クラスまるごと異世界転移

八神

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「でも正直…こう言っちゃなんだけど、ダムの水を聖水に変えられても普通に困らねー?」

「まあ頑張れば飲めない事も無いが飲料水じゃねーしな」

「ソレが出来たら偉業で凄いっちゃー凄いけど、あんま自慢にならないってゆーか…ぶっちゃけ要らない凄さだな」


藤原が現実的に考えながら微妙な顔をしながら言うので俺が肯定すると柴田も微妙な表情で返す。


「そうだな」

「てか『ダムの水を聖水に変える』なんて現実ではありえねーから要らない凄さじゃなくね?」

「確かに。…だったら普通に凄いだけじゃん」


俺の賛同の言葉に藤原は話の前提を覆すような事を言い、柴田が聖職者のお偉いさん達を評価するような事を言い出した。



…それから更に3時間後。



「…お。どうやら終わったみてーだな」

「マジで?早くね?」

「さて…藤、頼む」 


昼食後に俺らがゲームをして時間を潰してるとお偉いさん達が作業を完了させたらしいので俺は一応現場で確かめるために藤原にお願いする。


「おー、ちゃんと聖水になってるわ。ご苦労さん」

「すげー。この水全部聖水?マジか」

「こんな短時間でこのダムの量を本当に聖水に変えるとか…お偉いさんの立場は伊達じゃねーな」


貯水池の水を見るとキラキラ光っていてちゃんと聖水になっているようなので俺が労いの言葉をかけると藤原と柴田は驚きながら言う。


「さて…これで我々の仕事は完了ですな」

「あ、うん。一応昼飯用意したから持って帰って食べてね」


法王っぽいお爺ちゃんの確認に俺は肯定して返した後に兵達の持っている袋を示しながら返す。


「これはこれは…気遣い痛み入ります」

「国ごとに順番に並んで貰える?」


ようやく笑顔見せてお礼をいうお爺ちゃんに俺は指示をして藤原を見た。


「藤」

「オッケー」


聖職者のお偉いさん達が兵から昼飯の入った袋と金の入った袋を受け取るのを確認してから藤原に合図を出して…次々とスキルの連携で各国の家へと移動させていく。


「…良く考えたら昼飯って俺らと同じのか?」

「だとしたら宗教的にどうなんだ?」

「もちろん違うに決まってんだろ。宗教的にもオッケーなヤツをあげてんの」


全員送り返した後に柴田がふとした疑問を聞いてきて藤原が確認してくるので俺は否定してちゃんと宗教に配慮してる事を伝える。


「あとなんか飯以外になんか入ってる袋とか渡してなかったか?アレ何が入ってんの?見た感じ重そうだったけど」

「アレはいわゆる袖の下。賄賂ってやつだな」

「ワイロ?報酬じゃなくてか?」

「まあ報酬でもいいかな。とりあえずお気持ちってこった」


柴田の更なる疑問に答えると藤原が不思議そうにするので俺は適当に説明して返す。
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