380 / 556
380
しおりを挟む
…朝食後。
「いやー、まさか王子が居るなんてびっくりだったな」
「な。普通の飯でもちゃんと褒めるなんて好感度上がったわ」
「いや、いくらお抱えのシェフの料理を毎日食ってるっつっても正直住吉達の作る飯もかなりレベルたけーからな?」
王子が帰った後にリビングのソファに寝っ転がって笑いながら言う柴田に藤原が賛同するので俺は誤解を訂正するように返す。
「そりゃそうだけど、やっぱ食文化の違いとかあるじゃん?」
「つーか良く考えたら海の兵と違って女子達の技術って自前だろ?」
「なに当たり前の事言ってんだよ」
「いや、元の世界に戻ってもこのレベルの料理が作れるって考えたら直ぐに店とかで稼げねー?」
「…確かに。完全に金取れるプロの味だしな」
「…言われてみれば…」
藤原のふとした思いつきでの考えに柴田と俺の少し考えて同意した。
「で?王子は何しに来てたんだ?仕事の依頼か?」
「いや、ワインを買いに来てた」
「へー。どれくらい?」
「金貨換算で700万だったから…」
「「700万!!?」」
藤原が疑問を聞いてくるので来た理由を話すと柴田も興味を持ったように聞いて来るので、値段から先に言うと二人同時に驚愕して立ち上がる。
「700万って円にすると…7億!?」
「7億!?ワインだけで!?」
「7億円か…霊水のヤツは1億とか2億ぐらいするのによくそんないっぱい買ったな」
「いやおめーチマチマ剣売ってるより王子にワイン売ってる方が手っ取り早く金が手に入んじゃねーか!」
「つーかワイン一本に億出して買うとか王子の金銭感覚やべーな…」
驚く二人に俺が若干ヒきながら言うと藤原がツッコんできて柴田はヒいたように呟く。
「趣味にはいくら金出しても惜しくねーんだと」
「そりゃそうだけど、いくらなんでも限度ってモンがあんだろ」
「な。ちょっと頭おかしくね?」
「そりゃ言い過ぎだろ。俺らの大事な金づるだぜ?いや、カモか?」
「いやおめーの方がひでーじゃねーか。王子をカモとか金づる扱いって」
王子の考えを伝えると柴田がちょっと賛成しつつも納得出来ないような常識的なことを言い出して藤原もソレに同意するので…
俺が注意するも逆に柴田に笑われて注意されるようにツッコまれた。
「まあ普通に部下とか国民に聞かれたら殴られるな。実際は暴力以外の迫害をされるだけだと思うけど」
「…まだ一発殴られた方がマシじゃねーか」
俺の冗談にまたしても柴田がツッコんだ。
「にしてもこの世界の王子もやっぱ金持ってんだな。研究費のひっ迫がうんぬん言ってたからもしかして…って思ってたのに」
「まあ王子も国の事業に関わってっからな。研究とはまた別に金はジャブジャブよ」
「…それって税金とか公金の不正流用とかねーの?」
柴田が羨ましそうに言うので俺がそう返すと藤原はヤバそうな陰謀論的な疑惑を聞いてくる。
「さあ?あったとしても俺らには分かんなくね?バレたらやばいから普通は墓場まで持って行くだろうし」
「そりゃそうだ」
「まあ実際やってても素直に『やってます』なんて言う馬鹿はいねーか」
「でも税金が流れてる研究って多岐にわたってっからな…もしかしたら不必要な研究をでっち上げて横領とかしてても相当上手くやってたら気づかれないんじゃね?」
「…証拠がねーと調べよーもねーしな」
「この前海が言ってた裏の研究とかも考えると調べるのも結構難しくね?」
「まあ難しいだろーな」
…俺らには全く関係ない憶測での不正を話し合うも大して中身の無い雑談みたくなってしまった。
「いやー、まさか王子が居るなんてびっくりだったな」
「な。普通の飯でもちゃんと褒めるなんて好感度上がったわ」
「いや、いくらお抱えのシェフの料理を毎日食ってるっつっても正直住吉達の作る飯もかなりレベルたけーからな?」
王子が帰った後にリビングのソファに寝っ転がって笑いながら言う柴田に藤原が賛同するので俺は誤解を訂正するように返す。
「そりゃそうだけど、やっぱ食文化の違いとかあるじゃん?」
「つーか良く考えたら海の兵と違って女子達の技術って自前だろ?」
「なに当たり前の事言ってんだよ」
「いや、元の世界に戻ってもこのレベルの料理が作れるって考えたら直ぐに店とかで稼げねー?」
「…確かに。完全に金取れるプロの味だしな」
「…言われてみれば…」
藤原のふとした思いつきでの考えに柴田と俺の少し考えて同意した。
「で?王子は何しに来てたんだ?仕事の依頼か?」
「いや、ワインを買いに来てた」
「へー。どれくらい?」
「金貨換算で700万だったから…」
「「700万!!?」」
藤原が疑問を聞いてくるので来た理由を話すと柴田も興味を持ったように聞いて来るので、値段から先に言うと二人同時に驚愕して立ち上がる。
「700万って円にすると…7億!?」
「7億!?ワインだけで!?」
「7億円か…霊水のヤツは1億とか2億ぐらいするのによくそんないっぱい買ったな」
「いやおめーチマチマ剣売ってるより王子にワイン売ってる方が手っ取り早く金が手に入んじゃねーか!」
「つーかワイン一本に億出して買うとか王子の金銭感覚やべーな…」
驚く二人に俺が若干ヒきながら言うと藤原がツッコんできて柴田はヒいたように呟く。
「趣味にはいくら金出しても惜しくねーんだと」
「そりゃそうだけど、いくらなんでも限度ってモンがあんだろ」
「な。ちょっと頭おかしくね?」
「そりゃ言い過ぎだろ。俺らの大事な金づるだぜ?いや、カモか?」
「いやおめーの方がひでーじゃねーか。王子をカモとか金づる扱いって」
王子の考えを伝えると柴田がちょっと賛成しつつも納得出来ないような常識的なことを言い出して藤原もソレに同意するので…
俺が注意するも逆に柴田に笑われて注意されるようにツッコまれた。
「まあ普通に部下とか国民に聞かれたら殴られるな。実際は暴力以外の迫害をされるだけだと思うけど」
「…まだ一発殴られた方がマシじゃねーか」
俺の冗談にまたしても柴田がツッコんだ。
「にしてもこの世界の王子もやっぱ金持ってんだな。研究費のひっ迫がうんぬん言ってたからもしかして…って思ってたのに」
「まあ王子も国の事業に関わってっからな。研究とはまた別に金はジャブジャブよ」
「…それって税金とか公金の不正流用とかねーの?」
柴田が羨ましそうに言うので俺がそう返すと藤原はヤバそうな陰謀論的な疑惑を聞いてくる。
「さあ?あったとしても俺らには分かんなくね?バレたらやばいから普通は墓場まで持って行くだろうし」
「そりゃそうだ」
「まあ実際やってても素直に『やってます』なんて言う馬鹿はいねーか」
「でも税金が流れてる研究って多岐にわたってっからな…もしかしたら不必要な研究をでっち上げて横領とかしてても相当上手くやってたら気づかれないんじゃね?」
「…証拠がねーと調べよーもねーしな」
「この前海が言ってた裏の研究とかも考えると調べるのも結構難しくね?」
「まあ難しいだろーな」
…俺らには全く関係ない憶測での不正を話し合うも大して中身の無い雑談みたくなってしまった。
5
お気に入りに追加
331
あなたにおすすめの小説

夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~
青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。
彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。
ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。
彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。
これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。
※カクヨムにも投稿しています


初めての異世界転生
藤井 サトル
ファンタジー
その日、幸村 大地(ゆきむら だいち)は女神に選ばれた。
女神とのやり取りの末、大地は女神の手によって異世界へと転生する。その身には女神にいくつもの能力を授かって。
まさにファンタジーの世界へ来た大地は聖女を始めにいろんな人に出会い、出会い金を稼いだり、稼いだ金が直ぐに消えたり、路上で寝たり、チート能力を振るったりと、たぶん楽しく世界を謳歌する。
このお話は【転生者】大地と【聖女】リリア。そこに女神成分をひとつまみが合わさった異世界騒動物語である。


うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

ガチャと異世界転生 システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!
よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。
獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。
俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。
単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。
ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。
大抵ガチャがあるんだよな。
幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。
だが俺は運がなかった。
ゲームの話ではないぞ?
現実で、だ。
疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。
そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。
そのまま帰らぬ人となったようだ。
で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。
どうやら異世界だ。
魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。
しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。
10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。
そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。
5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。
残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。
そんなある日、変化がやってきた。
疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。
その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

【後日談完結】10日間の異世界旅行~帰れなくなった二人の異世界冒険譚~
ばいむ
ファンタジー
剣と魔法の世界であるライハンドリア・・・。魔獣と言われるモンスターがおり、剣と魔法でそれを倒す冒険者と言われる人達がいる世界。
高校の休み時間に突然その世界に行くことになってしまった。この世界での生活は10日間と言われ、混乱しながらも楽しむことにしたが、なぜか戻ることができなかった。
特殊な能力を授かるわけでもなく、生きるための力をつけるには自ら鍛錬しなければならなかった。魔獣を狩り、いろいろな遺跡を訪ね、いろいろな人と出会った。何度か死にそうになったこともあったが、多くの人に助けられながらも少しずつ成長していった。
冒険をともにするのは同じく異世界に転移してきた女性・ジェニファー。彼女と出会い、そして・・・。
初投稿というか、初作品というか、まともな初執筆品です。
今までこういうものをまともに書いたこともなかったのでいろいろと変なところがあるかもしれませんがご了承ください。
誤字脱字等あれば連絡をお願いします。
感想やレビューをいただけるととてもうれしいです。書くときの参考にさせていただきます。
おもしろかっただけでも励みになります。
2021/6/27 無事に完結しました。
2021/9/10 後日談の追加開始
2022/2/18 後日談完結
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる