろうし絶対オーバーテクノロジー扱いになるよね?」
「いや、この拠点の壁ですらそーじゃねーか。今更だろ」
「…そうだけど…」
清水が元の世界に帰還した後の事を話すも柴田にツッコまれて納得いかなそうに呟いた。
「しっかし1000キロの鉄道って考えると規模がやべーな。日本だとまず無いんじゃね?」
「まあアメリカとかデカイ大陸じゃねーとまず無理だし」
「山とかがあるとトンネル掘らないといけねーしな」
「…でもよく考えたら、そんな規模だと聖水がとんでもない量必要になるんじゃない?」
藤原の笑いながらの問いに俺が規模を考えながら返すと柴田が納得し、佐藤は現実的な問題を挙げる。
「ま、この前と同じぐらいの量は必要になるだろうな」
「…そういや、今思ったんだけど…この拠点って半径3キロぐらいなんだよね?」
「だいたいそれぐらいだな」
「その全周って言ったらえらい事になるんじゃ…」
俺が軽い感じで適当に言うと清水が確認してくるので大雑把に答えると若干困惑したように聞く。
「…確かに」
「あまり深く考えなかったが、そりゃそーだ」
「前計算した時はだいたい20kmいかないぐらいだったぜ。19ぐらいだったかな」
「…19kmの壁をその聖石?で作ったって事?それって凄くない?」
「うん。本当は超凄いんだよ。偉業ってか神業ってか…本人が軽くチョチョイとやるからイマイチ分かりづらいだけで」
柴田と藤原も清水の疑問に乗るので俺がこの拠点を作った時に計算した答えをザックリ教えると住吉が確認し、佐藤が肯定する。
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