クラスまるごと異世界転移

八神

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「順番は指名の多いパーティから先に決めてもらう」

「指名の多い順ってーと…」

「海原からだね」


王子の説明を聞いて俺が周りのパーティを見ながら呟いたら佐藤が俺を見ながら言うので、周りのパーティを確認すると…


他のパーティは多くてお偉いさんが3人ぐらいしか居ないのに対し、俺の所には6人の知り合いがいるので結果的に俺が最初に選べる事に。


「俺?いやでも正直どこでも良いんだよな…とりあえず柴達に聞いてみるか」


二人の意見を聞くために柴田に電話をするも俺と同じく『どこでもいい』と言われてしまった。


「一番近い所ってどこだ?」

「ココ。この国から飛行船で近くの島に半日、そこから船で30分ぐらいだって」

「へー、じゃあ俺らはココで」


地図を見ながら佐藤に聞くと南東の端っこを指して移動時間を教えてくれるので、俺はソコに決める。


…その後は他のパーティ達が次々と上陸場所を決めて行き…


結局柴田と藤原が来る前に説明会的なのが全部終わり、俺と佐藤が二人の所へと出向く事になった。


「お、海どうした?もしかしてもう終わったのか?」

「いや、流石にそれはねーだろ。休憩じゃね?」

「柴の予想通り、もう終わったわ。お前らが来る前にな」

「「マジで!?」」

「え、じゃあ俺らなんのために来たの?」

「俺ら居なくても終わるんなら最初から海一人で良いじゃん」


柴田の問いに藤原が否定するも俺がそう報告すると二人は不満そうに返す。


「いや、まさか手続きにこんな時間かかるなんて思わなくて…」

「まあいいや。で?結局どうなった?」

「集まった奴らは5~6人から7~8人でパーティ組んでみんな別々の場所から上陸するんだと」


佐藤が言い訳するように言うと柴田は話を変えて俺に内容を聞いてくるので適当な感じで簡単に報告する。


「ほー、全滅回避のリスク分散方式か」

「でも戦力分散しても大丈夫なのか?下手な鉄砲数撃ちゃ当たるってあんま良い策じゃないような気がするけど」

「固まって全滅するよりはマシでしょ」

「…それもそうか」


柴田の微妙な顔での確認に佐藤が投げやりに返すと面倒になったのか柴田はどうでも良さげに納得した。


「出発はいつにするの?一応飛行船の準備とかあるんだけど」

「俺はいつでもいいな」

「じゃあ明日にしよーぜ」

「そだな。誰かに先越されると一番乗りじゃなくなるし」


佐藤が予定を聞くので俺が適当に返すと藤原が決めて柴田も賛同する。


「明日!?いくらなんでも早すぎない?そんな急に決めて準備とか大丈夫なの?」

「へーきへーき。俺らダンジョンに行く時もいつもこんな感じだし。なあ?」

「おう。即断即決即行、ってやつよ」

「思い立ったが吉日ってな」

「うーわ、テキトー…まあ藤原達のやり方に文句は言えないけどさ。じゃあ明日朝イチで行けるよう話、通しとくよ?」

「オッケー」

「頼むぜ、佐藤」

「じゃあ帰るか」

「「おう」」


話も色々と纏まったみたいなので俺らも明日に向けて準備するために帰宅する事にした。
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