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「…少なくとも探索とかは楽になるんじゃね?わざわざ俺らが周囲をくまなく探さなくても他の冒険者達が色々と発見するだろーし」
「まあ『手間が減る』って意味で言えば、確かに藤の言う事も一理あるな」
「だろ?」
柴田の解説に俺が納得したように言うと何故か藤原がドヤ顔で返す。
「結局、冒険者のイチパーティで出来る事なんてたかが知れてるしな」
「そもそも俺らパーティじゃねーし」
「海の兵達にもっと戦力がありゃあなぁ…って言ってもそれじゃ結局『アイツ一人で良い』状態になるか」
「いやいや、ただでさえぶっ壊れの海の兵達が強くなったら普通に世界征服狙えんだろうが」
ガチで手が付けられん状態になんぞ。と、柴田は藤原の冗談にマジになったように否定した。
「もはや魔王じゃねーか」
「いや、魔王じゃなくて将軍とか軍事参謀だろ。どちらかと言えば」
「確かにな。じゃねーと普通の国の王様も魔王扱いになっちまう」
藤原の笑いながらの弄りに俺が訂正すると柴田もそれに賛同する。
ーーーーーー
「…ふう、ようやく山を越えたな…ってかココどこらへんだ?」
俺らは昼飯を食べながらハイペースで山を降り…
麓に差し掛かったところで柴田が地図を見ながら聞く。
「北東あたりだろうから…あの拠点の右上のこの辺じゃね?」
「ぐわー、まだその辺か…まだまだ大陸の端の方じゃねーか」
「まあ一日に4~50キロぐらいの距離でしか進んでねーからな。しかも余計な山登りで更に距離が縮んだし」
俺も地図を見ながら現在地っぽい所を指して言うと藤原がガッカリしたように返し、柴田は理由と原因を話す。
「なんかもっと早く移動できる方法ねーかな?」
「ねーな」
「馬車とか車だと楽で長距離行けっけど、目的もねーまま移動してもしょうがねーし…なにより魔獣の襲撃を避け切れるか分かんねーぞ」
「だよな…」
藤原がめんどくさそうに聞いてくるので俺がスッパリと切り捨てるように返すと柴田が分かりきっている事をわざわざ説明し、藤原は諦めたように呟く。
「…なあ、馬車ん中に旗を置くってのはどうだ?」
「おっ!ソレ良いかもしれんな」
「おいおい、藤。お前天才か?」
「ふっ…何を隠そう俺は神童と呼ばれていたからな。…小二ん時だけど」
しばらく歩いての藤原の思いつきに俺と柴田が賛同すると藤原は急に調子に乗ってドヤ顔で過去の栄光を自慢し始める。
「まあ発想力は大事だわな」
「俺んトコも居たな。勉強とか一切してねーでずっと遊び回ってたのにテストでめっちゃ成績良かった奴」
「そーいや、委員長。一回全国統一テストで一位取った事あるってよ」
「「マジで!?」」
藤原の思い出すように言った情報に俺と柴田の反応が被った。
「確か低学年の頃っつってたけど…詳しくは聞いてねーからな」
「へー、じゃあもっと上の高校狙えたんじゃねーの?なんでこんな所に?」
「さあ?もしかしたら気楽に勉強してーからじゃね?ギリギリ付いて行けるレベルだと辛いだろーし」
「「あー…」」
俺の疑問に柴田が予想するように答え、藤原の納得したような呟きも俺と被る。
「まあ『手間が減る』って意味で言えば、確かに藤の言う事も一理あるな」
「だろ?」
柴田の解説に俺が納得したように言うと何故か藤原がドヤ顔で返す。
「結局、冒険者のイチパーティで出来る事なんてたかが知れてるしな」
「そもそも俺らパーティじゃねーし」
「海の兵達にもっと戦力がありゃあなぁ…って言ってもそれじゃ結局『アイツ一人で良い』状態になるか」
「いやいや、ただでさえぶっ壊れの海の兵達が強くなったら普通に世界征服狙えんだろうが」
ガチで手が付けられん状態になんぞ。と、柴田は藤原の冗談にマジになったように否定した。
「もはや魔王じゃねーか」
「いや、魔王じゃなくて将軍とか軍事参謀だろ。どちらかと言えば」
「確かにな。じゃねーと普通の国の王様も魔王扱いになっちまう」
藤原の笑いながらの弄りに俺が訂正すると柴田もそれに賛同する。
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「…ふう、ようやく山を越えたな…ってかココどこらへんだ?」
俺らは昼飯を食べながらハイペースで山を降り…
麓に差し掛かったところで柴田が地図を見ながら聞く。
「北東あたりだろうから…あの拠点の右上のこの辺じゃね?」
「ぐわー、まだその辺か…まだまだ大陸の端の方じゃねーか」
「まあ一日に4~50キロぐらいの距離でしか進んでねーからな。しかも余計な山登りで更に距離が縮んだし」
俺も地図を見ながら現在地っぽい所を指して言うと藤原がガッカリしたように返し、柴田は理由と原因を話す。
「なんかもっと早く移動できる方法ねーかな?」
「ねーな」
「馬車とか車だと楽で長距離行けっけど、目的もねーまま移動してもしょうがねーし…なにより魔獣の襲撃を避け切れるか分かんねーぞ」
「だよな…」
藤原がめんどくさそうに聞いてくるので俺がスッパリと切り捨てるように返すと柴田が分かりきっている事をわざわざ説明し、藤原は諦めたように呟く。
「…なあ、馬車ん中に旗を置くってのはどうだ?」
「おっ!ソレ良いかもしれんな」
「おいおい、藤。お前天才か?」
「ふっ…何を隠そう俺は神童と呼ばれていたからな。…小二ん時だけど」
しばらく歩いての藤原の思いつきに俺と柴田が賛同すると藤原は急に調子に乗ってドヤ顔で過去の栄光を自慢し始める。
「まあ発想力は大事だわな」
「俺んトコも居たな。勉強とか一切してねーでずっと遊び回ってたのにテストでめっちゃ成績良かった奴」
「そーいや、委員長。一回全国統一テストで一位取った事あるってよ」
「「マジで!?」」
藤原の思い出すように言った情報に俺と柴田の反応が被った。
「確か低学年の頃っつってたけど…詳しくは聞いてねーからな」
「へー、じゃあもっと上の高校狙えたんじゃねーの?なんでこんな所に?」
「さあ?もしかしたら気楽に勉強してーからじゃね?ギリギリ付いて行けるレベルだと辛いだろーし」
「「あー…」」
俺の疑問に柴田が予想するように答え、藤原の納得したような呟きも俺と被る。
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