クラスまるごと異世界転移

八神

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「…魔石とか魔鉱石かもしれない。調べてみないと分からないけど…」

「あー、そっか。その可能性もあるか…」


王子の心当たりに俺も研究の事を思い出して納得する。


「…コッチではかなり希少でも、新大陸では……霊水の話もあるし」

「確かに。とりあえずアッチで採った鉱石の全種類をいくつか渡すから調べて貰っても良い?」

「!?願ってもない!ありがとうウミハラ殿!」

「じゃ、何か分かったらよろしくね」

「うん!任せて!」


俺の提案に王子が喜んだように驚くので…


兵に指示して鉱石を王子にいくつか渡してから俺は家へと戻り、藤原に電話してテントへと帰還した。


「おー、どうだった?なんか分かったか?」

「調べてみねーと詳しくは分からねーらしいけど、『魔石』とか『魔鉱石』の可能性があるんだと」

「魔石…って言ったらアレか?魔獣を倒した時に超低確率で手に入るとか言われてる幻のアイテムの」

「俺らでも見たことねーぐらいの極レアアイテムの?」


ゲームをしてる柴田の問いに俺が手を洗いながら返すとそう確認してきて藤原も乗っかる。


「多分」

「へー!マジか!本物だったらやべーな!」

「な!魔石を使った武器や防具は高性能でエンチャとか付くらしいし、魔石で強化すれば既に持ってるヤツにも付与できんだろ?」

「…詳しいな」

「たりめーよ。これでも俺ら段位持ち相当だぜ?」

「これぐらいの知識は、な」


説明するような柴田に俺が意外そうに聞くと何故か藤原と二人でドヤ顔で返す。



…翌日。



「…お。あの王子が家に来てんな」

「マジで?何か分かったのか?」

「いや、流石に昨日の今日では無理じゃね。徹夜でもしてない限り調べるのは今日からだろうし」

「それもそうか」

「でも一応聞いてみるか。藤」

「おう」


俺らが朝食を食べてる最中に王子が家に来たので用件を確かめるために藤原にお願いし、スキルの連携で俺は家へと移動した。


「おはよう。こんな朝っぱらから何の用?」

「…おはよう…昨日の鉱物の、解析結果を報せに…ふあ…」

「えっ!?まさかあの後から徹夜で…?」


俺の問いに王子が眠そうに用件を告げるので驚きながら確認する。


「ん…なるべく早い方が良いと思って…あと、初めて見る物だったから…面白くなって気づいたら朝…」

「うへー…ご苦労な事で。で?あの鉱石は何だったの?」


王子が気を遣ってくれたような事を言うので俺は兵に霊水のジュースを出すよう指示して内容を聞いた。


「予想通り、魔鉱石だった。中には魔石や魔石のカケラが混ざってたりしたのもあったけど……っ!?」

「へー。じゃあその霊水同様…いや、霊水よりも貴重なモンなんだ」

「…なるほど、コレがあの霊水と新果実を使ったジュース…!」

「まあ多少疲労は回復したと思うけど、帰ったらいっぱい寝た方が良いと思うよ」

「そうする…」


ジュースを飲んで驚く王子に俺がそう言うと賛同しながら頷く。
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