クラスまるごと異世界転移

八神

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「サトー伯爵様からは英雄である、お二人の事しか聞いていませんが…」

「…マジかよ」

「ちゃんと説明しとけよ、佐藤」

「いや、でも説明しづらくね?一応俺ただの一般人だし」

「…あー…確かに」

「マジか、海、おめー面倒くせーな」


お姉さんの説明に呆れる二人だったが俺の言葉を聞いてなんとも言えないような顔になる。


「まあとりあえずこの拠点の事は海に聞いてくれ。俺や柴に聞かれてもどうする事も出来ねーからな」

「一応海に取り次ぐ事は出来っけど、俺らに交渉しても最終的には海の判断次第だし」

「分かりました。では次からはそのように」


藤原が頭を掻きながら言うと柴田も賛同し、お姉さんは俺を見ながら頷いた。


「ではウミハラ様。我々にギルドや宿泊施設の建設の許可を頂けませんか?」

「好きにしたら?厄介事とかの問題や面倒を起こさないなら佐藤や王子達の指示で動いていいよ」

「かしこまりました。ありがとうございます…では、そのように致しますね」


俺に許可を求めてくるお姉さんに佐藤の時と同じ条件を付けて返すとお礼を言われ、お姉さんは軽く頭を下げてどこかへと歩いて行く。


「んじゃ行くか」

「そだな」

「おー」


面倒な話が終わると藤原が仕切るように言うので俺と柴田は賛同して上…北の方角?の鉄門から外に出る。


「でけー木がいっぱいあんな」

「長さもそうだけど、太さもヤバくね?」

「直径で1m以上ありそうだな…切り株にしたらテーブルにでも出来そう」


森の中に入って柴田が周りの木を見ながら言うと藤原は賛同しながら聞くので俺も同意しながら木の強度を確かめるために軽く蹴った。


「堅っ。しかも全然動かねー」

「…マジだ。割と強めに蹴っても全然揺れねー」

「揺らそうとしても無理だな。やっぱ太いからか」


俺の感想を聞いて柴田も木を蹴り、藤原は木に足を置いて押すように力を入れるも木はビクともしない。


「コレを木材にしたら良い感じになるんじゃね?」

「いや、そこは実際にカットして材質を見ない事にはな…」

「コレが質の高い木材だったら最高だな。木は大量にあるし」

「でも今時は木材って内装でしか使わねーし、しかも加工してっから意外と質とか関係ねーぜ?」

「マジで?」

「…あ、ちょっと止まれ」


適当に雑談しながら森の奥へと進んでいると偵察目的で先行させてる兵が大量の魔獣を発見したので、俺は柴田と藤原を制止させる。


「なんかあったのか?」

「この先にゴブリンっぽいのが大量にいるわ。何十匹?とりあえず別んトコ行った方が良さげ」

「あー…じゃあ迂回すっか。マジでゴブリンだったら数の暴力がウザいし」


俺の説明に藤原が嫌そうな顔で言うので俺らは別の道を進む事に。
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