クラスまるごと異世界転移

八神

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「…海原、さんは…?」

「こいつらが似合ってるって言うって事は可愛いって事よ。大丈夫大丈夫」


ちょうど他家との合戦が重なってしまい、ゲームをしてて女子の方を見ていない俺に何故か高木が確認を取ってくるので俺はモニターから目を離さずに褒める。


「…え、えへへ…良かった…」


野郎三人から褒められて嬉しかったのか高木は顔に両手を当てて笑う。


「おめーちゃんと見てから言えよ」

「モニター越しにチラッと見えるし」

「そりゃそうだけど…」

「よっしゃ、相良家滅亡」


柴田の呆れながらの言葉に俺が適当に返すと微妙そうな顔をするが俺は無視して合戦の結果を教えた。


「マジか!もう九州の1/3取ってんじゃん!やっべー、早く伊達を追い返さねーと」

「俺んとこは六角をどうにかしてーんだけど…朝倉や織田と同盟組まねー事にはな」


藤原が焦ったようにゲームに戻ると柴田は現状を嘆くような感じで言いながら作戦を立てる。


「やっぱり柴の中央が一番難易度高くね?」

「そりゃ周りが敵に囲まれてっからな。でも多分一番やる事が多くて楽しいと思うぜ」

「海、金くれ。工作でどんどん金が溶けてく」

「はいよ。藤、いけるか?」

「出せて1500だな」

「やったぜ!ありがとよ」


俺の問いに藤原がやりごたえ的な感じで返すと柴田がゲーム内の金を要求してくるので…


交渉のコマンドで俺が2000両、藤原が1500両の金を柴田に融通した。




…それから一週間後。




「そーいや海、魔大陸って知ってっか?」

「魔大陸?FFか?」

「ゲームじゃねーよ。いや、ゲームみてーもんか」

「未大陸とか闇の大陸、黒の大陸とか呼ばれてるトコだな。この世界で一番でけー大陸」


俺がソファで雑誌を読んでるとゲーム中の藤原が思い出したように聞いてくるので心当たりを返すもツッコむように否定され、柴田が説明する。


「へー…この黒く塗り潰されてる大陸か。そんな名前なんだな」


地図を取り出して確認すると、確かに黒塗りされている大陸が一番デカかった。 


「新大陸と呼んでるとこもあるぜ?なんか名称が色々あんだと」

「んで?それがどうかしたのか?」

「なんでも20数年振りにソコに調査隊を派遣する予定らしい」

「へー」


藤原の豆知識に俺が意図を尋ねると柴田がギルドで聞いたんであろう噂を話す。


「人類未踏の地とか言われてる大陸に調査とか行ってみたくね?」

「『人類未踏の地』?定期的に調査隊を派遣してんだろ?」

「それがまあ詳しくは良く分からんけど、その大陸は魔獣が跳梁跋扈して蔓延っているらしくほとんどの調査隊は直ぐに逃げ帰るか壊滅するかなんだとよ」

「危ねー大陸もあったもんだな。だから人が住めない環境ってワケね」


藤原がロマン的な事を言うので俺が疑問を聞くとギルドで聞いたんであろう情報を話すので俺は納得する。


「一応調査隊の募集とかもしてるらしいぜ。まあ基本的に段位持ちの冒険者やパーティが最低限のラインって言ってたけど」

「ほー…お前ら行ってみたら?」

「お前は?」

「俺はパス。そんな危ねートコ行きたくねーし、そもそも条件を聞く限り俺じゃ調査隊には入れねーだろ」


柴田の話を聞いて俺が提案すると藤原が聞き返してくるので却下して理由を話す。
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