323 / 556
323
しおりを挟む
「…あー、人道とか倫理、道徳に反する研究はあったな」
「マジ?」
「ソレって聞いてもいいやつなの?ってか話せる内容なのか?」
俺が思い出しながら言うと柴田と藤原は驚きながらも好奇心を抑えられないような反応になる。
「話すだけなら問題ねーぜ。別に証拠があるワケじゃねーし、お前らが周りに広めても俺が『アイツら嘘や妄想の話をマジで信じやがった』って言えば都市伝説とか陰謀論に落ち着くだけだしな」
「…そのレベルでやべーヤツなのかよ…」
「そんなん言われたら逆にめっちゃ興味湧くヤツじゃねーか!どんな研究よ?」
俺の許可に柴田はちょっとビビったように呟くが藤原は更に好奇心に火が点いたように聞く。
「流石にどこの国の研究かは言えねーけど、トルツじゃ無いって事は先に言っとく」
「…ホントか?」
「実はミスリードで…的な展開になるヤツじゃねーの?それだと」
「その研究も魔法を使ったヤツだからな。トルツのと似た感じだから誤解されないように」
「あー、なるほどね」
「確かに俺らん中では『魔法の研究=トルツ』ってなってからな…」
俺が予防線を張るように釘を刺すも二人は疑うので、補足するように説明すると納得した。
「魔法を使った研究ってのは世界各国どこでもやってるぜ?まあ普通に軍事関連でだけど」
「こんな世界だったらソレが普通じゃね?」
「『魔法で生活水準を上げよう』なんて思う事はあってもガチのマジで本気になってまで考えたのはトルツのあの王子ぐらいのモンだろ」
ちょっとした誤解を解こうと思って説明したが、どうやら俺の思い過ごしだったようで…逆に俺の勘違いだったようだ。
「まあそういうワケで『魔法で人体を強化する』ってのもあるわけよ。この前俺が腕立ての勝負に使ってたヤツ」
「あー…魔法の力で無理やり身体を動かすやつね」
「そーそー、アレは魔法操術ってヤツで…アレを使うと自分の体はもちろんのこと他人の体も勝手に動かす事が出来る」
「「マジで!?」」
俺の過去の例を挙げての説明に藤原が思い出したように言うので更に詳細を話すと二人の驚きの反応が被る。
「おう。だけど問題は難易度だな…俺は応用魔法のおかげで余裕で使えるが、普通にやると雷魔法での攻撃と変わらねーし」
「はー…その応用魔法って読んで字のごとく応用の幅がすげーな」
「ってか他人の身体を勝手に動かすってソレ…死体とかでも出来んの?」
「よゆーよゆー。生きてる人間に使うよりよっぽど楽やわ」
俺が欠点を話すと藤原が感心したように言い、柴田は何かを思いついたように聞いてくるので軽い感じで肯定した。
「…いや、確かに人道に反してるわ。ゾンビアタックは反則だろ」
「まあソレはどちらかっつーと偶然だな。さっき言った通り研究の本筋は『人体の強化』なワケで」
「人体の強化からどうやったらゾンビにまで行くんだよ」
「簡単よ。脳を操るトコから入って『あれ?コレ…人為的に指先とか動かせるんじゃね?』からの発展系」
「…待て待て待て!ちょっと待て、え?『脳を操る』?」
藤原と柴田の軽いツッコミに俺がそうなった経緯を話すと二人は足を止めて藤原がツッコミながら疑問を尋ねる。
「動体視力とか反射神経、反応速度とかを強化するためにな」
「…人体の強化ってったら普通は力とか速さとかを上げるバフだろ?」
俺の解説に柴田が歩き出しながら怪訝そうな顔で疑問を聞く。
「マジ?」
「ソレって聞いてもいいやつなの?ってか話せる内容なのか?」
俺が思い出しながら言うと柴田と藤原は驚きながらも好奇心を抑えられないような反応になる。
「話すだけなら問題ねーぜ。別に証拠があるワケじゃねーし、お前らが周りに広めても俺が『アイツら嘘や妄想の話をマジで信じやがった』って言えば都市伝説とか陰謀論に落ち着くだけだしな」
「…そのレベルでやべーヤツなのかよ…」
「そんなん言われたら逆にめっちゃ興味湧くヤツじゃねーか!どんな研究よ?」
俺の許可に柴田はちょっとビビったように呟くが藤原は更に好奇心に火が点いたように聞く。
「流石にどこの国の研究かは言えねーけど、トルツじゃ無いって事は先に言っとく」
「…ホントか?」
「実はミスリードで…的な展開になるヤツじゃねーの?それだと」
「その研究も魔法を使ったヤツだからな。トルツのと似た感じだから誤解されないように」
「あー、なるほどね」
「確かに俺らん中では『魔法の研究=トルツ』ってなってからな…」
俺が予防線を張るように釘を刺すも二人は疑うので、補足するように説明すると納得した。
「魔法を使った研究ってのは世界各国どこでもやってるぜ?まあ普通に軍事関連でだけど」
「こんな世界だったらソレが普通じゃね?」
「『魔法で生活水準を上げよう』なんて思う事はあってもガチのマジで本気になってまで考えたのはトルツのあの王子ぐらいのモンだろ」
ちょっとした誤解を解こうと思って説明したが、どうやら俺の思い過ごしだったようで…逆に俺の勘違いだったようだ。
「まあそういうワケで『魔法で人体を強化する』ってのもあるわけよ。この前俺が腕立ての勝負に使ってたヤツ」
「あー…魔法の力で無理やり身体を動かすやつね」
「そーそー、アレは魔法操術ってヤツで…アレを使うと自分の体はもちろんのこと他人の体も勝手に動かす事が出来る」
「「マジで!?」」
俺の過去の例を挙げての説明に藤原が思い出したように言うので更に詳細を話すと二人の驚きの反応が被る。
「おう。だけど問題は難易度だな…俺は応用魔法のおかげで余裕で使えるが、普通にやると雷魔法での攻撃と変わらねーし」
「はー…その応用魔法って読んで字のごとく応用の幅がすげーな」
「ってか他人の身体を勝手に動かすってソレ…死体とかでも出来んの?」
「よゆーよゆー。生きてる人間に使うよりよっぽど楽やわ」
俺が欠点を話すと藤原が感心したように言い、柴田は何かを思いついたように聞いてくるので軽い感じで肯定した。
「…いや、確かに人道に反してるわ。ゾンビアタックは反則だろ」
「まあソレはどちらかっつーと偶然だな。さっき言った通り研究の本筋は『人体の強化』なワケで」
「人体の強化からどうやったらゾンビにまで行くんだよ」
「簡単よ。脳を操るトコから入って『あれ?コレ…人為的に指先とか動かせるんじゃね?』からの発展系」
「…待て待て待て!ちょっと待て、え?『脳を操る』?」
藤原と柴田の軽いツッコミに俺がそうなった経緯を話すと二人は足を止めて藤原がツッコミながら疑問を尋ねる。
「動体視力とか反射神経、反応速度とかを強化するためにな」
「…人体の強化ってったら普通は力とか速さとかを上げるバフだろ?」
俺の解説に柴田が歩き出しながら怪訝そうな顔で疑問を聞く。
0
お気に入りに追加
331
あなたにおすすめの小説

夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~
青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。
彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。
ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。
彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。
これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。
※カクヨムにも投稿しています

初めての異世界転生
藤井 サトル
ファンタジー
その日、幸村 大地(ゆきむら だいち)は女神に選ばれた。
女神とのやり取りの末、大地は女神の手によって異世界へと転生する。その身には女神にいくつもの能力を授かって。
まさにファンタジーの世界へ来た大地は聖女を始めにいろんな人に出会い、出会い金を稼いだり、稼いだ金が直ぐに消えたり、路上で寝たり、チート能力を振るったりと、たぶん楽しく世界を謳歌する。
このお話は【転生者】大地と【聖女】リリア。そこに女神成分をひとつまみが合わさった異世界騒動物語である。


ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。


うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

ガチャと異世界転生 システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!
よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。
獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。
俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。
単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。
ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。
大抵ガチャがあるんだよな。
幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。
だが俺は運がなかった。
ゲームの話ではないぞ?
現実で、だ。
疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。
そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。
そのまま帰らぬ人となったようだ。
で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。
どうやら異世界だ。
魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。
しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。
10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。
そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。
5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。
残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。
そんなある日、変化がやってきた。
疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。
その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。

異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~
小狸日
ファンタジー
交通事故に巻き込まれて、異世界に転移した拓(タク)と浩司(コウジ)
そこは、剣と魔法の世界だった。
2千年以上昔の勇者の物語、そこに出てくる勇者の遺産。
新しい世界で遺跡探検と異世界料理を楽しもうと思っていたのだが・・・
気に入らない異世界の常識に小さな喧嘩を売ることにした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる