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「うわー…なんか前のトコより大きくない?」
「1mぐらいは高くしてる」
「なんか聖石を使ってないからちょっと大きめに作ってるんだって」
「へー」
壁を見ながらの清水の疑問に俺が答えると何故か佐藤が柴田達から聞いたんであろう情報で説明する。
「でも聖石使わないと魔獣が寄って来るんでしょ?大丈夫なの?」
「知らん」
「『知らん』て…」
「何かあったらそん時に対策なり対応なり取ればいいんじゃね?」
わざわざこの前みたいに高位聖職者達を集めるのもめんどくせーし、と俺は呆れたような反応をする清水に適当に返す。
「そんな適当な…」
「別に今は俺らしか居ねーし、最悪ココを放棄してまた別の所に作るって手もあるからな。そんなさして重要でも無いトコに貴重な聖石をわざわざ使ってられっか」
「えっ!?ココ放棄するの!?」
「…今『最悪』って言ったよな…?どうしようもない場合の選択肢の一つってだけよ」
俺の話を聞いた佐藤がまさかの勘違いして驚くので、俺はため息を吐いて分かりやすいように解説した。
「…まあ確かに最初の所は重要だと思うけど…海原なら簡単に出来るんだから別に聖石使っても良くない?」
「おめーが高位聖職者達を集めて負担してくれんなら良いぜ」
「え。……分かった!じゃあ私が交渉に成功したらココの壁全部聖石に変えてよ?」
「おー、任せとけ」
「聞いた?聞いたよね!?灯、今の聞いたでしょ!?」
売り言葉に買い言葉…なのか、清水は馬鹿げた計画を立案してくるので俺がニヤニヤ笑いながら了承すると佐藤に確認を取る。
「う、うん…」
「海原コレでもう逃げられないからね!深山さん達にも話通しとくから!」
「大丈夫大丈夫。男に二言はねーし、逃げも隠れもしねーよ」
「言ったな!」
「…麗、正直言って海原以外がやろうとしたら100%無理。絶対、確実に、どうやっても、無理」
興奮したように俺を指差して宣言する清水を弄るように返すと佐藤が諭すように止めた。
「そんなのやってみなきゃ分からないじゃん」
「まず、どうやって話を取り付けるつもり?アッチにいる王子達にお願い出来る?」
「うっ…!」
「お願いするにはそれなりの見返りとか用意しないといけないし、聖職者達にもお布施とかを用意しないといけないよ?」
「ううっ…!」
「まーまー、佐藤。やれるだけやらしてみたら良いじゃん」
「海原、絶対楽しんでるでしょ…麗で遊ばないでよ」
更に優しく諭す佐藤に俺がニヤニヤ笑いながら言うと呆れたように返してきた。
「そりゃあ社会を知らないお嬢さんに現実っつーものをちゃんと知ってもらわないといけないからな」
「あなただって貴族社会の現実知らないじゃん」
「当たり前だろ。俺貴族じゃなくて一般庶民だぜ?だから知る必要ねーし」
「ぐっ…そ、そうだけど…」
俺の発言に反撃を食らわそうとした佐藤にカウンターを入れると何も言えなくなる。
「それにお前の言い方だと清水も貴族って事になるけど?」
「…あーはいはい、私が間違ってました。だからこの話終わり」
俺が疑問を尋ねると佐藤は適当に謝って無理やり話を打ち切った。
「1mぐらいは高くしてる」
「なんか聖石を使ってないからちょっと大きめに作ってるんだって」
「へー」
壁を見ながらの清水の疑問に俺が答えると何故か佐藤が柴田達から聞いたんであろう情報で説明する。
「でも聖石使わないと魔獣が寄って来るんでしょ?大丈夫なの?」
「知らん」
「『知らん』て…」
「何かあったらそん時に対策なり対応なり取ればいいんじゃね?」
わざわざこの前みたいに高位聖職者達を集めるのもめんどくせーし、と俺は呆れたような反応をする清水に適当に返す。
「そんな適当な…」
「別に今は俺らしか居ねーし、最悪ココを放棄してまた別の所に作るって手もあるからな。そんなさして重要でも無いトコに貴重な聖石をわざわざ使ってられっか」
「えっ!?ココ放棄するの!?」
「…今『最悪』って言ったよな…?どうしようもない場合の選択肢の一つってだけよ」
俺の話を聞いた佐藤がまさかの勘違いして驚くので、俺はため息を吐いて分かりやすいように解説した。
「…まあ確かに最初の所は重要だと思うけど…海原なら簡単に出来るんだから別に聖石使っても良くない?」
「おめーが高位聖職者達を集めて負担してくれんなら良いぜ」
「え。……分かった!じゃあ私が交渉に成功したらココの壁全部聖石に変えてよ?」
「おー、任せとけ」
「聞いた?聞いたよね!?灯、今の聞いたでしょ!?」
売り言葉に買い言葉…なのか、清水は馬鹿げた計画を立案してくるので俺がニヤニヤ笑いながら了承すると佐藤に確認を取る。
「う、うん…」
「海原コレでもう逃げられないからね!深山さん達にも話通しとくから!」
「大丈夫大丈夫。男に二言はねーし、逃げも隠れもしねーよ」
「言ったな!」
「…麗、正直言って海原以外がやろうとしたら100%無理。絶対、確実に、どうやっても、無理」
興奮したように俺を指差して宣言する清水を弄るように返すと佐藤が諭すように止めた。
「そんなのやってみなきゃ分からないじゃん」
「まず、どうやって話を取り付けるつもり?アッチにいる王子達にお願い出来る?」
「うっ…!」
「お願いするにはそれなりの見返りとか用意しないといけないし、聖職者達にもお布施とかを用意しないといけないよ?」
「ううっ…!」
「まーまー、佐藤。やれるだけやらしてみたら良いじゃん」
「海原、絶対楽しんでるでしょ…麗で遊ばないでよ」
更に優しく諭す佐藤に俺がニヤニヤ笑いながら言うと呆れたように返してきた。
「そりゃあ社会を知らないお嬢さんに現実っつーものをちゃんと知ってもらわないといけないからな」
「あなただって貴族社会の現実知らないじゃん」
「当たり前だろ。俺貴族じゃなくて一般庶民だぜ?だから知る必要ねーし」
「ぐっ…そ、そうだけど…」
俺の発言に反撃を食らわそうとした佐藤にカウンターを入れると何も言えなくなる。
「それにお前の言い方だと清水も貴族って事になるけど?」
「…あーはいはい、私が間違ってました。だからこの話終わり」
俺が疑問を尋ねると佐藤は適当に謝って無理やり話を打ち切った。
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