クラスまるごと異世界転移

八神

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…そして朝食後。


俺はスキルの連携でワウシャープの家へと移動して王宮へと向かった。


「ん?何用だ」

「ちょっと第三王子に呼ばれてね」

「…なるほど。少々お待ちください」


守衛の兵の問いに俺が用件を言うと頷いた後にあと一人の兵の所へと小走りで移動する。


「…中で王子がお待ちです。開門!」

「ご苦労さん」


前もって話が通ってたのか5分もしない内に門を開けてくれたので俺は労いの言葉をかけて中に入った。


「ウミハラ殿、でございますね?ルドラ王子がお待ちです」


庭の途中で前から執事服のおじいちゃんが歩いて来て頭を下げながら確認すると、案内でもするかのように先を歩き出す。


「…この部屋でございます。くれぐれも粗相を起こさぬように…」

「やっほー。待たせた?」

「…そうでもない」


執事のおじいちゃんが王子の部屋の前に案内してくれるとどっかに歩いて行ったので、俺がドアを開けて挨拶すると王子は首を振って否定する。


「で、研究の手伝いって?」

「…この魔鉱石と魔結晶を合成してみたい」

「へー、面白そう。でも魔鉱石は一旦金属にすれば合金に出来るけど、魔結晶って宝石に近いんでしょ?混ざるかな?」

「…分からない」

「ま、やってみれば分かるか」


王子の面白い試みと閃きに俺は賛同してその実験を手伝う事にした。





ーーーーーー






「んお、もう昼飯の時間か…せっかく面白くなってきたってのに…」

「続きは午後に致しましょう」

「…うん」

「そーしようか。少し休んだ方がなんかまた閃くかもしれないし」


俺のスマホのアラームがなって時間を確認するともう正午なので、一旦研究を中断して昼休憩を挟む事にして部屋を出る。


「…昼、食べる?」

「お、いいの?じゃあお言葉に甘えて…」


王子が昼飯に誘ってくれたので俺はありがたく受け入れて柴田に電話をかけ、午後も戻らない事を伝えた。


「…これでオッケー」

「…大丈夫?」

「大丈夫大丈夫。どうせあいつらゲームしかしてねーんだから」


スマホをポケットにしまうと王子が確認してくるので俺は適当に返す。


「…ギルドとかには?」

「まあ行きはするんじゃない?座ってるだけでも色んな話を聞けたりするし」

「依頼は受けたりしない?」

「さあ?多分やらないと思う。まだギリギリ金欠じゃないっぽいからね」

「…英雄にも休息は必要、か…」


王子の好奇心からの質問に俺が適当に答えると良く分からない感じで納得された…が、俺には関係無いのでスルー。
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