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…翌日。
朝早くから兵にテントの設営をさせているとモニクァの第二王子が家に尋ねて来た。
「おはよう。珍しいね、こんな朝早くから」
「うむ、実はウミハラ殿に頼みがあってな」
「なに?研究の手伝いとか?」
「いや…実は、アイシェを買いたいのだが…在庫はあるだろうか?」
俺が用件を聞くと王子は周りを見て顔を近づけると何故か小声で聞いてくる。
「ああ、いっぱいあるよ。なんか今、大富豪達は霊水のヤツを取り合ってるらしくて普通のヤツはお金持ち達しか買わないから結構在庫が余ってるみたい」
「ちなみに霊水のアイシェも?」
「あるにはあるけど、高いよ?」
「金に糸目はつけん!是非譲ってくれ!」
「ごめんだけど、一応他の王子達との公平性とかのアレコレで今回から一人あたりの購入制限つけるからさ」
「む…う…確かに、そうだ。了承した」
王子は金に物を言わせた買い占めをしようとするので俺が断りを入れると、残念そうな顔をしながら受け入れた。
「とりあえずラフィ・マクシールと霊水のヤツは年代別各2本で5本ずつまで」
「…5本ずつと言う事は2種類合計で10本まで買えるのか?」
「そだね。ド・ロゼリーシェとかも同じで合計10本まで」
「…上限が20本、という事か」
「ノンアル含めたら30本かな。ま、ワウシャープの王子しか買わないだろうけど」
俺の説明を聞いて細かい確認を取る王子に答えながら最後に補足のような訂正を入れる。
「ふむ…ド・ロゼリシェールというノンアルのアイシェは未成年…例えば子供が飲んでも大丈夫なのか?」
王子が考えるように確認してくるが俺にそんな事を聞かれても分かるわけがない。
「どうかな…?一応完全にアルコール0ってワケじゃないから酒に弱い体質とかだと酔うかも」
「なるほど…少量ならば…いや、後にしよう。とりあえず買えるだけ売ってくれ」
「んじゃ、はい。選んで」
なので適当な予想で返すと王子は少し呟いて切り替えたようにワインの話に戻すので俺はワインの値段が書かれた紙を差し出した。
「…うーむ…実物を見せてもらえないだろうか?」
「オッケー。じゃあ欲しいのを取って」
王子の要求に俺は兵にクーラーボックスを持って来るよう指示し…
兵達が持ってきた5つのクーラーボックスを開けさせて王子に直接選ばせる。
「…ではコレとコレと……やはり赤の40年物は外せんな…しかし、80年物も…」
王子は考えるにブツブツと呟いて悩みながらワインの瓶をクーラーボックスから取っていく。
「すまない、ノンアルの方もいくつか欲しいのだが」
「はいはい」
「…一つ…いや、二つあれば十分か」
…約10分ほどの時間をかけて王子は22本のワインを選び終えてレベルの高い大人買いをした。
「えーと…全部で金貨711万枚になるね。面倒だからキリの良い700万でいいよ」
「本当か!助かる!」
「それにしても買い過ぎじゃない?こんなに金使って大丈夫なの?」
「なに、趣味にはいくら金を注ぎ込もうとも惜しくないものだ。むしろ半値近くで手に入るタイミングで金を出し惜しむのは愚の骨頂なり」
俺が値引きした後に心配になって聞くも王子はよく分からない事を言い出す。
「まあどうでもいいか…じゃあ金」
「うむ、今持ってこさせる」
適当に流して代金を請求すると王子が部屋から出て行き…
少しして部下の人達と一緒に戻って来たと思えばスーツケースのような箱をテーブルの上に置いた。
朝早くから兵にテントの設営をさせているとモニクァの第二王子が家に尋ねて来た。
「おはよう。珍しいね、こんな朝早くから」
「うむ、実はウミハラ殿に頼みがあってな」
「なに?研究の手伝いとか?」
「いや…実は、アイシェを買いたいのだが…在庫はあるだろうか?」
俺が用件を聞くと王子は周りを見て顔を近づけると何故か小声で聞いてくる。
「ああ、いっぱいあるよ。なんか今、大富豪達は霊水のヤツを取り合ってるらしくて普通のヤツはお金持ち達しか買わないから結構在庫が余ってるみたい」
「ちなみに霊水のアイシェも?」
「あるにはあるけど、高いよ?」
「金に糸目はつけん!是非譲ってくれ!」
「ごめんだけど、一応他の王子達との公平性とかのアレコレで今回から一人あたりの購入制限つけるからさ」
「む…う…確かに、そうだ。了承した」
王子は金に物を言わせた買い占めをしようとするので俺が断りを入れると、残念そうな顔をしながら受け入れた。
「とりあえずラフィ・マクシールと霊水のヤツは年代別各2本で5本ずつまで」
「…5本ずつと言う事は2種類合計で10本まで買えるのか?」
「そだね。ド・ロゼリーシェとかも同じで合計10本まで」
「…上限が20本、という事か」
「ノンアル含めたら30本かな。ま、ワウシャープの王子しか買わないだろうけど」
俺の説明を聞いて細かい確認を取る王子に答えながら最後に補足のような訂正を入れる。
「ふむ…ド・ロゼリシェールというノンアルのアイシェは未成年…例えば子供が飲んでも大丈夫なのか?」
王子が考えるように確認してくるが俺にそんな事を聞かれても分かるわけがない。
「どうかな…?一応完全にアルコール0ってワケじゃないから酒に弱い体質とかだと酔うかも」
「なるほど…少量ならば…いや、後にしよう。とりあえず買えるだけ売ってくれ」
「んじゃ、はい。選んで」
なので適当な予想で返すと王子は少し呟いて切り替えたようにワインの話に戻すので俺はワインの値段が書かれた紙を差し出した。
「…うーむ…実物を見せてもらえないだろうか?」
「オッケー。じゃあ欲しいのを取って」
王子の要求に俺は兵にクーラーボックスを持って来るよう指示し…
兵達が持ってきた5つのクーラーボックスを開けさせて王子に直接選ばせる。
「…ではコレとコレと……やはり赤の40年物は外せんな…しかし、80年物も…」
王子は考えるにブツブツと呟いて悩みながらワインの瓶をクーラーボックスから取っていく。
「すまない、ノンアルの方もいくつか欲しいのだが」
「はいはい」
「…一つ…いや、二つあれば十分か」
…約10分ほどの時間をかけて王子は22本のワインを選び終えてレベルの高い大人買いをした。
「えーと…全部で金貨711万枚になるね。面倒だからキリの良い700万でいいよ」
「本当か!助かる!」
「それにしても買い過ぎじゃない?こんなに金使って大丈夫なの?」
「なに、趣味にはいくら金を注ぎ込もうとも惜しくないものだ。むしろ半値近くで手に入るタイミングで金を出し惜しむのは愚の骨頂なり」
俺が値引きした後に心配になって聞くも王子はよく分からない事を言い出す。
「まあどうでもいいか…じゃあ金」
「うむ、今持ってこさせる」
適当に流して代金を請求すると王子が部屋から出て行き…
少しして部下の人達と一緒に戻って来たと思えばスーツケースのような箱をテーブルの上に置いた。
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