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「忙しい中悪いね。兵に手伝わすから余裕が出来たらちょっと良い?」
「俺に用か?分かった。ちょっと待ってろ」
俺が兵を10体召喚して手伝わさせると料理長は兵の一人に料理の引き継ぎを始めた。
「いやー、料理の引き継ぎを出来るなんて便利なやつらだぜ。おかげで直ぐに時間が取れる」
「突然来て悪いね。ちょっと珍しいモンを手に入れたから料理長に見て貰いたくて」
「珍しい物?」
「コレとコレ」
「なっ…!?光る…ブドウだと!?」
持ち場から離れて俺の所に来た料理長にもう一度謝ってからアッチで手に入れた桃のような果物と発光するブドウを見せると、料理長はブドウを見た瞬間に驚愕した。
「あ、やっぱ珍しいんだ。俺らは初めて見たから」
「…俺も初めて見た…どこでソレを?」
「新大陸の森の中」
「新大陸!?…そうか。そういや兄ちゃん達は新大陸で偉業を成し遂げたんだったな」
俺の言葉に料理長も同意しながら聞いて来るので採った場所を教えると驚いた後に納得する。
「偉業?」
「新大陸に安全地帯を作ったんだろ?今王様や王子達はその拠点の開発にてんやわんやで寝る間も無いほど忙しいらしいぞ」
「へー、ご苦労な事で」
「ははっ。俺たちにとっては偉業でも兄ちゃん達にとっては取るに足らない作業の一つか」
俺が疑問を聞くとあの拠点関連でお偉いさん達が忙しいらしいが俺には関係ないので適当に流すと料理長も笑って流すように言う。
「とりあえずコレ、食べれると思う?」
「どれ…匂いは良いな。洗って皮を剥いてみるか」
ブドウのような果物を一房と桃のような果物を渡すと料理長は匂いを嗅いだ後に水で洗って小さい包丁で皮を剥き始めた。
「…中身は問題無いな。種が無いのが気になるが…まあそういう品種か?」
果物の皮を剥いた後に一口大にカットしながら不思議そうに呟くも、切った果物を皿に入れる。
「とりあえず中に変なモノは入って無さそうだ。味見してみよう」
「お、ありがと。…美味っ!なにコレ!?甘いし溶けるしジューシーだし、ヤバっ!」
「…凄いな。こんな果物が…!」
桃のような果物を一切れ食べるとまるで完熟マンゴーのような美味さに俺はつい驚いて声を上げ、料理長も同じのを食べた後に驚く。
「すっげ!完熟のマンゴーと完熟のメロンを足したような美味さだな!」
「…このブドウも食べてみろ。凄いぞ」
「…うわ~お。光ってるヤツは溶けるように甘くて美味いし、光ってないヤツは弾力があって果汁が凄くて甘酸っぱくて美味いな!」
「…なあ、兄ちゃん。このブドウでアイシェを作ってみないか?」
美味い美味い!と二人で食べて皿が空になると料理長が閃いたように提案してきた。
「いいねいいね。ブドウは結構大量に採って来たから色々試せるし」
「マジか!よし、早速あの姉ちゃんを呼んで作業開始だ!」
俺は料理長の提案に乗って地下室へと移動し、柴田に電話して戻るのが遅くなる事を伝える事に。
「俺に用か?分かった。ちょっと待ってろ」
俺が兵を10体召喚して手伝わさせると料理長は兵の一人に料理の引き継ぎを始めた。
「いやー、料理の引き継ぎを出来るなんて便利なやつらだぜ。おかげで直ぐに時間が取れる」
「突然来て悪いね。ちょっと珍しいモンを手に入れたから料理長に見て貰いたくて」
「珍しい物?」
「コレとコレ」
「なっ…!?光る…ブドウだと!?」
持ち場から離れて俺の所に来た料理長にもう一度謝ってからアッチで手に入れた桃のような果物と発光するブドウを見せると、料理長はブドウを見た瞬間に驚愕した。
「あ、やっぱ珍しいんだ。俺らは初めて見たから」
「…俺も初めて見た…どこでソレを?」
「新大陸の森の中」
「新大陸!?…そうか。そういや兄ちゃん達は新大陸で偉業を成し遂げたんだったな」
俺の言葉に料理長も同意しながら聞いて来るので採った場所を教えると驚いた後に納得する。
「偉業?」
「新大陸に安全地帯を作ったんだろ?今王様や王子達はその拠点の開発にてんやわんやで寝る間も無いほど忙しいらしいぞ」
「へー、ご苦労な事で」
「ははっ。俺たちにとっては偉業でも兄ちゃん達にとっては取るに足らない作業の一つか」
俺が疑問を聞くとあの拠点関連でお偉いさん達が忙しいらしいが俺には関係ないので適当に流すと料理長も笑って流すように言う。
「とりあえずコレ、食べれると思う?」
「どれ…匂いは良いな。洗って皮を剥いてみるか」
ブドウのような果物を一房と桃のような果物を渡すと料理長は匂いを嗅いだ後に水で洗って小さい包丁で皮を剥き始めた。
「…中身は問題無いな。種が無いのが気になるが…まあそういう品種か?」
果物の皮を剥いた後に一口大にカットしながら不思議そうに呟くも、切った果物を皿に入れる。
「とりあえず中に変なモノは入って無さそうだ。味見してみよう」
「お、ありがと。…美味っ!なにコレ!?甘いし溶けるしジューシーだし、ヤバっ!」
「…凄いな。こんな果物が…!」
桃のような果物を一切れ食べるとまるで完熟マンゴーのような美味さに俺はつい驚いて声を上げ、料理長も同じのを食べた後に驚く。
「すっげ!完熟のマンゴーと完熟のメロンを足したような美味さだな!」
「…このブドウも食べてみろ。凄いぞ」
「…うわ~お。光ってるヤツは溶けるように甘くて美味いし、光ってないヤツは弾力があって果汁が凄くて甘酸っぱくて美味いな!」
「…なあ、兄ちゃん。このブドウでアイシェを作ってみないか?」
美味い美味い!と二人で食べて皿が空になると料理長が閃いたように提案してきた。
「いいねいいね。ブドウは結構大量に採って来たから色々試せるし」
「マジか!よし、早速あの姉ちゃんを呼んで作業開始だ!」
俺は料理長の提案に乗って地下室へと移動し、柴田に電話して戻るのが遅くなる事を伝える事に。
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