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「おう。これでも俺、お嬢の親衛隊で1番目だしな」
あいうえお順で。と、俺はファンクラブの会員とはちょっと違う形のファンである事を伝えた。
「はー…お前がアイドルのファンってか親衛隊?とか意外過ぎる…」
「俺もすっげー短い期間だけど、ユキリンのファンクラブに入ってた事あっけど…『親衛隊』ってアレだろ?ユキリンの側近とかいう…」
「つっても別に俺、アイドル好きとかじゃねーぜ?お嬢だから、流れで親衛隊として動くようになっただけで」
「あー…幼馴染っつってたモンな…アイドルだからファンになったんじゃなくて、幼馴染がアイドルになったから応援してるってワケか」
「逆パターンか。珍しいな」
柴田と藤原の誤解を解くように反論すると柴田はちゃんと理解して納得したように言い、藤原もその意見に賛同する。
「…で、親衛隊って何すんの?」
「基本的にはお嬢の応援。後は遊びに付き合ったり、荷物持ちをさせられたり、悪い奴が寄り付かないように守ったり…まあ友達的な感じだな」
「…遊びに付き合うはまだしも荷物持ちと護衛は友達って言えんのか?」
柴田の興味津々な様子の質問に答えると藤原は呆れたようにツッコむ。
「そりゃ俺らが付き合わねーと悪い大人が寄って来る可能性があるからな。みんな一丸となってお嬢を守るのよ」
「確かにそうだけど…親衛隊って何人居んだ?」
「全体で200名…ぐらいかな?小中の同級生とか付き合いのある下級生とか上級生とか合わせたらそんくらい」
「マジで!?ほぼ一学年全部じゃん!」
俺が理由を話すと柴田は微妙に納得してないように呟いて聞いてくるので、思い出すように考えながら返すと藤原が驚く。
「でも基本的にみんなお嬢を見守るだけで直接動くのは俺ら隊長クラスだけだし」
「隊長…クラス?なに、海お前隊長なの?」
「そーそー。いざという時はグループのヤツでみんなを呼び出せる立場にある」
「マジかよ…『隊長』って事はお前が一番偉いって事?」
「いや、隊長クラスは全員で10名…側近のパセリを含めて11名だな」
俺の訂正に柴田が若干ヒいたような反応をして藤原が勘違い発言をするのでまたしても訂正した。
「11名って…意外と多いな」
「ってか側近?お前ら親衛隊の隊長ってのが側近じゃねーの?」
意外そうに呟く柴田とは別に藤原は別の部分の単語に反応する。
「まあ隊長は形の上では側近の10名なんだけど…パセリって奴はいわば側近中の側近って事だ。お嬢の一番の被害者でもあるし」
「ほー、側近中の側近…ねぇ」
「いわゆる生贄でもあるからな…親衛隊の中でも会員ナンバーはゼロっつーお嬢に一番近い特別な立ち位置よ」
「「生贄?」」
俺の哀れみながらの同情的な説明に柴田と藤原は不思議そうにハモって聞いてきた。
「ワガママな女王様に振り回され続けるっていう一番キツイ役割を押し付けられてんの」
「…ソイツすげーな」
「海が『生贄』とか『一番の被害者』っつー言葉を使うぐらいだからやべーんだろーな」
「そりゃすげーぜ?なんせ俺ら親衛隊のほとんどが一日で付き合いきれなくなるぐらい無茶苦茶だからな。だからみんなパセリに拝み倒して、頼み込んで、無理やり押し付けた」
俺は過去の苦い思い出を振り返りながら懐かしむように、二人にお嬢のヤバさを教えるように話す。
あいうえお順で。と、俺はファンクラブの会員とはちょっと違う形のファンである事を伝えた。
「はー…お前がアイドルのファンってか親衛隊?とか意外過ぎる…」
「俺もすっげー短い期間だけど、ユキリンのファンクラブに入ってた事あっけど…『親衛隊』ってアレだろ?ユキリンの側近とかいう…」
「つっても別に俺、アイドル好きとかじゃねーぜ?お嬢だから、流れで親衛隊として動くようになっただけで」
「あー…幼馴染っつってたモンな…アイドルだからファンになったんじゃなくて、幼馴染がアイドルになったから応援してるってワケか」
「逆パターンか。珍しいな」
柴田と藤原の誤解を解くように反論すると柴田はちゃんと理解して納得したように言い、藤原もその意見に賛同する。
「…で、親衛隊って何すんの?」
「基本的にはお嬢の応援。後は遊びに付き合ったり、荷物持ちをさせられたり、悪い奴が寄り付かないように守ったり…まあ友達的な感じだな」
「…遊びに付き合うはまだしも荷物持ちと護衛は友達って言えんのか?」
柴田の興味津々な様子の質問に答えると藤原は呆れたようにツッコむ。
「そりゃ俺らが付き合わねーと悪い大人が寄って来る可能性があるからな。みんな一丸となってお嬢を守るのよ」
「確かにそうだけど…親衛隊って何人居んだ?」
「全体で200名…ぐらいかな?小中の同級生とか付き合いのある下級生とか上級生とか合わせたらそんくらい」
「マジで!?ほぼ一学年全部じゃん!」
俺が理由を話すと柴田は微妙に納得してないように呟いて聞いてくるので、思い出すように考えながら返すと藤原が驚く。
「でも基本的にみんなお嬢を見守るだけで直接動くのは俺ら隊長クラスだけだし」
「隊長…クラス?なに、海お前隊長なの?」
「そーそー。いざという時はグループのヤツでみんなを呼び出せる立場にある」
「マジかよ…『隊長』って事はお前が一番偉いって事?」
「いや、隊長クラスは全員で10名…側近のパセリを含めて11名だな」
俺の訂正に柴田が若干ヒいたような反応をして藤原が勘違い発言をするのでまたしても訂正した。
「11名って…意外と多いな」
「ってか側近?お前ら親衛隊の隊長ってのが側近じゃねーの?」
意外そうに呟く柴田とは別に藤原は別の部分の単語に反応する。
「まあ隊長は形の上では側近の10名なんだけど…パセリって奴はいわば側近中の側近って事だ。お嬢の一番の被害者でもあるし」
「ほー、側近中の側近…ねぇ」
「いわゆる生贄でもあるからな…親衛隊の中でも会員ナンバーはゼロっつーお嬢に一番近い特別な立ち位置よ」
「「生贄?」」
俺の哀れみながらの同情的な説明に柴田と藤原は不思議そうにハモって聞いてきた。
「ワガママな女王様に振り回され続けるっていう一番キツイ役割を押し付けられてんの」
「…ソイツすげーな」
「海が『生贄』とか『一番の被害者』っつー言葉を使うぐらいだからやべーんだろーな」
「そりゃすげーぜ?なんせ俺ら親衛隊のほとんどが一日で付き合いきれなくなるぐらい無茶苦茶だからな。だからみんなパセリに拝み倒して、頼み込んで、無理やり押し付けた」
俺は過去の苦い思い出を振り返りながら懐かしむように、二人にお嬢のヤバさを教えるように話す。
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