クラスまるごと異世界転移

八神

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…それから数時間後。


「やっと森を抜けれたか」

「森を抜けた先は平原かよ」

「先は長そうだな」

「…時間的に帰った方がいいかもな。森でまた迂回しまくるかもしれんし」

「そうすっか」

「おう」


俺らは森を抜けた先を見る事が出来たので時間を考えて一旦拠点へと帰還する事にした。


「…お。見ろよアレ」

「なんだアレ?金色の…ブドウ?」

「いや、光って見えるだけで黄色じゃね?」


帰り道に魔獣の群れを迂回して来た時とは別の場所を通っていると…


ふと見上げたデカイ木の上の方に、発光してるっぽい果実が実っているのを発見した。


「とりあえず採ってみるか」


物は試し…って事で俺は魔導兵を召喚して風魔法で果実を収穫する。


「…お、柴の言う通り黄色だな。光ってるから金色に見えてただけか」

「発光するブドウなんて初めて見たわ。うめーのかな?」

「分からん。他の木には無いっぽいし…いや、あっても俺らが気づいてないだけか?ちょっと周り調べてみよーぜ」

「だな」

「おう」


不思議な果物を手に入れた俺らは他にも同じのが無いか辺りを探索してみる事に。




「…お、アレじゃね?」

「アッチのは…ん?アレは同じか?いや…アレは光ってねーな」

「光ってないヤツも一応採っとくか」


一時間ほど辺りを探し回って結構な量の光ってたり光ってなかったりする珍しいブドウを手に入れたので…


まだ周りにあるかもしれないが暗くなる前に、と俺らは今度こそ拠点へと帰還した。


「ふ~…腹減ったぁ」

「藤、俺ちょっと料理長んトコ行ってくるから頼む」

「ああ、あの果物か。オッケー」


拠点の鉄門を潜ると柴田が空腹を訴えてくるが、俺は藤原にお願いしてテントに着いて直ぐにスキルの連携で王都の移動拠点へと移動する。


「…おや?ウミハラ殿?こんな時間に珍しい」

「ちょっと料理長に用があってね」

「…ウミハラ殿!?今は魔大陸に赴いてるハズじゃ…!」

「料理長に用があるから戻って来た。また直ぐアッチに戻るけど」


夜だと言うのに警備で巡回している兵達に適当に挨拶を返しながら俺は城へと入り厨房へと向かった。


「やー。料理長いる?」

「ウミハラ殿!?…なぜココに…?」

「なんだって?…おお、兄ちゃん!珍しいな。こんな時間に」


夕飯の準備に忙しそうな中、俺が手を上げながら挨拶して尋ねると近くの料理人が驚いて声を上げ…


ソレを聞いた料理長がコッチを見て料理を作りながら話しかけてくる。
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