クラスまるごと異世界転移

八神

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…翌日。



「…うー…良く寝た…」

「…はよー…」

「おう、はよー」


昼前に柴田と藤原が起きて来たので俺は少し早めの昼飯兼朝食を作らせる。


そして昼食後に三方向に分かれ、この周りを調べてみる事に。



「…んん?」


俺は森の反対側である北の方に向かって歩いて行ったが…


山の近くに魔獣は居ても旗の近くの平坦な所には全く魔獣が居ない。


「おっ、海。どうだった?」


そのまま拠点に戻るのもアレなので東の方に歩いて行くと俺の兵30体を引き連れている藤原と合流。


「俺んトコは山の近く以外に魔獣の姿は見なかったな。お前んトコは?」

「一緒。山とか森とか林の近くにしか居なかったぜ」

「…この様子じゃ柴のトコも一緒か?」


藤原の問いに俺が情報を話して聞くとどうやら同じ状況だったらしいので…


俺と藤原は暇つぶしに柴田の行った西の方へと向かった。


「…ん?どーした?何かあったのか?」

「いや逆。驚くほどに何も無かった」


俺らを見た柴田が真剣な顔になって小走りで駆け寄りながら尋ねてくるので俺は首を振りながら否定して返す。


「マジ?じゃあやっぱ山の近く以外は魔獣が居ない感じ?」

「おう」

「俺んトコは森や林の近くには居たけど」

「へー…じゃあこの平坦な場所ではエサとかが取れないから居ないっつー事か?」

「そこは知らん。…が、もしかしたら聖石を使わなくて済むかもな」


周りに魔獣が居ないんなら普通の壁でも良さそうだ…と、俺は拠点作りの手間が省けた事に嬉しさを感じながら告げる。


「マジで?大丈夫なのか?」

「多分な。また聖職者達を呼ぶのも面倒だし」

「…まあ、それについては俺らからは何も言えねーわ」

「もし何かあったらそん時に対応すりゃあ良いだろ」

「…それもそうか」

「だな」


話が纏まったところで俺は大量の兵と魔導兵を召喚して壁を作るよう指示した。


「今回はどんくらいの広さで作んだ?」

「一応森とか山から十分な距離を取るから…アッチと同じか少し広いぐらいじゃねーかな」

「ほー…ってったら、やっぱちょっとした街一つ分ぐらいか」

「ぐらいだな」


今回は柴田や藤原の護衛が必要無さそうなので…


俺らは拠点の壁が完成するまでゲームをして時間を潰す。



…そして昼食後。



柴田と藤原が完成した壁を見たいと言うので馬車に乗って防壁の所へと向かった。


「…おー…なんかデカくね?」

「あっちは聖石の都合で4mだけど、こっちはただの鉄筋コンクリと土だから5mにしといた」

「こっちもアッチと同じくコンクリの壁の前後を土の壁で覆ってんのか?」

「一応な。アッチと同じく厚さはコンクリ含めて約2mぐらいだと思う」


馬車から降りて見上げながら尋ねた藤原に俺が説明すると柴田も疑問を聞いてくるので軽く説明しながら答える。


「へー…砲弾ぐらいなら余裕で持ち堪えられそうだな」

「余裕かどうかは分からんが、一応術式を組み込んでっからそう簡単には壊れないだろーよ」

「…『術式』?おいおい、なんかまた初耳な技術が出て来たんだけど」


壁を触りながら言う藤原に俺が見た目以上に頑丈である事を伝えると柴田が食いついてきた。
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