クラスまるごと異世界転移

八神

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「へー。やっぱ創作と現実ってだいぶ違うんだ…ネットとか漫画とかゲームでは男って下半身に直結した下心でしかモノを考えない的な感じだから、現実もそういうものかと思ってたのに」

「…いや、まあソレ…一応間違っては無いんだ」

「…いやー、ちょっと反論しづらいな」

「え。藤原と柴田はそうなの?」


清水の微妙に間違っている知識からの発言に柴田と藤原が訂正しようとするも…


世の中にはそういう男が居る事も事実だし、下手に反論してよく分からん悪い男に引っかかってしまうとガチで面倒なので…


二人が困惑しながら言いづらそうに返すと清水が驚いたように確認する。


「…うーむ…コイツらだけじゃなく俺にも…ってか男なら誰しもそういう一面はある。が、当然ソレが全てでは無い…とだけは言っとく」


流石に『口が上手い』と言われた俺も言葉に困り…しょうがないのでとりあえず当たり障りの無い事で反論した。


「そーそー、海上手い事言った。あくまでソコは一面であってソレが全てじゃないって事よ」

「まあ生物としての本能だからソコはしょうがない。種族繁栄とか子孫を残すとか次世代に繋ぐ…とか、そういうのが無くなったらもはや生物じゃなくて機械と同義になっちまうからな」


藤原が乗っかるように俺と全く同じ事を言うも柴田は何とか煙に巻こうと難しい事を言い出す。


「…うーん…?」

「とりあえず『男は狼』と言うが、狼も犬の仲間だからな。ある程度の自制は効くから警戒や注意はしてもそう身構える必要は無い…ハズ」

「…とりあえず海原達は大丈夫って事?」


俺らの言いたい事が伝わったのか清水は考えるような顔をしながら確認した。


「俺らだけじゃなく沼内や駒込、委員長とかなら多分大丈夫」

「…多分…?」

「そりゃ何があるか分かんねーから無責任に『絶対大丈夫』とは口が裂けても言えんわな」

「…だな」


俺が知り合いのクラスメイトも引き合いに出して答えると清水は心配したように聞き返すが、柴田が分かりやすく説明するように言って藤原も同意する。


「…じゃあとりあえずこれからもよろしくね」


清水は話が終わると深山達が居る教会に行くつもりなのか家から出て行った。






ーーーーーー







「そういえば海原さ、なんで清水と喧嘩したの?」

「あ?喧嘩なんてしてねーって」

「だったっけ?じゃあなんで言い争いになったの?」


昼飯を食っていると住吉が疑問を聞いてくるので俺が訂正すると笑いながら確認して内容を尋ねる。


「ほら、清水。住吉が聞いてんぞ」

「え。私が言うの…?」

「嫌なら別に。適当な世間話から発展したって事で」


俺が清水に話を振ると困惑したように返すので俺は住吉に適当に返した。


「うわ、テキトー…まあ清水が言いたくないんなら…別にそこまでして聞きたい事でも無いし」

「…この前灯が言ってた『他の場所にいっぱいの人を運ぶ方法』を聞いたのに結局はぐらかされて、それで…」

「…それだけで?」

「言っとくけど先に怒ったのはアッチだからな」

「…反省してますよ」


清水の説明に斉藤が驚いたように俺を見るので先回りして返すと清水はふてくされたように言う。


「あはは…でも海君が話したがらないって事は秘密とか内緒にしたい内容なんじゃない?仕事に関わるとか」

「…気になる」

「海原君、聞いてもいい?」


深山の気を遣ったような発言で逆に興味が湧いたのか高木が呟いて斉藤が遠慮がちに聞いてきた。
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